【東京都内で「ニラソバ」ならここ!シリーズ その3】
<生き残る「人形町系大勝軒」!元祖街中華的王道のプレゼンス!>
もうすぐ師走なのだが、一年って早いねー。振り返ってみるといい年して今年も何の成長も反省もしていないオレです。しかも今年は、凝りに凝りまくった麺活動を繰り返し・・・こういう年も珍しい。
2月は「味噌系」まっしぐら、
3月下旬から4月末まで「東京都下大勝軒制覇」
それから一時期「二郎目黒店」に毎日入り浸り
6月後半から8月末まで「冷やし中華」連日食倒し(実は結構辛かった)
9月以降は、街中華系を基本的には食い続けている・・・・。
「高円寺ワンコイン」「天津麺」「もやしそば」と各10連投シリーズもこれに含まれる。そして今、オレは「ニラソバ」にハマっている。
嗚呼、ほんとうに一年ってあっと言う間。などと振り返りつつ、なぜか4月の活動を少し思い出していた。
Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール
- 作者: Nir Eyal,Ryan Hoover
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2014/05/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る
大勝軒で王道の「ニラソバ」を提供するのは、「人形町系」しか有り得んでしょうかね。永福町系、東池袋系とは違い、所謂一般中華屋起源の系譜と、個人的には感じているのですが、狙ってネットで調べてみたらやっぱりあった!。今回は、秋葉原界隈から少し足を伸ばして浅草橋へと向かいました。言わずもがな「浅草橋大勝軒」へGO!。平日ランチタイムに突入しようとしてましたが、意外に混んでなくてすんなりと座れました。この界隈のご隠居さんらしき方が、昼間からビールと炒め物でゆったりと過ごしておられる・・・・そんな先客隣のテーブルに案内されます。座った途端にニラソバコールを発します。
こちらは後継ぎがしっかりおられるような感じで、まだまだ暖簾が生き続けるという安心感があります。厨房では二名体制で小気味よい分担とその連携が伺える、中華鍋を振るう音がカチカチと聞こえて気持ちが盛り上がります。そういえば、こういう中華屋の光景も減りつつあるのか・・・最近、これまで何度かレビューアップしている、馴染みの古い街中華屋が続けて店じまいしてしまいました。いつまで食えるかなーって思ってたらいきなり休業というショックが大きい。でも労働人口があと10年で激減する日本全体だから、私の業界だって生き残れるのか、自分の心配をしたほうが良いです・・・。
<ニラ&もやしのあっさり塩餡掛け風炒め!トロトロフワフワ感が沁みる!>
以前訪問の時は、たしか老齢に近いご夫婦で店を回していたような記憶。今回は、後継ぎさんの奥さんなのか、娘さんなのか、キビキビ明るい対応でとても感じいいね。その感じよさも湯気に紛れて、熱々のニラソバがそんなに待つこともなく配膳されました。それがこの麺顔です。
おお!深い醤油の透明感の海の中央に、ぼかんと浮かぶ大クラゲのような、ニラ炒め餡かけが、とても魅惑的です。そしてどこか懐かしさもある馴染みもあって、見ていて不思議な感覚。深い醤油ブラウンと、乳白透明なニラ餡の色合いのコントラストが、なんだかとても「絵」になります。そのままレンゲで溶かすのもはばかれる。
そのニラ餡ですが、塩餡系でとてもさっぱりとした味わい。店によっては塩コショウでキリリと味を決めてしまうところが多いのですが、素材のナチュラルな甘みも透き通るくらいにライトで優しい味わいです。仄かな塩気と鶏がらスープの余韻が響くといった感じか?。韮の味わいは、香味は独特の韮風味ですが、奥歯で噛みつぶすと微かにシャクリ!とした感覚のあとに、微妙な甘さを感じるエキスが感じられます。そして相性ぴったりのモヤシ炒めもなかなか。シャキシャキ感を微妙に残しながらも芯はしっかりと熱が入り、噛むと汁がほとばしります。その甘みが、またニラ餡を深めてゆく印象で、食っているとどんどんと夢中になって、麺を忘れてしまいそうになります。
他に豚こま肉もありますが、これはフワフワな柔らかさ!。おそらく炒めではなく、一番あとに入れたのだろうと思われ、焦げ目もない薄味。だからそんなことを空想してしまいます。
<人形町系と言えばコレ!極細に近いストレート中華麺!まさにシルキーなしなやかさ!>
この麺だからこそ、「あ!人形町系!!」ってピンと来るところがある。そんなに経験が深いわけでもないけど、知ったかぶりでそんな気がしてます。極細に近い美しいストレート系の麺。とても柔らかい茹で上げで、ツルツルとしている以上に、しなやかさが美しく官能的な啜り心地がいいです。思わず「シルキーな啜り心地」なんて言葉が噛んでしまうほど。歯ごたえはとても淡泊で、スパスパスパっと容易に切れ込みます。奥歯へ運んでプレスすると安易にクチリと潰れる。スープも大体予想できるけど、クラシカルなあっさりさには似合う麺です。
極細でしなやかだから、麺のまとまりが半端ない。毛細管現象で髪がまとまるが如しの感覚で、意外にも麺のまとまりが良すぎてニラとモヤシが麺から外れてしまいがちになる。しかし、餡がそのうえにがっちりと麺をトリートメントするかのように、ぴったりと絡むのです。だから啜り心地が非常にニュルニュルと滑らか極まる!これぞ人形町系餡かけの醍醐味と言うやつで、なかなか旨い全体感です。
<元祖あっさり東京醤油と思えるような、クラシカルな出汁感覚!今になって斬新な淡麗さ!>
餡がスープに完全に溶けるまえに、すこしばかり冒頭でスープを啜ってみます。何だか個人的にはとても「クラシカルな醤油」と思えてしまいました。今のラーメンのように、動物系のギラギラした旨みとか、魚介系の濃厚なコクとかは一切なくて、とても全体がサラサラしている。そして醤油ダレの本来さがスパッと全体に染みわたっているようで、醤油の味がすごく表に出ていると感じます。それでいて、塩気もマイルドで全体としてはサッパリとした味わい。
これも妄想が入るのですが、いかにも「昔ながらの東京醤油!」と言う感じがいたします。最先端のラーメンよりはマットな味構成であることは認めつつも、こういうのも悪くない。澄み切ったクラシカルの良さが生きていると申せましょう。
総じまして、「歴史の深さと軽やかな苦旨味が織りなす!王道の大衆ニラソバ!」と言う今回も何の捻りもないまとめでごめんちゃい。一年いろいろ食ってきて、やはり原点回帰の素晴らしさを知るとう感じで、今年一杯はこのこの路線で突っ走ろうかと少し考えています(いや、どうなることやら)。古きを知り新しきを知る。振り返ればこの一年はそんな麺ライフ。体調はまだ風邪が治りかけで不調ですが、最後まで仕事も「マイペース」で頑張りますー。そんな決意を忘れぬうちに、最後に詠って締めたいと思いますー。
晴れ渡る
冬の蒼空
澄み切って
人形町の
澄み切る旨さ
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
第18回 業界最高権威 TRYラーメン大賞 2017-2018 (1週間MOOK)
- 作者: 講談社
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/10/19
- メディア: ムック
- この商品を含むブログ (2件) を見る