ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン870】 麺処 夏海 (東京・赤羽) 豊穣清湯醤油ラーメン 

【きっかけは?:京浜東北線を寝過ごし・・・・気付けば国境の街だった(前編)】

  むぅ〜ん、疲れが溜まってたようでして、東京か神田で乗り換えるはずの京浜東北線で、たまたま混雑の中座ることができた金曜日の帰宅路、居眠り呆けてしまいました(泣)。 今夜は、西武新宿線の牛の麺をすするはずだったのにと、ただ呆然ですよ・・・。なら、ecute赤羽構内のあの店へ行くか!と思いきや・・・・・この時間にどえらい行列でんねん(号泣)。未だ、六厘舎の名声衰えずといったところでしょうか。もうこの時点で腹減りタイマーが限界を告げます。

  赤羽二郎で元気を取り戻したいところですが、行くなら3月いっぱいで転勤する麺友と行きたいのでキープ。高はしはとうに閉まっておる。金字塔は雨降りだったのでじゃまくさい・・・・・。ということで、残るは、「夏海」と「伊藤」。・・・・・・・あれ?なんだかでジャブな予感!前日の連食が思い起こされる・・・・。ええい、両方いったれ!!ということで、同じ展開として、一杯目は「夏海」で醤油らーめんを食べることとしました。




【スープ:焦がしネギ香味油と、じんわり生姜が・・・・見事にマッチングした醤油スープがナイス!】

  訪問時、意外と先客がおらず3名程度・・・、大丈夫なかいな早くも経営状態という不安がよりぎますが、気持ちよい元気なフロア担当お兄さんの案内で一番奥の席へと誘導されます。ご飯時と、呑みの後の〆に相当する時間帯の合間だったのか・・・・、アタクシの後にぞくぞくと3名ばかりの他客が入店されます。その方々の食券が回収されおわったそのタイミングに丁度、アタクシの配膳が完了するという感じ。そつないオペレーションぶりではありました。そして、麺顔もなかなかエエ仕事を予感させます。取り急ぎスープをばひとすすり・・・・、その感想は・・・・、


「旨いがな!(*゜0゜)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「生姜と香味油が醸し出す・・・・・崇高系醤油ラーメンに仕上がっとりますがな・・・・本田さん!」


1)甘味(旨味):スッキリとした鶏清湯にピッチリ輪郭をさす生姜がナイス!

  これは一目麺顔を見て、醤油のカエシブラウンが透明にキラキラ光り、「出来の良い一杯である!」と確信がもてますね。このスッキリさはテクニックを十分に感じるからです。味わってみても、実に緩やかな鶏清湯系の脂に凝縮された旨味の広がりを感じます。それに、微妙に感じる鶏ミンチ肉か、合挽きミンチ肉の欠片がスープに浮遊して、歯ごたえみたいなアクセントを与えます。これは最初はトッピングの一種かと思ったのですが、不自然な散らばりをかんじましたので、「スープの出汁に使ったもの」なのか?と前向きで勝手な推測をいたします。 洋風スープとか、コンソメスープなどを自分の家で作る時、ミンチ肉自体を出汁として使うことがありますが、それなのかな〜とね・・・・。なので鶏系の動物感がスッキリしているのに、しっかりしているのかと。

  そして何といっても「生姜」の仕事ぶりは欠かせませんね。北越方面の色濃い生姜味とは違い、もっと繊細なじんわりとしたエッジングがナイスです。支那そば系の生姜より、ややアクセルを吹かした程度の生姜感かな・・・。動物系の旨味がしっかりしているからこそ、バランスよくまとまっていると思います。


2)塩味:素直な醤油由来の塩味の広がり!生姜と淡く結びつく塩

  生姜の印象がとても深いので、塩味単体としての味わいはあまり記憶がないというのが正直なところです。なれど、全体的に醤油の出方も伸びやかと申しますか・・・素直な印象でして、それと塩が結びついたいかにも「醤油のカエシ!」という味わいは少し感じたのだが・・・。それと、生姜をしっかり感じたのは塩との結びつきも影響しているのかも?と自問しています。生姜の独特な風味が鼻に抜けるのが柔らかい反面、その味がしっかりしていたから、生姜を塩が補強したのかなと考えましたが・・・。先輩諸兄はどのようにお感じでしょうか?


3)風味・香り:揚げネギ揚げネギ油!更に柔らかく鼻に抜ける生姜とカエシの香ばしさ

  生姜の存在感は既述しましたので省きますが、この一杯の影の主役は、「焦がしネギ香味油?」とでも申しましょうか。こいつが、仕上げにちょこっと加わっておるはずです。本当に細かい揚げネギの破片が雪のように浮遊しますし、油の香ばしさはたちまち食欲をそそりますもん。トッピングのほうれん草のスキマに、この透明な油の存在を見つけたときは、しめしめ・・・と自分で自分をほくそ笑みました(笑)。




【麺:柔らかな麺が優雅と思いつつ、適度は反発も受け過ぎ去る余韻すら旨いと思います】

 一方の麺ですが、芳醇なスープのバランスを崩すことなく、実にゆったりとした姿と落ち着きがなんとも言えん・・・ですな。


「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
「柔らかいようで、しっかりしてるというベタな表現だが・・・・それしか思い浮かばん出来具合いやん!」


1)風貌: 黄色みがかった緩やかなストレート麺

  特にスープの中に漂っている様は、黄色く見えますね・・・・。まるで本格的玉子麺かと思いましたもん。引き上げるとそれほどでも黄色みを感じないのですが。ラーメンとしてはやや細めのシルエットでして、緩やかで全体的にしなるストレートさが、和風な女性感を感じさせなくも無いかな・・・。分量としてはそう多く感じない程度の130〜150弱のグラム数?サクッと食うとか、〆の一杯には申し分ない分量ですね。昼飯としてはライスも必要と感じる分量感。


2)感覚:たまご麺のようなパツパツした中加水な歯ごたえ

  そしてその歯ごたえというのは、まず前歯で感じるスパスパと千切れる感覚が気持ちいい。やや角麺な切り口が、いざ箸でリフトするというときに、サイコロが一斉に揃ったように一列に並ぶ快感があり、それらをパツパツと前歯で切断していくダイナミックさが・・・・ドSにも似た気持ち良さです。その後は意外とすっきりしていて、後半の奥歯のすり潰しにおいても、クチリクチリと押しつぶされるばかり。中加水の中でも、少しばかりの潰し込みさを感じる次第です。


3)スベリ:表面の硬さを少し感じてちゅるんと過ぎ去る感覚

  前歯の切断以降の所作は、一連に素直な印象でして、ちゅるりん!と気持ち良く過ぎて行く感覚がナイスでした。何の動作も感じずただただ滑って落ちて行く麺と違い、食べているという実感も与えてくれるほどのスベリ良さが欲しいのですが、それがちゃんとあった!と言えるのかな・・・。柔らかい麺のスベリに関する既述の差ってのは本当に難しいね。






【具:チャーシュー一枚で凄くテクニックを感じさせるのね!】

1)チャーシュー

  なるほど・・・・ここでもレアチャーシューですか!なかなか自然な塩味が美味くて絶品でした!これは、美味い酒と食っても尚旨しですね! 個人的には、最近、新小岩の一燈で食って来たばかりなので、それと比較してしまうけど・・・・どちらかというと、東十条の粲粲斗を連想してしまうような出来具合。同じ京浜東北線界隈だからそのように発想が転じたのかもしれませんがね・・・。つまり、同じ生っぽい肉でも、艶めかしい奇麗さと言うより、初々しいキレイさを感じるわけだな・・・。塩味は全体的い利いていましたし、脂身が多く、スープの熱で変化しきれないところは、アタクシ自身が食する途中で、舌の熱で溶けます。そして旨味がじゅわ〜っとね・・・・。周囲は粗挽きスパイシーな部分もあったし、美味かったです。これでチャーシューメンできたら頂きたい!


2) ほうれん草・海苔

  醤油ラーメンにほうれん草というのは、あれ?最近どこぞでも見たぞと思っていたら昨日のことだったな・・・。珍しいと思っていた組み合わせが実はプピュラーだと今更気づきます。茹で上げについては、御浸しよりも、家系のそれよりも、さらにくたっとした感じで、ほうれん草全体を麺のように「ちゅるりん」と飲み込めてしまうほどの柔らかさです。味は、スープがよく染みていて美味いのは当たり前ですが、面白い取り組みだなと感じます。海苔は、肉薄な感じが最初から見てとれましたので、ドンブリに貼り付いているうちに手早く麺にからめて食してしまいました。


3)薬味ネギ・カイワレ

  薬味とか、多少の歯ごたえなどの一定の仕事はしているということで、それ以外特に特筆ないです。しかし、考えてみたら、スープに香味油の中に揚げネギが入っていて、一方トッピングには、白髪ネギを配しているという対極の取り合わせが計算されていたのかもしれませんが、考え過ぎでしょう・・・。




 総じまして、さすが「ほん田」のネクストブランドという実力度は感じますね。ほん田が夜営業なくなってからは、もう東京駅しかないなとおもっておりましたところ、こういう展開もなかなか嬉しい次第です。冷静に、これで650円と思えば、この一杯の凄さは分かるはず?いろいろありまして、ヘロヘロ気分でたどり着いたとは言え、もうこの一杯で鋭気を十分養えるというものです。なので詠います。


  気が弛み
  妙な疲れで
  眠り落ち


  目覚めてスッキリ
  夏海でスッキリ


お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。




 



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