ちょっとここ数年で、じわじわと山椒ラーメンが、プレゼンスを発揮してると思う私です。全然ブームという程ではないのだけど、ラーメンに敏感な人には、「そう言えば・・・」と響くかしらん。今回は、個人的独断で山椒ラーメンのある店を6店舗を挙げて見ました。
まず大前提として、「和風」「和山椒」系を意識できるもの限定。担々麺など本格中華系を含めると膨大になるし、またそれらは今回のテーマじゃない気がして・・・。山椒と言っても使い方は、店によって違うようです。大きくは2つの使い勝手があると思います。
1)「実」を使う:仕上げに挽いて振ったり出汁に滲ませたり
2)「葉」を使う:ハーブ感覚でオイルに浸けたり出汁に含ませたり
これらの違いにより、随分と「痺れ方」「香り方」が違ってくわけで、そんなのを意識しながら食すると、これもなかなか奥深いジャンルだと感じるのです。それでは具体例として、以下に5店舗紹介してゆきます。
柴崎亭(つつじヶ丘・梅ヶ丘)
山椒を使ったラーメンと言えば、こちらは早くからレギュラーメニューとして提供されておりました。今は「つつじヶ丘駅」へ移転して益々人気店になってますが、移転前の「柴崎駅」時代からですから、おそらく元祖ではないでしょうか。「山椒塩そば」として600円で当時提供しされてて、その質感のレベルの高さに驚きました。そして今では、世田谷区梅ヶ丘にも支店ができて、ますます勢いに乗ってる感じです。
それからまた進化して、今では「山椒の塩そば(シビれる・シビレない)」の二種類のラインナップです。シビれる方は、とてもイメージしやすい「実」をガリガリと挽いて麺顔を覆うタイプ。鶏ガラとほのかな魚介のエキスに、まだら模様の山椒が浮かびます。淡麗なスープに響くシビレ刺激と、山椒ならではの香ばしさを楽しむには、清い塩そばがベストと思えるはずです。
私が感心するのは、「痺れない」方の一杯。これが一見すると、山椒の存在など一切感じさせない雰囲気で、しかも透明度がとても高くて美しい雰囲気。まさに柴崎亭の真骨頂という感じです。その味わいは、ほのかに香る山椒が、塩そばの香味油とすごくマッチしており、揺らめくハーブの刺激感といった感じ。これは芸術品か!と思うほど、私は感動してしまいました。詳しくは以下にて。
らぁめん小池(上北沢)
もともとつけ麺専門店だったのが、ラーメン専門店に変更したお店。それで大正解でこの界隈ではとても人気が高いお店です。得意分野は、煮干し系のお店なんですが、器用な方で、台湾ラーメン(汁あり・汁なし)もベースメニュー化されており、和え玉なんかもあってかなり楽しめるお店。私はこちらの濃厚煮干しのファンなんですが、和え玉でビールというのが最高です。
こちらは、こってり好きには「煮干し」を。あっさり好きには「山椒香るらぁめん」を。そんなメニュー展開。案外、ご夫婦・カップルで交換してシェアしあうというお客さんも多いです。さてその「山椒香るらぁめん」は、文字通りの味風景でして、刺激というものを感じません。山椒はすごく香る程度の穏やかぶりですが、その一方で和のハーブだ!と強く食べ手に印象付けるのです。あっさり淡麗の味が、更に清涼となる感覚なので、これはよく出来たラーメンだとつくづく思います。詳しくは以下にて。
中華蕎麦 にし乃(本郷三丁目)
実は、この店が開店して、このまとめ記事を書こうかなと思ったのもあり。ここも上述と少し関連性が実はあります・・・。こちらは2018年春に開店して、一気に注目を集めましたね。メニューラインナップはシンプルで、「中華そば」と「山椒そば」のみ。どちらもあっさりタイプで、ラーメンを相当食べ歩いた方達を唸らせ続けている店です。
こちらの「山椒そば」は、「葉」をハーブとして使うタイプの一杯で、見た通り葉の断片がスープの表面に浮遊しているのがわかります。私の感じ方としては、「中華そば」との違いはこの「山椒の葉」くらいなもので、ほのかな味の違いを楽しむタイプ。なので、いきなり「山椒そば」を頂くより、「中華そば」を体験してからの方が、旨さに感慨深く楽しめるかも。店内で2連食するという手もありますが、私の胃袋ではそこまでは・・・。詳しくは以下にて。
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メンドコロkinari(東中野)
いつの間にか東中野がラーメン的に熱くなってる。そのきっかけになった店の一つがここ「メンドコロkinari」さんです。元々は駒込に店があって、かなり人気が高かったのですが、東中野に移転。地味なエリアに来たものだと当初心配してみたものの、今では人気店で行列もできるほどです。お酒がそこそこいい感じで絞られては揃ってる。そこも個人的にはポイントで、小さめな店舗なのにゆったりできる気分にさせてくれます。
移転してから登場したのが「山椒 白醤油」というメニュー。塩が人気な店が、塩とは別に「白醤油」で勝負!そしてそこに山椒というアイテムを溶かし込んだという新世界な一杯です。私はここではこれが一番好きで、他のメニューも相当旨そうなのにこればかり食ってるかも(笑)。ベースの上品な乾物系の出汁が結構効いてて、山椒一辺倒の味にはなってないところも秀逸と言えましょう。ここも激しくオススメ!。詳しくは以下にて。
キング製麺(王子)
飛鳥山公園の散策ついでにいかがでしょう?。王子駅界隈に「らぁめん小池」系のお店があり、ここにもしっかりと山椒系の一杯があります。こちらは、ワンタンが得意のようで追加トッピングされることをオススメ。
自家製麺のこだわりもあって、他のメニューにも意欲的ですし、バリエーションも楽しめます。麺も他の系列店とは少しニュアンスも変えているようですし、食べ比べなどしても面白そう。
麺堂にしき 新宿歌舞伎町店(新宿)
神保町のとても目立たない所にある「麺堂にしき」さんの2号店。今度はすごく目立つエリアに店です。元々、鴨と鯛塩が得意なお店なのですが、2号店では新たに「山椒ラーメン」がラインナップに加わる!。なんと歌舞伎町だけに、深夜早朝時間帯の営業で対応とのことです。オススメは、チャーシュー山椒ラーメン。1号店得意の鴨も同時に味わえると言う逸品。深夜早朝でがっつり贅沢に食らうと言うのも痛快かと思われます。
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以上いかがでしたか?。どれか気になる一杯、割と訪問しやすい店がありましたか?。広い東京ですから、他にもきっとナイスな山椒ラーメンがあると思います。教えていただければ大変幸いです。
皆さんの麺ライフにも幸あれ!
(参考)またいつか復活希望