ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1986】 中国家庭料理 楊 2号店 (東京・池袋) 汁なし担々麺+生ビール


 何だかここまで意地になって食い続けてきた「汁なし担々麺」シリーズですが、そろそろケジメを付けないと、戻れなくなるなりそう。なので、どこか断ち切るのにきっかけになる一杯はないもんかと、常々考えておりました。そこである日、閃いたのが、こちら池袋にある「中国家庭料理 楊 2号店」さん!。 なぜなら・・・あの「井之頭五郎」が敬愛したと言う逸品ですから。



   焦るんじゃない
   俺は腹が減っているだけなんだ




私もこういうの、普通に言ってみたいです(笑)。さてネットの情報によれば、配役の松重豊氏も放映後に個人的に再訪問してまで食ったと言う逸話付き! これは食っときゃいかん一杯に間違いなし!という事で、たまたま早く帰れた雨の降る平日夜に、ワザワザ行きましたよー。本当に、もう疲れてきたよ本音のところ ^_^。












【店:もはやデートコース化しているような華やかな一面??】


 いや〜〜、混んでいるとは思ったけれども、こう言う混み方だとは想定外。「中国家庭料理」と言う割には、カップル率が異様に高いんでやんの。一人客でお邪魔虫な私は、当然店奥のカウンターへ通されて当然なんだけど、ここでも肩身が狭かったりします。ここでも同じような状態。カップルが、名物「汁なし担々麺」をシェアしながら食されているのは微笑ましいが、そのうち、麻婆豆腐や、羽根つき餃子など次々とカウンターをうめつくし、私はどこか拾われた子供のような状態で、ビールをチビチビする羽目に。いやいや、文句を言ってはいけませんよ。これと同じようなことを、その昔やってた訳だから…。いつしか私は懐かしい見方にに変わってニヤついてると、女性と目があって気持ち悪がられてしまいました(~_~;) 。そして男性にも睨まれた。いやいや、悪気はない…、席が近すぎるだけだって・・・ (;^_^A 。


  










【タレ:濃厚甘さの中に・・・むせ返る深紅の辛さ!そして踊る山椒の痺れ感!全てが主張しまくり!】


 でもね・・・実は、「孤独のグルメ」好きとはいえ、実はこの店の放映回を見逃しており、実は情報過多で味の予習はしてこなかったんですよ。なのである意味新鮮かつ客観的に感じ取れたかもしれません。実は定番のようで中々個性的なタレだったと回想しております。








<甘さ、辛さ、香ばしさ、痺れ!全てが濃厚!まとめ役は芝麻醤>

 入れ物の淵には、芝麻醤と、辣油をといたようなタレがはみだしている。きっと、威勢よくタレ杓子を振り回すように、容器にぶち当てるように投入したんでしょうな。そんなワイルド感と家庭料理的な大人しさが妙に整合する麺顔です。見ているだけで和むとはこのこと。しかし、一旦タレに目をやると、そこには何やら辛さの主張をしている存在感がのしかかるようです。

 まずは味わうと、ひとえに「あ!やっぱり芝麻醤の濃厚な甘み!」という印象に染まります。しかし二口目からはその様相が一転して、じわじわじわじわじわじわ・・・と辛味の渦が押し寄せてるという感覚。しかもシャープな辛味系。唐辛子系の豆板醤ではなく、カミソリタイプの辛さの代表「辣油」の濃厚さが主張します。甘さと辛さが交錯する瞬間に・・・なんと、じわじわと痺れがシビれを切らしたかのように、後からお出ましでして、いろんな味のカオス状態になります。こういうとき、甘みが頭一つ抜け出すととても心象の整理がつきやすい。

 要するに、甘さを代表する芝麻醤の存在感がしっかりしているもんだから、相当な「辛さ」「痺れ」「酸味」「苦味」などが投入されていても、芝麻醤が一旦全てを受け止めてしますんでしょうね。どれもどの味も濃厚!と思いつつ、芝麻醤の甘さが味のプラットフォームを形成し出しているから、甘さ+◯◯ という形で主張しているような味風景です。やっぱり芝麻醤って存在感あるのね・・・・。


<辣油のパワーと胡麻粘りビールで洗い流す快感、この上なし!>

 そんな感じで、あらゆる味わいのカオスがいつもより濃厚です。こうなれば・・・・ライスで吸わせて味わい尽くすという手もあったんですが、ここのカウンター席では、すぐ数センチ先にカップルが存在しているような圧迫感。そんな中で、あまり美しくない食べ方をして雰囲気を壊してもな〜ってな感じで、ライス投入諦めた。その代わりにビールを飲んで気持ちのリカバリー。こいつがハマった!舌の上の濃厚な芝麻醤を洗い流すには、ビールの細かい泡と苦味が絶妙なんでありまして、のどごしにうまいと思うと同様に、舌の上を駆け抜けるしゅわしゅわ感が、全てをリセットさせてくれるように、鮮やかに洗い流しますね。すんごいビールがうまく感じる。













【麺:どこか日式とは異質感ある穏やかさ〜、ライトな食べ心地】


 しっかし、これほどまでに白い地肌で優しい風合いを醸し出す麺は・・・・ちょっと記憶にはないのです。それほどまでにコントラスト鮮烈!


<茹でたてパスタのような面持ちと歯応え感が、家庭的!>

 ともあれこの白き美しさは何ぞ!そして「丸麺」の見栄えが醸し出す穏やかさ! もはやかき回すのが勿体ないと思えるくらいに白さが眩しいコントラスト感です。お箸とスプーンを両手に持ち、底から底から、上に上にと持ち上げながらかき回すことしばし・・・。徐々に染まっていくのを、どこか心の隅では冷静に見つめながらかき回す・・・。ま、途中で腹減りで辛抱できず、ハグっととんでもないタイミングで噛み付くんだけど、どうせ毎回。

 噛みつくと・・・ちょっとあまり経験のない、淡いプツリ・・・・とした感触。腰がとてもか弱い感覚なんだけど、だらしない感覚はなく、凛として切ないような淡い噛み心地。いつもなら、「スパスパっとして小気味好い」と表現するところなんですが、もっともっと儚い切れ味で、もっともっと切れる刹那がしなやかな感覚がたまりません!例え方が思いつかん・・・・、図太い煮麺のような感覚。アルデンテ超えを遠くすぎて冷水で締め上げたような感覚。ともあれ、柔らかいんだけど、サクサク〜っと軽い切れ味だから、濃厚なタレについていけるのか、ちと心配になるくらい。








<その姿はナポリタンかボロネーゼ・・・それを食うスタイルまでも全く同じ>

 かき回していくうちに・・・・なんだかどこかでお目にかかったような風貌。まるでトマトソース系のパスタです。最初はナポリタンか!?と感じたのだけど、かき回すことがマンジャーレであるが如しで挽肉感と相まって「ボロネーゼ」風な見栄えに変貌いたします。ここまで来ると、ラーメンちっくにずぼぼぼぼぼーーーとすすりあげることができません。箸でつまみはしますが、パスタのごとく固まりを集めて、一気に口の中へ投入するような、ハグハグっとした食べ方しかできなくなります。しかし、こういう食べ方の方が合ってるかも!なぜなら、シャツにハネが飛びにくいからね。辣油のシミってなんだか落ちにくく、頑固なようにも思えるし。












【具:タレに圧倒されそうでさり気ない主張返し!タレとは土俵の違いを感じる】


 もう何十回と出会ってきた面子なんですが・・・ナッツと青菜のコンビネーションの凄さを思い知るかも!? 味の余韻がいつまでも残るのですね・・・。


<挽肉はやや淡白な程度でちょうどよし!>

 挽肉感の記憶は実は薄いのですが、裏腹としてとても淡白な味わいだったような記憶。ところどころ、赤唐辛子の欠片は視認できますが、全体としては醤油系の味わいも、甘みも低め。挽肉だけの脂甘みを生かしきったかのような、淡白な肉甘みで安心します。しかし、後半は一気にタレに巻き込まれていくから、すっかりとボロネーゼ風に変貌です。








<ナッツと青菜のアシストでタレの余韻に磨きがかかる>

 ナッツ。芝麻醤の香ばしさをガッツリと下支えするスーパーサブなんですが、このいっぱいはこのスーパーサブの活躍が目立ちますな。香ばしさがとても生きてるし、カシューナッツではなく、ピーナッツ系?と思え、カリカリ度合いと香ばしさの分厚さがはっきりとわかります。そして青菜・・・・辣油辛さの隙間に入り込む野菜だけが持つフレッシュな苦味。これが、辛いタレを味わったあとには、清涼感ある後味に変えてくれます。つまり、ナッツも青菜も後味演出と、タレ味のアシストが素晴らしい。












 総じまして、「これぞ癖になる味!中国家庭料理の醍醐味!」と言う全く100%何の捻りもない感想でごめんちゃい。ただ…余計な形容が要らないと思えるほど、大陸的な調味料の凄さに圧倒されつつも、ググッと優しい風合いがどことなく滲み出る次第。ここは、会社帰りに仲間と連れ立って、がっつり食いながら、笑って飲んだりしてみたいお店。私は職場もここからは遠いのでかないませんが、ワイガヤで旨いもん食いたい気分ならここですよ! 私の代わりに、誰か食って飲んで発散して下さい^_^。 カップルの邪魔にならない程度に。なので詠います!



   ゴトゴトと
   雨の降る中
   揺られ着く



   彷徨うグルメな
   汁なし担々



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






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