<あまりの天気の青さに海のある街へ>
休日の朝、目覚めてベットから青空がクッキリ見えるのは、至福の瞬間ですね〜。何も心を縛り付けるものなく、また今週乗り切った疲労に似た充実感も、頭をかすめる。こういう日は、存分に好きなことをするのが一番!。と言うことで、ベリー・スペシャル・ワンパターンと言うことで、ラーメン遠征活動をさせていただきましょう。と言うことでやって来た藤沢駅。二郎突撃も考えましたが、未訪問店開拓と言うことで、「らぁめん鴇」さんへとやって来ました。
余裕見て回転30分前に来たのだが、すでに行列!しかし、遠くの海から上がってくる南風が気持ち良い〜。こういう時は、本当に待つのも苦になりませんね〜。行列中の方々もゆったり気分でありましょう。・・・・のはずだった。あるオババがキレるまでは。
この店は一人オペらしくて、座席数が少なめ。7名は入れるようだ。しかし、手が回らないのかご店主は5か6名で一巡目を一旦切ったようす。行列が進まないのけど仕方ない。しかし、これのどこが気に入らないのか、後ろのオババ二人組は、ブツブツ周りの客に話しかけては何故だ何故だとしつこく言ってくる・・・。絡まれてる後ろのラーメン女子達ががかわいそうなので・・・・
「一旦、ご店主がこの行列切りました」と私から教えて差し上げた。すると
「なんで!?もっと中に入れるはずよ!」とオババに返された。
ああ・・・なんだか鬱陶しくなって来た。
「きっと一人オペだから大変なんでしょ・・回すのに」と伝えたら
「一人でやってるなんて知ってるわよ!何回も来てるんだから!」と逆ギレ!!
どのポイントに怒ってるんだオババ・・・・
・・・・やれやれ。するともう一人の連れのオババが、他へ行きましょうと、この場を切ってくれた。約1分後、また穏やかな静寂が訪れましたゎ。
<さすがと唸る醤油の透明感とキレ!鶏油香味も程よく香る、磨かれた神奈川淡麗系>
行列の謎は、「一人オペ」で手が回る範囲でしか進まないことと、8席といっても一つがこじんまりしたテーブルせき3席と言う「5+3=8」だったためでした。テーブル席の使い方次第で、店に入れる数が違うだけなのね。しかしご店主はお若くて、とても丁寧な方です。全部自分で回しているだけでも偉いのだが、ちゃんと厨房から回って出て、自分で片したりカウンターを手で拭いたりして整えてから、自らどうぞと迎えるわけですね。そういう丁寧さは嬉しいねー。なので、一旦入店してからはとても提供が早い。そして両手で差し出してくれたのが、この麺顔です。
おおお!これは美しく紫色に映えるような醤油らぁめんではないか!照明の加減だったりするけど、それを差っ引いても透明度がしっかりとしていて、丁寧な鶏煮出しテクニックを感じます。見るからに神奈川淡麗系のお姿。あとでちゃんと調べたら、維新商店の関係者であられるのですね・・・なるほど。
まずはレンゲを差し入れてゆっくりと磨かれたように煌めくスープを味わいます。すぐに醤油のキレ!を感じます。明るいキレというか、醤油のカエシがしっかりと隅々まで伝わる感覚で、いわゆる塩気の類というより醤油の濾過エキスのような、美しき味わいといったところか・・・素晴らしい。そして、ふくよかな鶏のエキスもしっとりとしつつ、芳醇に広がり鼻孔を駆け抜けて行きます。いわゆる鶏醤油という分類なんだけど、割烹料理かと思えるほどの質実とした味わいが、とても印象的です。
香味油も神奈川淡麗系のそれですね。鶏油は、甘みを伝える程度にしっかり目に投入されたイメージ。これにより鶏旨味の輪郭がハッキリするばかりではなく、動物系の旨味の厚さを決定づけます。このバランス感覚が店ごとに違うので、神奈川淡麗系の面白さがあるというものです。
また全体的に落ち着く味イメージは、下支えの魚介等の乾物がうまく効いていると思われ、完全に黒子に徹しておりますが、存在はちらほらと味の影に見え隠れするようです。この時点で完全に、店前でのプチ出来事を一瞬忘却してしまう・・・。
<丸みを感じさせる細麺形状と美しいストレートフォルム!地肌は汁を吸ってシルキー感覚>
麺がまた美味い。とてもスープに合っているし、見た目も美しい。ストレートがとても見ていて気持ち良いのですが、少し丸みを感じさせるフォルムなので、見た目にも優しいイメージを与えます。表面は上質な漆喰のようなツルツル感がありつつも、落ち着いた小麦粉の風合いを保ちます。なので口あたりがとてもライトでするするズボボボボボボボーーーーーっと、一気にバキュームしやすい。
そして前歯の当たり方も、とても優しい。というより淡い。何も考えなかったらスパスパと安易に切れ込むといった感じなんですが、キレ方にソフトさを感じさせるフワッとした感覚が印象的です。奥歯に送り込んでプレスにかかっても、束になったそれは、プツプツと順列に潰れつつも、最後にクチリと淡白に横ずれ潰しされながら、スープの旨味と合わさって、別のうまさに結合して行きます。
啜り込んでから、切って潰しこみ、喉奥へと落とし込む・・・・その一連の流れが全体的にシルキーなイメージがあり、とても上品上質な麺だと今になっても思い出すわー。
<味玉にハズレなし!>
ロイヤルミルクティーのような、淡いクリーム色した味玉。白身は完全にそれ一色に染まりきり、歯を立てると、ふわふわプルプルと震えながら潰れます。そしてその薄い味わいを、一瞬感じさせつつも、卵黄の味に染まって行きます。その卵黄はじっとりとつけダレの味に染まっていて、とても濃厚な甘みに昇華してます。スカッとした芋羊羹状の部分から、トロトロのジェルの部分まで、見事なグラデーション。舌にいちいち絡みつくのが、またさらに味わい深くさせます。中心部が冷たくて興ざめってなことは一切なく、完成度が高い。嗚呼、味玉にハズレなし!
<ジューシー&クリスピーなモモ肉と、脂甘み感じるバラ肉がうまし!>
二種チャーシューは、今や普通の出来事になって来ましたね。鶏のおそらくモモ肉と思われますが、下味がしっかりと染み入った感じですがとてもあっさりした印象。それよりも炙りがよく効いた感じで表面に近い肉がとても香ばしく、また脂身が癖なく甘みを醸し出す感覚。歯ごたえがいい部分と柔らかい部分が交錯します。これは飯でも酒でも合いますが、個人的には冷酒でいただきたいかも。また豚バラ肉は、断層が美しく、赤身と脂身のバランスが非常によろしい。ワイルドなバラ肉の味わいも好きだけど、こういった丁寧なバラ肉のスライス感もいいですね。
また、メンマが異様に旨かった!少し材木状になってて分厚くカットされてますが、繊維質が細かく柔らかい。シャクリと前歯でちぎれるほどで、咀嚼が快感です。それだけでなく、味わいがスープとは別ベクトルの香ばしさがあり、箸休め的アクセントが際立ちます。これは増量して楽しみたいほど。
総じまして、「ご店主のこだわりと、技磨かれた抜いた神奈川淡麗系」と言う感覚でしかしらん〜。やはり本場神奈川で食う、神奈川淡麗系という感じの満足感に包まれました。もう早速白醤油の方にも興味津々でして、もう一回並ぼうかという珍しい気分にもさせます。でも・・・回転を考えるとね(苦笑)。藤沢界隈もいいラーメン多いけど、こちらも末長くこの地で頑張ってもらいたいと思いました。また来ますよ。いいもの食って店を出ると、相変わらず青い空が広がり風が気持ちいい。さて・・これでまっすぐな家に帰ろうか?。ちょっと海を見て遠回りしながら、ゆっくり帰ろうと思います。そんな爽快気分を忘れぬうちに、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
空高く
風も乾いた
心地良さ
待つも楽しき
らぁめん行列
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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