ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1339】 麺や維新 Menya Ishin'n (東京・目黒) 醤油らぁ麺

 11月から仕事の内容が大きく変わります。今度は少し営業前線に近くなる立ち位置でして、がらりと付き合う相手が変わります。なんとなくこれまでの状態に、このままでいいのか!?という疑念もありましたので、良いタイミングの方向転換かもしれません。されど、やり残した仕事はあまりにも大きい・・・。未練というやつなのかもしれませんが、ヘタクソなりにも骨を埋めてやろうと誓ったのもありまして、途中で投げ出すのは寂しいというものです。このもやもやした中途半端な気分は、どうしたものか。気持ちの整理というか、溜りに溜った疲れもありますので、このタイミングで休暇をいただきました。一度気持ちをリセットさせて・・・これまで読みたかった本を一気に読み倒しました(笑)。休んでもぼーっとできない性格だったっけ? こんなことなら休まずに仕事をしている方が良かったのかもしれませんね・・・。




 ・・・などと考えていてもやはり腹が減る。どうしたものかなと、スマホ片手に台風情報を眺めたりします。すると、「台風に関係なく営業します」などというツイッターを発見し、何のこっちゃとクリックしてみたら、目黒に移転営業開始との情報をゲット。これはちょっと応援したろかしらと、突撃してみたら・・・・なんと移転開店当日だったのね! 贈花がきらびやかに飾られているではありませんか。これも何かの引き合わせかということで、そのまま入店!いや〜なかなか熱の入った開店オープンに立ち会うことができました。それが「維新」さん。 私も来月から新規一転ですし、似た者同士ということで、気持ちよく啜らせていただきましたわ!まだメニューもフルには展開できてないけど、好みとマッチする「醤油らぁ麺」とチョイスさせていただきました。たとえどんな嵐が来ようとも、今後も頑張って発展いただきたい! ちょうど開店直後の座席の最後の一席に滑り込み・・・・左右の先客のメニューをチラ見しながら待ちますが・・・・・なかなか旨そうだと感じて鼓動が高鳴ります。ああ、本当に段々待ち遠しいと思えた。








【スープ:熟成され実に明るい淡麗系醤油ダレ!そしてスッキリとした鶏コク!】


<円やか極まる醤油ダレ!塩気と熟成度合いが柔らかく!そして研ぎすまされたよう>


 やはり、この麺顔このスープ感は、多少依怙贔屓になっても仕方あるまい・・・そんな個人的なツボにハマる系。淡麗な醤油味。定番に思えどこれはどこかコンテンポラリーな風合いを感じてなりませんな・・・。麺顔に全体的なワックス感を感じてきらびやかです。レンゲですくい確認するまでもなく、豊かな鶏の脂がふんだんに煌めいて、香味を醸し出しているようです。ゆったりと表面をうごめくそれは、まさにペイズリーであります。雑味の欠片も感じさせません。


 醤油感がまた実に明るくて素直。塩気と旨味は裏腹でありまして、醤油由来の塩気はまさに角が丸まったような印象で、非常にナチュラル感が豊富です。そして、醤油の味が肉厚にも感じさせる熟成度があるのに、全然重くないというのがとても秀逸。酸味をあまり感じさせないタイプですが、鶏のコクと旨く調和しているという感想です。


 しかも・・・この研ぎすまされたような透明感がちょっと凄いと感じます。清湯の透明度で、食う前からすっきりした味わいが何となく想像できるのですが、更に上を行きますかな。このあたりは、鶏ガラ・丸鶏の丁寧な処理感を感じます。





<鶏のコクが半端なくしっとりとして風味豊か・・・>


 さてその鶏コクですが、香味油の助けもあってか、エッジングがとても丸みがあるのに、とても肉厚にも感じる。魚介の感覚があまりなく(ない)、動物系味わいがもつ独特な明るさが前面にでています。敢えて言えば、動物系のコクが非常に「しっとり」としているかなと。そのため、ゴクゴクと一気に飲み干しても、後から喉が乾くといったところがありません。似ている似ていないに関わらず感覚でいうと、昔町田、今赤坂にあった名店で初めてくったときの印象とすこしダブるかも・・・。  








【麺:ストレートがとても奇麗な細麺平打ち麺!それがとてもしなやか!!】


<上品さを前面に感じる多加水ストレート!やや平打ちな細麺>


 さらに嬉しく思わせるのは、この麺のしなやかさが半端でないこと。いつも麺は固めが好きと豪語していながらも、このしなやかな麺は実に心を和ませるな・・・。全体的に多加水を思わせる風合いで、ややモチッとしています。そして美しいほどにストレートがきっちりと決まっている。さらに細麺でありながら、やや平打ちという形状が、舌触りにとてもアピールしてきます。

 
 前歯の千切りはクチクチ!っと淡白にすら思える風合いでして、束になって奥歯ですり潰すとクチッ!っと短いタップで潰れて行く。箸で持ち上げると、コマがそろうように奇麗に整列する麺でして、麺をリストすること自体が俄然楽しく思えてならない。





<非常にすべりがシルキーと感じますな>


 このやや平打ちってところが、またすべりとのど越しにいい印象を与えて、全体的にはシルキーと思えるシルエットを与えます。多加水系で地肌がきめ細かく光沢あるってところも、高速さをもって滑るところ。やや後半に汁を吸い込むところも、よりしなやかさを醸し出すところですね。これは実にいい!







【具:パフッとした半レアなチャーシューと完璧なハーフ味玉】


<半レアな仕上がりも上品!もも肉チャーシュー>


 完璧なレアでもなく、ハードボイルドでも当然ない・・・・なちゅらるな半レアなチャーシュー。味付け的には薄味で、スープをまとっても淡麗と感じる味付け。ご飯が進む系とは真逆で、酒のアテとして成立しそうな崇高な仕上がり方を感じます。赤身な部分なのに、カスカスとしたところがなく、非常に汁を吸ってか脂の旨味も感じる。チャーシューらぁ麺には凄く期待ができると思います。



<デフォルト750円はこのためか!?半味玉がこれまた完璧ですな>


 デフォルトが750円という少しお高めな設定。ちょっと痛いと思ったけど、これは味玉が半玉つくことを鑑みれば納得できます。しかしどうでもよい味玉だったら、かえって逆効果と言えましょうが、いやはや・・・・なかなかな仕上がり感です。白身部分は薄味ながらも、しっかりと染み込みを感じるし、旨味も感じます。黄身は、周囲がゆであがり状態なれど、中にいくにしたがって、とろりと粘度を感じる度合いが増えます。そして味わいとしても濃厚なまとわりつきも感じる・・・。なるほど、味玉追加になれば、目玉が3つになるという寸法なのね。


 その他、メンマは穂先メンマを使用ということで、これまた最近のラーメンだなと思える。海苔はそこそこの風合いだけど、残念感はない。柚子や胡椒など、細工もなく、思えば非常にシンプルな構成。どれも平均以上の仕上がりで満足感は高いです。









 総じまして、巡り合わせというか・・・ひょんなきっかけで訪問した一品でしたが、誠に個人的にもツボにハマった感覚です。奇麗な一杯という感じで、これなら老若男女広く受けると思います。近くの「航」もあり、駅の反対側には「藤代」「しみる」「じゅる麺」があるという中々の競争エリア。どんなに厳しくとも頑張ってもらいたい。どの店もね。ちょうど天気的にも嵐の中の出航になりましたが、乗り切れば広く穏やかな海原が待っていることもあるよね。応援気分。なので詠います!




   台風や
   嵐の前の
   静けさよ


   めげずに船出
   逞しきあれ




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!!



東京都品川区上大崎3-4-1 サンリオンビル 1F



海賊とよばれた男 上

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海賊とよばれた男 下

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永遠の0 (講談社文庫)

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