今年は、「人形町系大勝軒」を巡ってみました。
大勝軒と聞けばまず思いつくのは「東池袋系」でしょうか?。私の生まれ関西エリアにもその系譜が少し見られます。そして上京してその次に知ったのが、「永福町系」。煮干しの味わいと、洗面器か!?と思えるほどの丼のサイズ感に驚きを覚えました。当初、関西人の味覚には合わなかったんですが、今ではすっかり永福町系の虜であります。
そんな感じですっかりと東京の味に慣れてきたなと思っていた時に、大勝軒ってもっといろいろあると知りました。幅広く考えると、中野系とか丸長系譜も考えに入れるべきかとかあいなる。その中でも「人形町系大勝軒」という存在が妙に気になり、対象店舗も少ないことから行動に移しました。
いざ巡ってみると、これが非常にノスタルジー感じる懐かしい味わいと感じる次第です。おおまかな特徴は次の通り。
スープ:鶏ガラあっさり系
麺 :極細麺(ストレートだったり捩れていたり)
具 :赤く食紅つけた吊るし叉焼
それでは順に紹介してゆきましょう。
中華料理 大勝軒(三越前)
こちらは店の外観がすばらしい!です。東京のど真ん中によくもこんなレトロな建物が残ってるなと思える。緑色のタイルの汚れと風化が時代を語っております。まさに100年続く暖簾って感じですね。ご家族営業スタイルってな感じで、大将の奥さんと娘さんか親戚の方が、丁寧に接客してくれます。場所柄少し高めな設定という感じが少ししますが、それでも長年ここで食っていそうな常連オジサンが多数。相席覚悟は必要な店かもしれません。きっとどこか近隣の社長か役員か?というオジサンも、こっそりここで食ってるような雰囲気もありますよ。
いわゆる半ちゃんセット、ラーメンと半チャーハンのセットをいただきました。ほぼ皆さんそれしか注文していないようです(たまたま)。今の時代となって特別目新しさはありません。しかし、猛烈にこれ食いたいと感じる「定番の凄味」があると思えてなりません。チャーハンにしてもそう。今はパラパラな炒飯が人気高いみたいな風潮だけど、ちょっとしっとり感があった方が旨いと個人的には思ってる。そんなチャーハンがでてきます。日本橋界隈に来るたびに、ちょっと足をのばしたくなるレトロ中華の代表格ですね。
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中華料理 横山町大勝軒(馬喰横山)
馬喰横山にあるこのお店。いやー本当にこれぞ「ゲキ渋」という感じで、歴史的建物という感じです。まさに大正時代から続いてる店って感じで、戦後すぐに建て直した建物だろうが、本当にそのまま博物館に残しておきたいような気持にさせます。中もそんな感じでして、昔の腕の良い大工さんの立てつけだろうと思える、太い柱と細工がいい感じです。昼飯ピークアウトした時間に訪問したら・・・とっても静かでした。
「バン麺」という聞き慣れないメニューに気を引かれてここではそれを頂きました。いわゆる「ウマニソバ」に相当するのでしょうか?(間違ってたらごめんなさい)。丼ではなく平皿で饗されたので、ラーメン食ってる感じはあまりしなかったものの、昔の中華料理の雰囲気はありありでして、これは食っていい体験できました。小上がり席もあって、ゆっくりできそうですが、BGMなど全くない静かな雰囲気があり、とっても落ち着ける店です。
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中華料理 浅草橋 大勝軒(浅草橋)
JR総武線「浅草橋駅」から歩いて行ける距離なので、何度か利用させてもらってます。こちらは、大将ご夫婦と息子さんらしき後継ぎの体勢でのオペレーション。歴史のバトンタッチができてて安心感を覚えます。なかなか歴史ある建物とその店内。清潔感はキープされてて明るい店内です。テーブル席には、地元のオヤジさんたちが昼間からときどきビールをあおっているのを見かけます。
典型的なサッパリ醤油味。鶏ガラ系の動物出汁もギトギトせず、するすると抵抗なくいただけます。こちらでは「ワンタンメン」と「ニラソバ」をいただきました。マットな味わいの醤油スープがノスタルジーを感じさせますし、ワンタンやニラ餡は、中々しっかりした中華系の味わいで外れなし。これはリーズナブルな価格でしっかり旨いです。
ハレ ウィロウズ【旧店名】日本橋 大勝軒(小伝馬町)
こちらは偶然、発見した人形町系のお店でして、2017年にオープンしました。しかし移転し続けた後にしばらく休業しての再スタートということで、ご店主はしっかりと年季の入ったかたでした。店を新しくして再起にしてはご年齢が・・・と要らぬ心配ですが、後継者がしっかりおられましたので、今後が楽しみです。話を聞いていくと、「新川にある大勝軒」との関係者とか。親戚だとか語っておられたような記憶です。しかしその後、店名が変わり大勝軒の文字が取れました。・・・仕方のない時代の流れなのでしょうか(個人的にには勿体無い気がしてる)。
こちらでは「ワンタン麺」をいただきました。上述の通りの印象でして、ややスープに動物系のコクがあったのがいい感じだったかと。また麺は細くてきれいなストレート。まさにシルキーな啜り心地でこれまた極上と思える一品。チャーシューも紅をさしておりました・・・。こちらは、自家製麺とのことでとても、人形町系のオリジナリティを残しているような感じ。他にも懐かしいメニューが展開されていますので、近くに来たらまた是非伺いたいと誓ってます。
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中国料理 新川 大勝軒飯店(茅場町)
こちらは、昔は「新川大勝軒」と言っていた店でしょうか・・・そんな理解です。今では屋号が変わっており「飯店」と珍しく大勝軒にしては付いています。人形町系のニュアンスは一番低いイメージ。また一般の中華屋さんにすごく近いという印象で、飲みがメインという設定で使えるようになってます。元々、人形町系大勝軒は「普通の中華料理屋」からスタートしたという理解ですので、代が変わると差別点が薄くなっていく印象ですね。
こちらでは「ワンタンメン」を頂きました。普通に美味しくいただきましたが、麺は極細系とは違ってずいぶんと普段の馴染みを感じるものでした。たしかに、今の時代なら中華屋でビールに餃子!というのが風潮ですよね・・・。気軽な転化を遂げた人形町系大勝軒と言う感じですね。
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石神井公園 中華 大勝軒(武蔵関)
駅からかなり歩きます。裏に駐車場があるので車が便利です。ここは面白い店で、本当は人形町系に挙げていいのか少し迷ってしまいます。中華全般を全面的に謳う大勝軒ならば、人形町系か?と思うのですが、丼のサイズ感などは「永福町?」を感じたりしますし、スープ感覚は「東池袋?」のニュアンスも少し溶け込むようなイメージ。
しかしとても入りやすい店だし家族で気軽に使えるのがいいね。特盛360gまで麺対応してくれます。なので結構若い人の利用が多いみたい・・・。
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大勝軒(小岩)
確認できず。いつ行っても閉まっていた。当面休業の貼り紙は解けるのか?・・・年内に再訪問して見ます(随時更新予定)
大勝軒(清澄白河)
確認できず。いつ行っても閉まっていた。休業以外の情報欲しいです・・・。
珈琲 大勝軒(人形町)
最後にコーヒー屋さん。何を隠そうこちらが「人形町大勝軒」の大元です。今の代に代って業態変更をし、今では「純喫茶」に変貌しているということです。なかなか腰が低くて明るいご店主と奥様がいいかんじです。
コーヒー一本勝負ということで、ナポリタンやサンドイッチ、ケーキなんぞはありません。しかし、コーヒーは侮れない旨さ!。スタバもいいけど、こういう歴史感じる一杯というのも、オヤジとしては捨て置けません。ラヲタだったら一回行っとけ!な純喫茶ですね。
以上、ちょっと不安な要素も散りばめましたが、人形町系大勝軒は、どっこい頑張っているということ。今後も応援しつつ食い続けていきますー。
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