まったく・・・、何をやっているのやらです。この梅雨空のように重い気持ちに包まれた毎日が続きます。最近、人の話を聴く・・・いわゆる傾聴を強いられるような仕事もすることになったのですが、実にいろんな人がいるのです。まず自分のことを考えるのは当たり前なんですが、自分のことしか言わない、相手を認めようとしないという方が、これほど多いのかと・・・・誠にうんざりとする次第。クチにする理由が、子供よりも程度が低い?と考え込んでしまうこともしばしば。 しかし、これは一面裏返しでして、本音で語って(語りすぎて)しまえるほど、人間関係が少しできたのかもしれません。 思えば、若いときには常に目上に噛み付いていた私なんですから、人のことを言えた立場ではないのですよね。心の平穏を願うには寛容なる心が必要なのだと、感じ入る次第です。
・・・などと考えながら、外出先が妙に陸の孤島のような場所で、なおも早くけりがついたから、大ボスに早めに帰宅することを告げて、明るいうちに帰ることができました。せっかくですから、都内でバスの旅〜。天現寺あたりで下車してテクテク歩いて・・・・今回は、「どらいち」さんに訪問することにいたしました。なぜって?・・・・・・それはこの堂々とした白木で大きな看板があるから。書かれているのは「汁なし担々麺」の大文字!
【店:いい音のジャズが流れる、さすがは港区!ってな感じ】
場所は麻布なんですね・・・・。麻布の土地勘がいまいちわからんけど、少しあるけば「麻布ラーメン本店」があるから、きっとそうなんでしょう。外観は麺一筋っぽいお店かな〜と思っていざ入店してみると、いやいやどうして・・・・・とても雰囲気ある暗がりの空間に大きなテーブル席が鎮座し、カジュアルながらオシャレなレストランバーみたいな空間。私には好みなのですが、外観と人間的にはもっとも似合わない空間がそこにあります。BGMは、コンテンポラリーなジャズっぽくて、しかもいいオーディオ感がある・・・・・。さすが麻布であります。さて、そろそろメニューをとって注文するかと、汁なし担々麺の欄を確認すると、1,100円なり! さすが麻布であります・・・。
【タレ:四川を求めてみたら、名古屋に出会ったような感覚】
さぞかし・・・・高級感か創造性、もしくは伝統に裏打ちされた一杯か・・・・どんな麺顔が登場してくるのかと待ち構えていると、現れたのはどこかでみたような風景。「台湾まぜそば」を彷彿とさせる、卵黄目玉がこちらをまるで睨みつけるかのよう・・・・・。
<誠にハイセンスな辛さと痺れのバランス感覚>
汁なし担々麺を、ある方向で突き詰めると、台湾系になるのだとは新しい発見だなと感じます。ここから先は、勝手知ったる流儀で混ぜ混ぜし倒してから食いつきます。すると・・・意外にも上品さとシャープな痺辛さが染み渡りる? 台湾まぜそば的なワイルド感は影を潜めます。なんとなく、台湾まぜそばで薬味で登場する「ニラ」の変わりに、万能ネギ+白ネギ+青ネギの入り混じり演出であることが、全体的に気品を高めているような感覚。タレはもちろん、非芝麻醤系で肉汁エキスとラー油がいい感じで交じり合います。
関心するのは、山椒感覚。しっかりと感じさせつつもジリジリとした刺激は低くて、香りを楽しむ余裕を与えるほど。シャープと感じさせるところも薄くて、軽やかな山椒感覚が、とても新鮮です。後半は、少し挽肉があまり気味でもったいなかったので、ラー油をたらして、バランス変更を楽しみましたが、これならデート食でも通用するかも。こういうところが、さすが麻布であります・・・・。
<卵黄でソースのようなコクがアップなのだ!>
慣れてきて、食が進んで、攪拌が進んでいくと、卵黄はすっかりと全体に溶け込んでいき、さすがに待ったり度がアップいたします。ラー油と軽い山椒が利いてたはずのタレが、すっかりと卵黄に巻き込まれ、マイルド担々ソースのように思えます。コク深い・・・・、卵黄は天才。更に後追いでラー油を追加したけど、卵黄が勝ちますね。今回は卵黄マイルドを楽しみたかったので、酢を投入することは控えました。
【麺:なかなか流麗さを感じる中加水っぽいしなやか麺】
メニューでは、汁なしが「太麺」で、汁ありが「細麺」という設定。しかし、これは太麺とはあまり思えない感じ。ですが、最近になって「広島流」を食いだす機会が増えてから、細麺もあり!と思えるようになりましたんで、WELCOME ! です。
<太麺と予測させて、非常に女性的で丁寧な質感>
大体、人間と同じで麺も初対面でなんとなくフィーリングが分かった気になりませんか? 今回はそれでして、乳白色の地肌の色合いが、とっても女性的な質感があるように思えて「ワシ好み!」と食う前から好きになる感覚です(自分が女好きと言っているわけではありません)。加水感と粉感がいいバランスと思えるようなグルテンが、歯ごたえの刹那に軋む感覚で、フレッシュにも思える味わい。前歯ですぱすぱと切れ込みが良いだけでなく、それ自体が若干シルキーな歯ごたえみたいな・・・・。奥歯ではクチリと一瞬にして潰れる感じなんですが、ほのかに感じるグルテン感。担々タレが色濃いのに、透けて感じるようです。
<非常に啜りが楽しめる、品の良い滑らかさ>
ここでもトッピングにあった、卵黄が効いている・・・・。タレのなめらかさとボリュームをアップしているので、より一層麺全体に広がり絡める。それなので、全体を薄くコーティングかけたような、なめらかな滑りでして、ネギと挽肉のボリュームが多い割には、それらが引っかかっても、御構い無しにスルスルーーーーっと高速に駆け抜けていくような感覚です。これは、汁なし担々麺の世界観ではすごいことかも。すすりが楽しい汁なしっていう発見。
【具:挽肉と卵黄の混じりが、追い飯を誘う感じ】
追い飯がないところが、台湾とは一線を画して、汁なし担々麺のオリジンをキープしていそうですね。関西オリジンなのに、関東で骨を埋めようとしている私の運命とダブって泣けてくる・・・・(うそです)。
<ふわふわ柔らか甘味で優しい>
ま、あまり語ることはないのですが、「語ることないだけに質感は一定以上」と太鼓判を押します。挽肉はなかなか、タレ味わいと自らの旨味と醤系の旨味が凝縮されていて、いかにもうまそう! 肉のボリュームも見栄え以上だし、青ネギ+白ネギ+万能ネギの微塵と入り混じって、余った具材薬味は、持ち帰って明日の朝飯に添えたい気分です。
<スープは一転して和風!むしろ落ち着く>
意外と、すんなりと強い渡る和風だし。薄っぺらいというほどでもないけど、ちょうどいい塩梅というやつ。当然飲み干す!
総じまして、「優しくハイセンスな仕上がりで、名古屋風の汁なし担々」と言う、冒頭のイメージのままでごめんちゃい! 実は、この日は開店時間通りに行ったのに、特別に営業開始時間が30分以上繰り延べ。この界隈は近くにコーヒー屋が全くないので、仕方なしで勤務時間外という時間帯なので、餃子屋でビールとハイボールを飲食。そんな待ち時間を作ったから、白飯追加投入はない。ハイセンスな店だっただけに、「追い飯ください!」とも言いにくかったけど。ま、いいか。なので詠います!
早々と
麻布の粋な
雰囲気に
ハメ外すかな
ラヲタ丸出し
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!

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