ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン869】 らーめん稲垣 ラーメン燈郎店 (東京・新小岩) 塩煮干しそば

【きっかけは?: 弾けたい夜だったから!新小岩で連食したかった!(後半)】

  当初から連食を決め込んで軽めのメニューにした「麺屋一燈」でしたが、そのあまりもの旨さに汁まで完全に飲んでしまった(笑)。胃袋の具合が心配でしたが、そのまま徒歩1分のこちらにすかさず訪問です。連食自体珍しいアタクシなのに、こんなインターバルのない連食は、記憶がございません。こういうことができるようになったのも、ラーメン二郎のおかげかもしれません。しかし、40代半ばになってやることかね・・・・・、いえ、やってしまうこの夜の興奮ぶり。凄い・・・別に凄十飲んだわけでもないのに。


  まぁ、待ちの行列の間に少しはお腹がおさまるか、諦めるかしようと考え訪問すると・・・・・行列なしの、店内6割の埋まり具合。なかなか、一燈とは差がありますな。少々不安を覚えながら、つい先ほどの考えなど消し飛んで、気がついたら券売機のボタンを押しておりました。一番奥の席へ通されて、しばしのシンキングタイム! これから出される麺のことではなく、来月以降のことを冷静になって考えだしたのでした・・・・。「お待ちどおさまでした」の声を聞いてハタと気付きます。さあ、もう一回気分転換!気分も前向きです。





【スープ:今の流行を感じる「煮干」・・・・稲垣さんなりの答え「明るく感じる煮干」かな?】

 勝手な推測なのですが、最近東京でいろんな煮干し系を食ってきて、それぞれ旨かったのだけど、こちらも煮干の濃さをそれなりに感じるのだが、明るさを感じますな・・・・。とまあ、感想はそんなもんですが、インプレッションの時系列は以下の通り。


「旨いがな!(*゜0゜)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「実に嫌味のない煮干!煮干の上質な上澄みを感じる、柔らかい苦さがええやん!」


1)甘味・旨味: 煮干しのええところだけ!そしてあっさり鶏豚!

  「ニボ塩」。ダイレクトにニボを味わえるだけに、緊張する一品だとおもいませんか?なので麺顔を拝見し、スープの透明度を見て感じますと、ガッツリ系でなく明らかに崇高系な攻め方だと感じ入ります。すすった感じは・・・・「まさに、煮干しの苦みを感じるが、ワタ苦みのようなガッツリボディは排除」と感じましたが、諸兄はいかがでしょう?煮干しの良い部分だけを濃厚にしたという感覚は・・・言い過ぎでしょうが・・・。でも煮干しだけでは説明がつかないこの濃厚さは、動物系の助けを得ているものだと感じています。鶏主体のアッサリ系と、豚を感じるたしょう厚めなコッテリ感を美味くブレンドさせたような質感。


2)塩味:煮干しの方と強く結びつき、煮干しがイキイキ!

  そして、美味さを決定づける塩はというと、明らかに煮干しに近い塩辛さを感じますね・・・・。これを、玉ねぎ微塵切りが美味く押さえ込み、全体としてマイルドになっとるから、ストーリーを感じますな。煮干し成分が塩で存在意義を見いだしたかのように、生き生きと感じます。伸びやかに感じます。本当に・・・・塩という素材は、定着液のような役割ですな。今更ながら、塩の奥深さを感じ入ります。


3)風味・香り:煮干しのふんわり感と香味油??

  写真では非常に分かりにくのですが、アタクシ個人的には、塩煮干しと聞いて、少し黄色みが強いというのが気になっています。そこに、何か香味油を感じるのですが・・・・確認できませんでした。緩やかなライト系脂に煮干し成分を溶かし込んだかのような、魚系の脂ですかね・・・。その香味と、煮干し本来のふんわりな香りが混じり合っていて、とても複雑さを演出していて美味い香りとおもいましたが・・・・。




【麺:どこをとっても非常に「カッツリ」という感じが印象的♪】 

 一方の麺ですが、実に見た目、感覚、スベリその他・・・・一貫した麺密度を感じる逸品です。個別には以下の通りの印象です。


「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
「ボリュームアップした博多麺?ってな受け止め方したけど、それって変態的な発想??」


1)風貌:見た目ですでに「低加水」!カッツリしたラインが粋!

  あ!低加水!と思えるその白さと、カッツリとした麺の所作です。ドンブリの底からリフトアップして、麺のタレ具合からして・・・・、先ほどの一燈の香味醤油ラーメンとは違うふるまいです。これは明らかに芯を感じます。麺がくねる曲線のRがとても大きいのが一目瞭然ですもん。これは・・・例えるなら、少し太目の博多麺とでも言いましょうか。食う前から風味の良さを予感させる質感が漂います。


2)感覚:しっかりとうまいアルデンテを食わせる!

  そして、噛む動作に移ります。やはり、見た目の期待を裏切りませんね〜。先日の博多長浜らーめん以来の、低加水ならではの歯応えを感じます。一般的には、「強いコシ」というやつですね。博多麺との違いはもちろんですが、一燈の「芳醇香味そば」との違いも明らかなのは、その太さ。やや太めに感じるのですが、そのため、余計にコシの強さとか、芯の粉っぽいところを如実に感じます。この粉の風味と煮干しの風合いが実にマッチしますね〜。塩煮干の醍醐味を一番感じる場面です。やや意識的に前歯に力が入る千切れ感、そして奥歯のすり潰しでグニリとタップがずれて感じる質感。感じる香り。これは旨いパスタのアルデンテを食っているという感動と同じです。


3)スベリ:きめ細かいザラツキに油膜がコーティング??

  表面のざらつきが細かく締まっている感じで、ツルツルというより、すべすべという感覚。それがうっすらとスープの油をまとってそのまま、舌の上をスライドしていくような舌触り。ナイスです〜。普段のチュルピチとしたスベリもいいけど、この対極線にあるような感覚は、まさに久しぶりといえましょう。






【具:シンプルにして充実という感じです】

1)チャーシュー

  一燈の艶かしいチャーシューと一転して、こちらは「肉そば」にもよく見られる、バラの三枚肉を薄めの醤油ダレが染み込んだような味わいです。まさに肉汁と脂の具合がトロトロでして、うまし!と唸ります。こういう標準スタイルのチャーシューも上手に作れる一燈ファミリーなのですな(当たり前か)。特に脂の部分は、皮に近い部分も出来るだけ残しており、中華料理の東坡肉(トンポウロウ)にも通じるプルプル感がたまりません!


2)メンマ

  穂先メンマですね〜♪これ好きなんですよ〜。何といっても上品ですし、コリコリ排除の極上クニャリな歯応え。そして、長いお姿がまた麺顔で渦巻く竜のごとくですよ・・・・・。僅かに感じる酸味がまたナイスです。


3)海苔・そして玉ねぎみじん切り

  海苔は一定の評価に収まるとして、やはり「玉ねぎみじん切り」がふんだんに入っているのはいい!玉ねぎのフレッシュな甘みが、最高に煮干の苦味と合う!のです。麺と具を食べつくして、スープを堪能する段階になっても、しっかりとした分量が漂い、苦味×甘み×コク塩のミックスした感じが長く味わえるのです。




 総じまして、やはり、一燈の系譜は脈々と流れておるのでして、実にハイセンスな塩煮干を食ったというだけの、単純な話でございました。それにしても、客入りが本店とこんなに差があっていいのだろうかと、ちと不安・・・・。やはり、坂本店主のカリスマというか、オーラの差というやつか? まぁこちらはメニューを絞っているわけだし、条件が五分と五分というわけでもないですね。 しかし、超えるべき山は、高ければ高いほど、上ったときそこから見える景色は格別ですぜ。 稲垣店主に心から応援したいと思う夜でした。そして、自分にも応援しよう。それにもっと自分を褒めてもよいと思えた瞬間、なんか闘志が湧いてきた。なので詠います! 



  超えるべき
  壁高きほど
  辛くとも


  やがて掴むは
  より崇き場所


お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。 






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