6月の思い出・・・なぜか急に食いたくなるのが春木屋?
荻窪現存の古い蕎麦屋「春木家」が、中華そば店として開店したのが「春木屋」。いわばセカンドブランドの走り。荻窪で拉麺と言えば、丸長か春木屋って時期があったと勝手に妄想?そう思ってます。誰か間違いあったら訂正してください。
元々、関西オリジンで、京都生まれで、京都ラーメンで育ってきた私が、就職や転勤や結婚や出産や何やらで、結局中央線沿線に住まうこととなり骨を埋めることとなり・・・この地で拉麺ヲタクを発揮し出してから、やっぱり春木屋の中華そばってすごいと思うのです。なぜか急に食いたくなるのが春木屋?。以前は、その価格の高さで寄り付くのも躊躇われたんですが、昨今の物価高騰もあってか・・・今の価格が違和感なく受け止められてしまいます。なので今回、帰宅途中で思いついたように突撃してしまいました。
<アサヒスーパードライ> 疲れた心を痛快に癒す!言わずと知れた国民的ビール!
以前の春木屋荻窪本店では飲めなかったような記憶?。でも吉祥寺店は飲めたのがきっかけで、少しだけ通ってる意識。
へへへ・・・冷えたグラスと冷気で水滴が貼りつくビール瓶。注ぐと泡立ち見てるだけでにやけます。実に空腹!実に染み入るビールの泡! 言わずと知れた国民的ビールのキレある苦みが、疲れた身体を痛快に癒す!。
平日だと麦酒を頼むと、おつまみがつきます。メンマとチャーシューの和物なんだけど、結構しっかりした内容。こういう対応ほんと好きよ!。
<全体> 紛れもない「春木屋」王道スタイル!出汁が琥珀の煌めき!アイコンの三角海苔!
透けて見える醤油ブラウンのスープさえ、濃ゆいトパーズの色合いのように美しい。おおお!正しく「春木屋」スタイル!。まるで鏡面のようにピカピカに輝く表面は、おそらくラードでしょう!。
それでいて、一気に大衆的な昭和のムードを漂わすスープの中のワンタン。まるでセロハンのように儚さを感じさせる一方で、北極圏でうごめくオーロラのひとコマを切り取ったかのような感覚。そういった魅惑さもノスタルジーな麺顔に潜みます。
<出汁> 乾物系の魚介の溶け込み!この円やかな醤油の旨味!ラードのスッキリしたコク!安寧の旨さ!
まず香りから、醤油ダレの風味がアリアリで、熟成感ある塩気を感じるようなのだが、同時に芳醇な甘みが鼻孔をくすぐる!。魚介系の乾物の旨味が醤油に混じって、実に円やかに漂う香りが素晴らしいね。この乾物も、いろいろ複合してるようで、煮干し・昆布・節系の旨味が混然一体かと!。
そして鶏ガラと豚ゲンコツもそれなりに溶けているイメージだが、その丁寧さはベーススープの透明度が照明しております。そして「ラード」。これによって動物系のニュアンスも実に芳醇な展開です。
ラード香味油で蓋をするタイプの香味油仕掛け。冷めない工夫は、湯気の封じ込めだったりする分けね。しかもこのラードが実に軽やかでスッキリしているから旨さにも多大に貢献!。きっとこれは「カメリアラード」。
<麺> 徐々にスープが浸透し風味に甘味が加わる旨さ!風味の強くボソッとした初動!
全体的にボコボコした手もみ麺風で、標準よりはかなり中太に傾斜したした感覚でしょう。これぞ春木屋を示すアイデンティティと感じます。序盤は風味を感じさてくれ、粉の旨味を感じてボソボソっとした感触が印象的です。そしてゆっくりと汁を吸い込む感じだが、ボソっとした感覚もやがてクチクチと淡い歯応えに変化。そして糖化して出汁の旨味と一体する旨さと昇華します。
一方で歯応えもいいがのど越しも面白い。ワンタンがとても滑らかなスベリを表現する一方、この麺は無骨なまでにボコボコとしたタッチ感を舌とのど奥でシルエットとして感じさせるタイプ。もう最終的には、海苔・メンマ・ワンタン等、あれこれと絡めながら食らいます。
<チャーシュー> 肉の淡泊な本来味にスープが浸透する旨さ!スカッとクシクシした豚もも肉!
チャーシューは、きっと脂身の少ないモモ肉。冒頭はスカっとした肉質ですが、これが実に柔らかく、スポンジのように醤油ダレに絡みます。それが周囲に浸透した部分が実に好み。淡い香ばしさって感じかな・・・。噛み締めて旨しと感じる肉ですが、スープに長く浸しておくとこれでイメージが少し変化して旨いです。
クシクシしたイメージが、ゆっくりとスープのエキスとラードを吸い込んで、ジワジワとしたソフトな食感に変化する?。それに伴い旨味が複雑になりかなり旨さがアップする様子。肉の淡泊な本来味にスープが浸透する旨さ!。
<メンマ> 仄かに甘味を感じる味付けが面白い!素朴でやや濃ゆい醤油の浸透!
実は味付けに少し工夫があるのか・・・微妙に甘味を感じます。この味わいが何となくクセになりそうな仕上がり。微妙に醤油ブラウンの浸透を感じますが、全体的にはフレッシュな色合い。ツルツルした表層も一般的に見えますが、
<ワンタン> トロトロで蕩けるようなスベリ!極薄で半透明な見栄え!耳たぶサイズの豆肉餡がシンプルに旨し!
出汁に浸って浮かぶ様は、まるで半透明なセロハンが浮いているような極薄な皮。それがミルフィーユ上に重なると立派なワンタン皮となります。ミルフィーユのように重なる状態が細かくて緩やかだから、のど越しがハンパない快感!。
また腰つきはゆるゆるなので、一部肉餡がハズれがちだが・・・この滑らかさが極上のシルキー感覚です。因みに、店側の例え方は「絹ごし豆腐のようななめらかな触感と喉ごし」とあり。やはりシルクとしか言いようがないね。因みに肉餡はとってもシンプル。細かめの挽肉に塩コショウという分かりやすい味わい。こぼれた肉餡を後追いで皮にくるめて即興で味わうのも楽しいです。
総じまして「なぜか急に食いたくなるノスタルジック中華そば!春木屋王道雲呑麺哉!」
・・・と言う感動の嵐!。ちょっぴり魔力性すら感じる旨さです。吉祥寺も何気に拉麺店舗の移り変わりと風景の変遷見せつけますが、荻窪だけでなく吉祥寺の春木屋もこの地でプレゼンスを見せつけてます。また近年、ビールもしっかり飲めるようになったのも個人的にはお気に入りかと!。この点でも激しくオススメ!。旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!