午前閑散とした飲屋街に画期溢れるラーメン店
年の瀬にお世話になったラーメン店を挨拶がてらに巡ろうと思いつつ、どこへ行っても行列必至。阿佐ヶ谷に出没しましたが、狙ったところは少し中途半端に遅めな開店なので、空腹辛抱しきれずこちら「アサガキタ」さんへと流れてしまいました。まぁいつかまた再訪問しようとは思ってましたし、行列だったら引き返そうと思ったところ案外とすんなりと入店できましたのでー。
それにしてもすっかり人気店ではなかろうか。直後に行列発生で、しかも壮年あたりの客層がメイン。年末年始休暇突入のタイミングとあって、昼ビールの注文率が高いです。高円寺と阿佐ヶ谷の飲屋街は結構ディープなので、妙に昼酒に対し気が引けることがないー。私が杉並区を愛するのはそんなところかもしれません。
＜サッポロ赤星＞ 素朴な店には古風質実な麦酒がよく似合う！苦味でずしりとした飲み口！麦芽の軽やかな甘味！
こちらは小瓶はキリンハートランド。中瓶はサッポロ赤星でございます。この組み合わせもセンスあるね。前回は、赤星が冷えてないとのことで確かハートランドを飲んだ記憶。今回はちょっとした念願成就です。
瓶ビール派としては、赤星の安定感が好き。生のインパクトやIPAの華やかさには負けるが、堂々たる日常ビールとしてのズシリ感みたいなものを感じるのです。苦味でずしりとした飲み口！麦芽の軽やかな甘味！それが好き！しかもサービスの「鶏ガラ」との相性が素晴らしいのです。
＜鶏ガラ＞ スープに使った鶏ガラを無料サービス！ボリューミーで骨まで食える柔らかさ！
これ目当てでやってくる常連も多いはず。実際、鶏ガラ提供まだOK？ってな確認をした後に行列に並ぶ客も複数居られました。初訪問時に配膳受けて正直言ってビックリ！マジでボリューミー。確実に小腹が張ると思われます。長い時間炊き出され骨まで柔らかくなっており、今回もネックが入っとる。しかも肉が結構残ってるし、食べ応えあり。これがサービスなのだから実に太っ腹でございます。
マジで骨の髄まで煮込まれて骨ごと食える柔らかさ。ラーメン用の醤油ダレが垂らされており、これがまたよく合う。当然ビールにも最高に合う！。今回は骨を全部食い切りました。ゲンコツ部位なども奥歯で安易に潰れるし、後に広がる髄も個性的で旨い。少しペッパーを振って味変化させると白飯すら欲しくなる味わいです。
＜全体＞ アイコン的に横たわる長細い青菜！鶏エキスが溶ける明るい醤油ブラウン！手揉み麺が透けて素朴！
フロアにも恰幅よろしいスタフさんがおられ明るい接客。受け取った一杯も明るさで溢れているのでありました。本場には行ったことないけど、質実さを感じる白河系中華そばのプレゼンス。鶏エキスの溶け具合が感じられ眩しくも感じるじゃぁありませんか。しかもどこかしか甘い香りが湯気に混じります。
肉ましにせずともデフォルトのチャーシューがまた見事です。また軽く出汁を吸って半透明になりつつあるワンタンの皮も素敵。そして何と言ってもアイコン的に中央に横たわる長青菜がまるでアイコンのように主張的。
＜出汁＞ 明るく丸みを感じる醤油の旨味！鶏の芳醇な煮出し！乾物系の甘さが溶け込み和やかな味わい！
鶏ガラのしっかりした煮出しが感じられ、あっさりしているようで、しっかりとした動物エキス感でしょうか。個人的には甘味もしっかりと感じ取れたので、乾物系もそれなりに溶けているのではと思われます。醤油の輪郭が円やかなのも印象的で、醤油ブラウンに透明感が染みる見栄えがまた美味そう。全体的に世代選ばず広く受け入れられる味風景です。
また時間が経つと一段と優しい甘味が溶ける様子。これはワンタンと手もみ麺から吐き出される炭水化物の旨みかと。口に入れると唾液で糊化する甘味だが、出汁に吐き出されるだけだと、優しい風味だけが出汁に滲んだような雰囲気。透明な出汁が軽く濁り出すとそんな味わいが展開されましょう。
＜麺＞ ボコつきモチモチとした楽しい食感！優しさと素朴さをたっぷり感じる自家製手もみ極太麺！
ご自慢の自家製麺。手もみ麺の力強いボコつきと手もみ時に地肌に生まれる細かい溝が、見て取れます。茹で上げで膨れ出汁に絡んで、麺全体に絡みつかせるって感覚。啜ってボコつくフォルムの感触が楽しいし、前歯で千切るプツプツ感も明るい印象を与えるか。それを奥歯で噛み締めるとモチモチと割と反発するようで旨しと感じてしまいます。
いつもの通り性懲りも無く、海苔・チャーシュー・青菜・ワンタンに絡めて存分に感触と味わいを堪能し尽す。前回、大盛りにしなかったのを悔しがったようですが、鶏ガラでいい感じに腹が張ってたのでいい塩梅でした。
＜チャーシュー＞ 肩ロースとモモ豚２種！赤身の肉味に染みる出汁の旨み諸共噛み締めて味わう！
豚肩ロースは、しっかりめに熱入れされたようで、薄味仕立てで赤みはソフトは歯応え。また脂身は出汁の熱でとろけて半透明な乳白色。じわじわと豚の旨みが出汁に溶け出すし、また出汁の旨みも吸い込むようです。
また一方の豚モモ。これは軽くグリルされたようでもあり、その肉繊維がとてもきめ細やか。出汁をバクバクと吸い込み、それを奥歯で噛み締めると出汁と渾然一体とした肉旨味が吐き出されます。
＜ワンタン＞ たっぷり出汁に浸った皮の素地！肉厚大判な皮に包まれたミニ肉餡！
分厚めな皮。そして結構ボリューミーで、最後まで残って浮遊し楽しみ続けることになります。見た目はとろとろ蕩けるようだが、箸でしっかりと持ち上げても破れないタフさ。また出汁に濡れて吸い込んだ味わいが見事ですし、喉越しもまた楽しいのです。
そして肉餡はとても小さく、味わいは粗挽き肉に仄かに生姜が滲むって感覚。ちょっとしたアクセントとして楽しめます。特筆しなくとも安寧に楽しめる仕上がりかと。おそらくここでは、これからもこのワンタンを絡めると思います。
総じまして「鶏ガラ無料サービスで圧倒！明るく素朴な旨さ！心から安らぐ本格的白河中華そば！」
・・・と言う感動の嵐！。やっぱり鶏ガラ無料サービスの吸引力がすごいが、中華そば単体も実力派でトータルで素晴らしいお店かと！。鶏ガラ絡めるなら午前中の訪問をご検討ください。とにかく地元人気定着でいい感じ。阿佐ヶ谷来るなら激しくオススメ！旨し！なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います！。
お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！
