ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2520】 ラーメン かずや (東京・江古田)えびそば

<「共存」を模索するかのような店構え・・・>


 この辺りの一角は、とても良いラーメン屋が集中しているという印象で、江古田は好きなエリア。煮干しそばの「三四郎」の真隣に、「かずや」があります。何やらイソギンチャクとクマノミの共生のようなイメージをしてしまいますが、異種の場合が共生で、同種の場合は共存が正しいらしい。「競合」ではなく「共存」で両店舗とも頑張っていただきたいね。しかし最近、野菜つけそばが好きだった大勝軒が閉店し、共存も難しいかなと思ってた今頃になって、未訪問の「かずや」をチェックしに、わざわざやってきましたwww。動機は他にもあって・・・、家族の用事を済ませたら通し営業の店しか行けなくなったことと、どうも「えびそば」が気になってしまったというだけ。この一帯はコインPが非常に混んでて置きづらいのですが、なんとか確保して午後3時に着席完了という次第です。








 そんな・・・先客ゼロなタイミングで入店した途端、すぐに孫(大学生位?)とお爺さんというコンビの後客が来店。珍しいなーと感じていたら、お爺さんは実に久しぶりのラーメン屋らしく、券売機で食券買って手渡しで注文伝えることに、驚いていた様子です。こういう浮世離れした方もまだまだおられるのだね・・・。でも孫が祖父に食わせるのに選んだのがこの店だと思うと、思い入れも同時に感じます。オレなんて、祖父どころか、父親と外でサシ飲みすら一度もしなかったのに、この若者はなんと優しい心の持ち主なのだろうか・・・。日本も捨てたものではありません。







 別にレトロな店でもないし、今風の小洒落た雰囲気もない、よくあるラーメン屋の風景。昼間の情報番組が心地よいBGMとなってるので、居心地が気楽でいいのは分かる。あとは味が安心して任せられるということなんだろうね・・・。そんなことをボケーっと考えていたら、たちまち配膳が完了。この日初めての食事と相成ります。












【芳醇な動物系のコクに魚介の風味!エビの風合いはドギツクないほどにしっかりとして・・・ザラつきが寧ろナイス!】


 予定通りに「えびそば」と対峙いたします。なかなか想像以上にすっきりした見栄えでして、これはこちらの「塩ラーメン」をベースにえび味を足したものと直ぐに分かります。透明度がありつつ、穏やかな霞が印象的な塩スープ。表層には香味油の漂いが、ペイズリー柄にも見えて、エキゾチックな雰囲気も醸し出します。麺顔の中央には海老玉が存在して、いかにも甲羅のすり潰しを連想してしまうほどの深い紅色が、さらにエキゾチック!。徐々に溶かして食えという暗示を秘めております。








 スープは、鶏ガラ系のさっぱり煮出しに、豚骨を丁寧に煮出したような味わい。さらっとした動物系の中に塩気が広がり、落ち着きを感じさせる程度に節っぽいニュアンスを留めるといった感じです。不意に香味油が海老の香りと混じって漂うものだから、瞬間的には海老油と感じさえせる錯覚が憎い演出です。この香味油が意外にも舌にまとわりつきまして、見栄えと裏腹にオイリーという印象もある。海老玉を溶かさなくても、仄かな海老の存在を感じることができます。









 そこへ、徐々に海老玉を溶かし始める・・・その海老玉が、まるで真紅の紅葉が散ってゆくようなスープ風景を感じるところが晩秋から初冬にかけての心情です。「これで海老パンチ一色か」と思いつつ、心なしか「青梅」「南新宿」「神田」「大久保」に展開する魚介の名店を思い浮かべます。そんな感じで「濃厚海老風味」を待ち構えていたところで、実際に味わって見ると「ドギツクないけどしっかりっした香ばしい海老味」にちょっと驚き。高級なえびせんを香ばしくて美味しくいただく、あの感覚に近いんですが・・・私の表現力が稚拙ゆえごめん。五ノ神系とは別物の海老演出を評価したいですねー。しかも、海老玉は丁寧に擂粉木をなしても、甲殻類独特のザラツキはきえません。「清湯と海老ザラツキのコントラスト」が、この一杯のテーマかもしれません。好みで評価が割れると思いますが、自身をラーメンラバーと認める方なら、一度お試しいただきたい一品かと!。














【手揉みの素朴な縮れと捩れが重なって・・・ボコボコとした麺!汁の吸い込みと全粒の風合いがナイス!エビ玉貼りつく滑り感覚!】


 なんと「手揉み」であります。手揉みと言えば・・・「東小金井」の名店を連想させますが、その店ほどのパフォーマンスは見せつけないものの、地味ーーーに、腰を入れつつ複雑な手揉み加減を打ち込んでいる。そんなニュアンスを、感じたりします。それにしても見事な「ボコボコ麺」。全粒粉の配合見て受け取りまして、いかにも風流ー。手揉みらしい、「縮れ」と「捩れ」と「ボコボコさ」が見事なトライングル。加水は高めですが、モチモチすぎない淡白な弾みがかえって好印象です。







 基本的に口当たりが良い。ズボッとすするタイミングも軽い。しかし、一旦啜ってからは、モツモツクツクツっと前歯でちぎって、あとは奥歯へと運ぶのみ。押しつぶすと、デンプン質とスープの染み込みというか、甘みとか麺本来の旨味を後追いで感じたりします。後から投入してかき混ぜた「海老玉」も麺の表面に貼りつく。それを邪魔と思わず、ナチュラルに一緒くたに食い進めると、海老の香ばしさと、エキスのザラツキでくせになりそうです。












【チャーシューのデフォルトボリュームが実に良い!何気に二種部位で香ばしく!チャーシュー麺にも期待!】


 チャーシューが個人的に好みかも!。見栄えよりも食べ応えアリアリです。バラ肉とロース部位がひとつづつ。しかも肉厚なので、解れるタイミングの舌と歯の感触が非常に心地よい。バラ肉は赤身と脂身のストライプ・・・というよりも、赤身メインで脂身が断層になっているような感じ。それでもしっかりと赤身に脂身の味わいが「しゅんでいる(京都弁)」感覚が良いです。一方のロース部位は・・・・ややカスッている。そこがまたバラ肉とのコントラスト。逆にスープを吸い込ませて、スープ旨味もろとも旨味を吸収している感じが良いです。








 そのほかで言うと・・・メンマは極太で旨い。繊維質も細かくて、薄味なのが丁度良い。スープを吸い込ませてから食う方が旨い。これだけでも、酒のアテに十分になる。一方、青菜はちょっと質感を失っているので、飾り方だけでも補正していただくとスゴくいい一杯に化けるような気がする。







 総じまして、「軽く食える上品さと、じっとり食えるしっかりさが共存のえびそば!」という・・・なんだかそのまま何の捻りもないまとめ感想で申し訳ない。ただただ、エビエビすぎないハイセンスと、ザラザラしつつも上品に食わせる全体感が、とても個人的には好印象でして、これはなかなかオススメかも!。750円と言う設定も限定としてはリーズナブルです。隣の孫とお爺さんも仲良く、えびそば食ってたしー、めでたしめでたし。と言うことで、なので詠います!。



   久々に
   家族と食らう
   昼下がり



   えびの香りに
   幸せ感じて



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!





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