しかしこの中でも数が少なく、また比較的ご店主の高齢化とか後継問題、業態変化がみられるのが「人形町系」でして、ひょっとしたら今しか食えなくなる・・・っていうことになるかも。今年に入って、小岩や清澄の大勝軒も、シャッターが上がらないままになってしまって、寂しい思いをしております。
さてそんな中、有給休暇を消化する機会があって、「珈琲 大勝軒」へと訪問してまいりました。人形町系大元のその店は、代が変わって今では中華屋から純喫茶に、完全業態変化をしているんですね。人形町界隈のランチタイムは活況でして、食後の休憩など静かに過ごしたいサラリーマンなどには重宝しそうです。
純喫茶って・・・入るの何年ぶりだろう。中は結構すっきりしていて、ごてごてしない感じがとても良いです。老齢と言ってもいいかな、ご夫婦が落ち着いて丁寧な対応をしてくれます。何かツマんでもいいかなと、テーブルにあったメニューを見ますが、コーヒーの種類は多いけれど、それ一本勝負なのですね。学生時代の喫茶店では、ナポリタンとか軽食が魅力的だったんですが、ケーキすら邪道という感じでしょうか。その代わり、今では肩身がせまい喫煙者としては、スーッと磨かれた灰皿を提供されて、内心うれしかったりします。まずはデフォルト勝負で、「ブレンド」を注文いたしました。
一杯一杯、手で淹れたコーヒーってのが伝わります。注文してから、確実に5分以上は経ってますが待つのも含めて「珈琲との付き合い方」という感じです。その一杯はとても恭しく奥様から提供を受けます。ミルクポットも同時に提供。それにしても、やはり個人的には最近のマシーンで淹れられたコーヒーより、こっちの方が好みです。ホッとする旨さというか、ストレスを感じない旨さというか・・。元来のコーヒー好きで、オフィスではこだわって豆買ってきて、わざわざ給湯室でドリップして楽しんでますが、あまりいつも上手くいかない。それに、やはり少し冷めてしまって改心の出来がない。それと比較しては本当はいけないんだろうが、やはりプロの仕立てって感じがいたしまして、熱の程よさ、味のクリアさと香りの華やかさがいいね。使う道具と技でこうも一杯のコーヒーが違うかと思えてなりません。スタバもいいが、こういった純喫茶でゆったりと過ごすのもいいー。
とってもゆったりとした時間を過ごすことができました。人形町界隈に用事があったら、また来たいな。近くにはラーメンの名店もあることだし。ちょっと一杯食ったあとで休憩などにはもってこいだし・・・。