<大井町に期待の新星>
大井町のクライアントとの打ち合わせが順調に進み、さてニンニク抜きで「のスタ凛本店」でガッツリとスッパイ二郎系でも頂こうと画策いたしますが、どうも少し早すぎたよう。それなら「ajito ism」へ直行!と思い右往左往して向かったところ、妙なところに開店祝いの花をみつけました。しかもラーメン店!!これなに?と思いスマホでググり調べたところ、すごく評判が良さ気でびっくり。そんな「和渦」さんとの出会いです。しかも、同じような先客がおられるではないか!シメシメという感じで直後に連結したとたん、開店とあいなりました。まだ心配だったため、とりあえず基本的な「醤油そば」を所望。これが当たり!の旨さだったから、大きな拾い物をしたようで痛快な一日でありました。
【牡蠣のアヒージョで醤油が一気に色めく旨さに変貌!】
6席ほどの小さい店舗。男性一人で切り盛りというよくあるパターンですが、清清しさが半端ではありません。気合とかオーラーを店主の背中から感じるーーー。ちゃちゃっと先客のを含めた二人分が完成されて、丁寧にお皿にのって配膳が進みます。その色合いは実に深くて透明感がある琥珀色。濃ゆい琥珀色が何とも言えずビシッと決まっているのが食う前から既に旨そうです。
レンゲを差し込み味わいだすと、非常にひっかかりのない質実な鶏コクの清湯醤油の味わい。いい地鶏の出汁という感覚があっておしとやか。ギラギラとしたアピール感はないけど、丁寧で優しい味わいが広がります。また滋味というべきか・・・貝出汁の味の片鱗を深く感じてじわじわと旨さが広がるタイプです。嗚呼、こういうのが食べたかったと正直喜ぶ。しかし食べ進めると多少マットな味わい感覚に変化する部分もあったんですが、そこからが面白いところです。「牡蠣のアヒージョ」がスープに溶け出すと激変です。
牡蠣のエキスで貝の出汁感が一気に上昇するのですが、それに伴い醤油の生き生き感覚がステップアップ。パチンコで言うカクヘンの瞬間を覚えるような興奮ですよ。塩気とか香りとか味わいが一気に明るく艶めくような感覚に変化!もちろん牡蠣の風合いもぶわっと広がるから、牡蠣好きにはたまらんけれど、そうでない方はお進めできないかも。アヒージョの粒子があちこちに浮遊し、味の濃淡も生まれますが、このアイデアはさすがだと唸るばかり。
【貝出汁の個性に負けない締まりのある練り水感覚】
麺は角麺がやや膨れっつらしたようなストレート細麺。練り水の個性でナチュラルな薄い黄色が実に旨そうで、光沢感がスープに溶け込むような印象。芯があるというより全体でクッシリと言わせるような、締まりのあるテンピュールのような歯応え。前歯でスパスパと小気味良く切れて快感です。奥歯ではヌツヌツっとした中庸な抵抗感があるのですが、麺自体に味わいがあるというか、スープも入り混じり旨いと感じます。
スベリは言わずもがな・・・軽い抵抗感でズボボボボーーと啜れるタイプ。ときどき、アヒージョの欠片を張り付かせてそれを一緒に食むとまたいつもとは変わった味風景が広がります。本音を言うと、冒頭は少し白めでパツパツと粉感覚を感じる麺のほうが良かったのでは?と思ったけれども、スープの後半の味わいを省みると、今の麺のほうが全体バランスがよいかもしれません。いやきっとそうでしょう。
【テッパン級に手堅い安定度のレアチャーシュー】
最近の流行にバッチリはまった「レアチャーシュー」。薄味タイプで肉自体の味わいを静かに楽しむタイプ。ややしっかりした歯応えで、これはこれで悪くなし。スープにちょっとだけ浸して二口であっというまに食べてしまいましたが、夜ならこれをつまんで酒でもあおりたい気分にさせることでしょう。
総じまして、「滋味が染みる〜〜と言った明るい深みの醤油そば」と言う感覚で、貝出汁好きな方なら是非オススメです。まだ小さい店舗ながらも実績積んで発展してほしいと思います。帰り道に、何気に「ajito 」の旧店舗を見つけてしまったけど割と使いのね〜。ここもそんな風に発展してほしいね。ということで・・・・なので詠います!
空蒼く
スープは琥珀
突き抜ける
貝出汁深く
肝臓沁みる
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
- 出版社/メーカー: 交通新聞社
- 発売日: 2015/08/21
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログ (4件) を見る