【東京都内で「ニラソバ」ならここ!シリーズ その6】
<休日出勤の腹いせに、お江戸の胃袋支える場所で朝ラーメン!>
このご時世なんだから、忙しいのは有難く思わないと・・・などと老齢な母親に電話を入れた時に、逆に励まされてしまった(困)。そりゃまあそうなんだけど、手当が一切つかないなどと、つい愚痴が口をついて出てしまう。いつまで経っても困った男だねぇーとまた受話器の耳元から軽く説教を受けてしまう。全くその通りでございますよ、母上殿・・・・。
そんなこともあって、休日出勤をすこしでも気持ちよく遂行する為に、どうしようもないオレは、朝ラーメンを引っ掛けてみようと企んでしまいました。これまで朝ラーメン企画も相当やってきたのですが、やり残しが一つ残っておりまして、それが「築地市場」エリアです。ラーメン馬鹿な私は、まだ暗い朝のうちにゴソゴソと二日酔いの頭を持ち上げて、出勤態勢に入ります。そして途中吐きそうになりながらも(大袈裟)、いつもとすこし違う休日新橋を経由して、築地市場へと降り立ちます。
築地はすでに、東京2020が始まったか?の様な外国人観光客がうようよ居るのでありました!。中央入り口に立つ、雇われ老人警備員が立っていて、どんな忙しい仕事があるのだと不思議がっていたら、なんと片言英語ではあるが、場内案内を外国人観光客にしているではないか!。素晴らしい。場内にどんどん入っていくと、いかにも市場関係者とは違う姿の群れがうようよ。ひょっとして・・・と今回の「やじ満」さんへ向かうと、案の定で行列が発生しとりました。外国人観光客も混じりながら。
日本で外国人を見かけたら使いたい英語フレーズ3000 困っている・迷っている外国人観光客に声をかける最初の一言 (音声DL付)
- 作者: 黒坂真由子,カリン・シールズ,Colleen Sheils
- 出版社/メーカー: クロスメディア・ランゲージ(インプレス)
- 発売日: 2017/10/23
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ここは、行列の制御は店側でしてくれないので、一人でたら一人入ると言う客側の暗黙知で進めるしかないね。どうするのだろう、外国人団体さんは・・・とすこし心配してたら、「どうぞー!」「先に一人入って待っててくださいー!」など、店側が中からゆっくり大きな日本語で声をかける。それでも意外とまた通じるものなんだね。迫力というか気迫で客を説得しとるのがスゲーとすこし感心してしまいました。入ると家族経営なのがわかります。奥が細長い厨房になっていて、3人で連携とってちゃっちゃと進めてます。老齢な大将、その息子、孫といった順番なんだろうか・・・ちゃんと後継おられる店でよかったみたいです。みなさん大変忙しいながらも、にこやかな作業が客側にも居心地の良さとして伝わります。
<実に肉々しいニラ炒め!具材も豊富で白飯を欲してしまいそうー>
団体客の席分けテトリスに合わせてあげよう・・・と思って店に協力して自ら席移動を申し出ました。ありがとうございますとお姉さん店員さんの言葉が即座で嬉しいね。お茶をいただいたところで、注文に迷って居る先客を出し抜いて、「ニラそばお願い」と先に通してしまいました。この季節、この店では「牡蠣ラーメン」がイチオシで、牡蠣好きなオレとしては葛藤したんだけどそれは次にいたしましょう。隣客の牡蠣ラーメンが異様にうまそうだぜと、ニヤついていたところで、「ニラそばいっちょ!」と官僚の声がかかり、一気に配膳となります。それがこの麺顔。
うおー!肉ニラ炒め!!韮のブリリアントグリーンが鮮やかな上に、結構大ぶりでザクザクと刻んであり、量も多いです。さすが築地市場内!材料には信頼が置けるとはこのことでしょう。しかも肉の量もまた多い!肉炒め状態でして、焦げ目がすこしついたりして異様にうまそうです。この肉と韮炒めだけで、白飯を2杯は食えそうな勢い。味わいもすこし強めですが濃すぎることはなく、じっとりとした味わいが楽しめます。韮の清涼感も鮮やかだし、中の瑞っぽい部分の甘さがじわじわと感じるのがナイス!これぞ韮炒めと申せましょう。肉の軽い塩気と脂の甘さがこれを包み込み、思わずビールが欲しくなる。早朝の朝から飲んで出勤は、いくら休日とは言えまずいよね・・・さすがに自重しました。こちらではビールは「エナジードリンク」と言うのかも。そんなルビがふってありました。
しかしこの韮炒め只者ではありません。具材が豊富なのです。まずキクラゲ。これがゴロゴロと入っていて食感を楽しませてくれます。すこしだけ染み込んだところをガリガリと奥歯で潰し食うのが楽しい。またタケノコもそこそこ入っていて、これも繊維の隙間に汁が入り込んで淡白な味には馴染みます。前歯でボリボリと当てながら裂き潰す様に食うとこれもまた楽しい。それだけでなく玉ねぎも投入されており、炒めもの全体に自然な甘みを放出してくれます。これら全ての一体感がこのいっぱいの真骨頂と言えましょう。
<汁を吸い込みがちなストレート系細中華麺!具材と絡める食感楽しい!>
麺はとても馴染みを感じる中華麺。極細に近いストレート系でして、流線がきっぱりとして美しい感じです。ねり水の影響か黄色めの発色が印象的で、芯を感じさせないタイプの茹で上げ。密度感がそれほど高くない一方で、スープを吸い込み性格が強めの印象です。細麺なので麺同士の貼り付きによる毛細管現象もあり、スープの持ち上げもかなり良いです。
そのままズボボボボボーーとすすり食うのもいいですが、これだけ豊富な具材だと、麺で具材をまいたり絡めたりして食いたい。なので塊を口にはぐっと入れてズコッ!と短く強く啜ってご飯の様に咀嚼をいつもより多めにして食い進めました。汁を吸いこんで、そして麺風味もそこそこ残すから、トッピングそれぞれの特徴ある歯応えに、細麺のかすかな歯応えが溶け込んでゆく様な感覚。中華系調理麺の楽しさって感じですね。
<豚肉炒めのじっとり煮汁!微妙にチゲっぽいニュアンスで食欲爆進!>
さてこれだけトッピングの韮炒めが特徴的なので、スープはしっかり味支配されている状態です。ベースの醤油味は鶏ガラの煮出しもあるんでしょうが・・・それよりも韮炒めのソースの方がきっぱりしてる。その中に、微妙に「チゲ風」な味わいに近いものを感じるのですが、それは私だけなのでしょうか。麺の一部に唐辛子の粒みたいな断片も確認できるのですが、ごく僅かに隠し味程度に感じる。この風味が食欲を持続させて居るのかもしれません。ベースの鶏ガラ、韮炒めの肉汁と野菜の風味、チゲっぽい何かの隠し味が、程よくブレンドされており、この汁だけでも白飯を食えそうな気にさせます。今回も、具・麺・汁どれもうまくて三拍子揃った一杯でありました。
総じまして、「大江戸ガテン系ガッツリニラそば!」と言う感覚でして、肉体労働の後にはこういう少し濃い味とビール!がピッタリ合うと思えます。場所柄かすこしお高めではありましたが、十分に納得のいくレベル感。これはちょっと今後の休日出勤憂さ晴らしパターンになりそうで、また馬鹿さ加減に拍車がかかりそうで怖いです。
さてそれはそうと、店のフロア担当のお姉さんがまた粋でありました。基礎レベルの単語と表現の英語で、外国人客にしっかり向き合って対応。しかも人数分注文してくれなど、工夫した言い回しでしたよ。これまで受験も含めてたくさんやってきた英語の勉強。習うより慣れろであったな・・・と関心と後悔が滲みます。オレもすこしくらいは、東京2020で客を迎え入れる日本国民として貢献できる様、ちょびっと英会話でもせねばと考えた次第です・・。まあ、そんな感じですが本当にやるのか?不明ですが、ちっぽけな決意を忘れぬうちに、とっとと最後に詠って締めることとしますー。
休出の
憂さを晴さん
朝ラーで
テンション上げた
築地の早朝
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!