ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2754】 一ツ橋 大勝軒 (東京・一橋学園) ワンタンメン

<東京23区/東京都下 大勝軒 制覇>


 ようやく長い旅が終わる・・・今回の大勝軒シリーズ。この一杯にして、東京23区・東京都下で「現存」していて「大勝軒の暖簾/看板」を掲げる店は制覇したのでは?と思っております。確認については、「ラーメンデータベース」と「食べログ」の検索にてダブルチェックは一応しました。実は、この大勝軒シリーズは、過去2回トライして頓挫しており、3度目の正直にて、目標達成。しかし小岩と清澄白河大勝軒は、現在完全休業状態につき、諦めましたが、再開情報あれば、また突撃したく思います。





 最後に選んだのは「一ツ橋大勝軒」さん。なぜこのお店を?と言うのは、たまたまの偶然。訪問しやすいところは後回しにしてただけです。しかし、最後にあまり印象良くなく終わるのもつまらないので、少し不安もあったんですが、いやいやなかなか旨かったです。開店前の「一橋学園商店街」を歩くと、休日でほぼシャターが閉まっている中、ポツポツと食堂が営業を始めるといった感じで長閑極まれり。天気もよく夏日になりそうな予感ありといった中、店の前に到着するとすでに行列が発生しとります。「ホっとするところ」ではなく、ここだけ「ホットスポット!」でありました。なんとか一巡目で入店できてラッキー。


   



 壮年のご夫婦営業で、カウンターだけの小さいお店です。接客がとても丁寧で明るくて優しい受け答えがナイス!。永福町系のお店のシンボル的なコップに入ったお冷をいただきつつ、今回のメニューを選ぶ。あらら?このお店、永福町系なら必ず「中華麺」と表示してあるのが普通なのですが、「ラーメン」表示なんですねー。しかも並では普通2玉あるところを、1.5玉と言う設定で、個人的にはベストな盛り。ならば、少々トッピングをのせても良かろうと言うことで、今回は「ワンタンメン」とさせていただきました。





 
汁:「醤油ダレの円やかさと淡い酸味がナイス!煮干しの苦味排除な香ばしさが食欲を刺激!油もスッキリしててバランス良し!」


 銀のトレー全体を厨房から差し出されてそれをカウンター越しに受け取る。ちょっと神経を使う瞬間でして、洗面器サイズの丼に熱々波々のスープが重い。ゆっくりと自分の前にセットしてからいざ実食ゴングが鳴ります。最初見た印象としては、醤油感覚が割ときっぱりとしているような感覚。表層のオイル層もさらっとしていそうな感じで、重くないイメージです。ワンタンは、恥ずかしがっているかのように下の方に入り込んでおります。







 さてそのスープですが、これがまた旨い!これだけ大量に張ってあると有難味が薄れそうなものですが、いえいえどうして、なかなか質実な仕上がりです。タッチの差というか、煮干しよりも先に醤油の風味が伝わります。醤油らしい芳ばしさのある塩気が豚骨をはじめとした動物系のコクとラードの旨味に結びつく味わい。そして後味に微妙に残る醤油ならではの酸味。旨味と塩気が一体化したような味わいがベストです。




 しかし醤油味に気をとられていると、旨味は動物系だけでなく、魚介系がメインであることが気づきます。煮干しの味が良い。ニボっとしたスパイシーとも言える苦味も良いのだが、極力それを抑えつつ、甘みをメインに据えたような煮干し感覚です。しかも甘ったるいだけでなく、煮干しならではの香ばしさが含まれていて、ナイスバランス感覚。後半になると少し麺の風味も染み込んで来て、それが甘みと思えてくる。実は単調と思っていたら、後から色々と旨味を投げかけてくれる。






 また今回の印象としては、薬味のネギの風味がしっかりとスープに感じ取れたのがいいね。いつも大勝軒だとスープと麺の個性に埋没してしまう味わいなのですが、今回はスキマスキマで、良いフレッシュ感を醸し出してくれました。







麺:「微妙にカタサを感じ取れる柔らか茹で上げがタイミングナイス!熱ダレしにくくて最後まで歯ごたえキープ!」


 こちらは、テボを使って麺を茹で上げるタイプ。よく見かける茹でがまとテボですが、キッチンタイマーなるものは使わず、肌感覚で湯切りタイミングを計っておられます。さすがですねー。1ロット最大4杯。ところで、永福町系ってどこも、草野商店仕入れなんでしょうか?そんなことはどうでもいいが、なんでそんなことを思ったかというと、柔らか麺の中に、微妙なカタサがあったりして、そこがちょっといつもの永福町系と違ってて、正直言って好きなタイプ。






 アッツアツのスープに浸っても、あまり影響を受けないのがいいね。しかし熱いもんだから、この細麺をズボボボボボボーーーーと勢いよくすすれない。レンゲでまとめて口の中へ放り込みながらすする。ズコッ!ズボボ!っなーんて非常に短い啜りこみ。ストレート麺なのだけど、微妙にボコってるので、舌触りは滑らかなれど、喉越しはうっすらとシルエットを残す感覚。ほぼ咀嚼せずに、飲み込んでいるのかもしれない。それでも旨いとはどういうことなのか、自分でもわかりません。






具:「ベーシカルなロース肉チャーシュー!安定感あるうまさ!メンマもよくある味だが全体感にあった歯ごたえと塩気」


 もう言うことないっすね。このベーシカルな肩ロースチャーシューは。余計な脂分は当初からないと言うか、薄味が程よくてスープの浸透を許すところが旨いわけです。少し放置しすぎて、熱々スープの温度ですっかり茹で上がったような白い風貌になってしまいましたが、麺を巻いて食うとこれが旨いわけです。メンマもよくあるタイプで特筆すべきところは少ないですが、味のバランスがよろしい。スープと麺をいただいた後、メンマだけ味濃いって言う興ざめがありません。繊維質も細かくて引っかかりなし。









ワンタン:「豆粒肉餡タイプ!チュルッと滑らかで旨いだけでなく、半分溶けて麺に貼りつくのが旨い!」


 ワンタンは、8つは入ってたはず。「はず」と言うのは、後半になると皮がスープ熱でやや溶けてしまうのです。豆粒サイズの肉餡が微妙な歯ごたえあって嬉しい。前半はちゅるんとした滑りを皮と餡もろとも楽しむのですが、後半は、やや溶け状態のワンタンが麺に張り付いたところを、一緒にすすり食うのが旨いと思う。スープと、引っかかった肉餡と、貼りついたワンタンの皮。そして麺を一緒にすすり食うと感触と味わいが深いのです。麺に貼りつくワンタンと言えば・・・・エースコックのワンタンメンを彷彿とさせますが、あそこまで溶けないものの、イメージとしてはそれです。うまし!






 総じまして、「誠に長閑さが似合うその麺そのお店!週末に好きな人と食べたい永福町系!」と言う感覚でして、個人的にはとてもツボにハマったその味その雰囲気といったところです。これはまた期待ですねー。できれば生玉子を追加いただければ、もっとモチベーションががるのですがー・・・、ご店主には再考いただきたいところです。


 それにしても全体を回ってみてこの「永福町系」ですが、東京都では大勝軒勢力図がきっぱりと表れておりまして、東京の西エリアに展開が集中しているのですね。東池袋系は、全体的に満遍なく展開されているのとは、とても対象的です。それと、東池袋系はいろいろと店毎のアレンジがあって幅広い反面、永福町系はほぼ、その源流をできる限り踏襲しており、せいぜい煮干し風味の出し方で個性が広がると言う感じ。あとは東池袋系も永福町系も、麺のカタさ・柔らかさは、とてもバリエーション豊富。しかし、永福町系は細麺なので、その変化幅は若干狭いと言う感覚でしょうか。


 これを機に少しだけ離れて、普通のラーメンをしばらく食べ続けようかと思う次第。一つのテーマを2ケ月ほど突き進むのにちょっと疲れましたので、悪しからずです。ちょっと話は飛びますが、「人形町系」は絶滅危惧種です。もともと中華屋に近いタイプなので、一般中華料理店の中に埋もれてしまいがちなのですが、どのご店主も高齢化しているような気がしてなりません。「東池袋系」「永福町系」のように後継者が続いていかないといけないような気がして・・・少し寂しい。などと考えると、この一ツ橋大勝軒さんは、当面そんな心配いらないでしょうが、いつかは若い方が厨房に入っているといいね・・・なーんて妄想をしてしまいました。また食べに来ます。息子と来られるようになれば理想なんですがね(笑)。と言うことで、大きく一息ついて詠います!。



   週末の
   長閑駅前
   商店街



   揺らめく風に
   煮干しが香る



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



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