ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1312】 らーめん 瞠 恵比寿店 (東京・恵比寿) 味玉らーめん

 ラーメン戦争がもてはやされた時代があったような。ここ恵比寿は、関西いた時からそれとなく知っていたような記憶。相当昔の話です。京都人としては、北白川にプチ戦争があって、今では一条寺あたりで長く落ち着いている。神戸に縁があったときには、芦屋ラーメン戦争が勃発し、あっさりラーメンが今は名残として記憶に残っている。もっとさかのぼれば荻窪ラーメン戦争はそのハシリだったのかもしれませんな。東京でまだペーペーだったころ、先輩に恵比寿につれられて食ったラーメンは「香月」だったのは覚えている。そういえば、西新宿ラーメン戦争ってのもあった。武蔵で食ったサンマ節の魚介ラーメンは衝撃的だった。そして、もっと衝撃的だったのは、「濃厚豚骨魚介」ラーメンを初めて食ったときでありました。そして時は流れ流れて・・・・なぜか、恵比寿界隈でわざわざ豚魚を求めてさまよっている。


 ・・・などと考えながら、どうしても食いたかったのですわ、この日だけはわけもなく「豚魚」が!帰宅路で探し当てたのがここでしたが、大勝軒では納得がいかない夜ってのもあったっていいじゃない!(笑) ソウルフル豚魚ナイトな私は、とうとう頭のねじがどこか緩んだか外れてしまったのかもしれません。半沢ねじ・・・だったら、軽くて丈夫なのにね。

  









【スープ:魚介が香ばしい豚魚系、するする一気に食える濃厚さと甘い醤油ダレ?】

<納得の濃厚豚魚!コラーゲン控えめで節の出方が素朴!>


  配膳の瞬間に思う「またおま」感。また!お前なのかと思しき豚魚なスタイルスープ感なのだけど、やはりどうしても時々食いたくなるというのがこのジャンル。豚骨の濃厚さか、魚介の甘さかどちらを得意とし、食わせようとするのか・・・といつも、お店の力量を計りたくなる魅惑のジャンルです。で、その風貌たるや、明らかに醤油ダレの効いたような深いブラウンが支配する色合い。その麺顔でなんとなく「和」のテイストを感じてしまう。この時点でなんだかスタイリッシュ豚魚と思えなくもないわな(苦笑)。そしてその表面の香味油の感覚もまた渋い。つるっとラード系のオイリー感覚とは一線を介していて、どこかザラツキのような感覚が見て取れる。この時点で、豚よりも魚系で食わせるタイプの豚魚と思えてならなかったりする。などと感じながら、おもむろにレンゲを沈めて、はやる心沈めて、味わい出すことに・・・。

 なるほど濃厚!なれどコッテリ感が適当でありまして、するすると食べやすい。濃厚なのに食べやすい。胃もたれが少なそうだし・・・・香ばしさも漂う。なるほど、豚骨のコラーゲン感覚が抑えめで重くないというのが、私なりの感想。これならスルスルと平らげられるというものであります。「とみ田」に代表されるような鶏モミジも投入しとるんかい?と思えるようなペトっとしたトロミや張り付き感あるコラーゲンはない(少ない?)。その代わり、魚介の中でも節系の荒削りのような風合いがザラツキやさしく漂うようなスープ感覚。


 しかもその魚介は甘いようで甘さ一辺倒でもない。香ばしさを強く漂わせるタイプでして、それがまた醤油ダレによくマッチしているとか思えてならない。この深いブラウン感覚は魚介のニュアンスか、醤油ダレのニュアンスか主体が不明なのだけど、緩く漂うスープの中に無数に溶け込んでいる細かい魚介粒子が、ザラツキを感じさせつつも滑らかに広がる感覚が崇高にも思えてならないね〜。いやあ久しぶりに食うと旨いわ・・・・。


<意外と醤油風味もテーマかも?甘みと言うよりカエシもキッチリ主張!>


 などと魚介の世界に浸っておったのですが、食い進めていくにつれ・・・魚介だけでもなさそうな、その香ばしさよと思うようになる。塩気はナチュラルであり魚介と豚骨に結びついているのだけど、塩というより、醤油のカエシ感覚によるのかと思えてしまう・・・。塩気が非常に丸いので、醤油由来のカエシの風合いと勝手に結びつけてしまうのかな・・・。


 などという思いはその後も続き、具を食い続けていく時点で、醤油風味も、この一杯では重要なテーマなのかもと思いが強くなる。また私のフェチな性格が表にでてしまったようでありますな(笑)。豚魚を食って何も考えず「醤油味!」などと言うとアホかと思われそうで怖いけど、所詮駄舌の言う事だから、そこのところは御容赦いただきたい。この複雑な味わいの中でカエシの主張を感じてしまう私を・・・。










【麺:やや平打ちでやや低めの加水、美しいストレートさ、歯ごたえとスベリに魅了を与える】


<やや平打ち系細麺!加水低めなくっちり感覚は飽きません!>


 また麺がいいのであります。標準よりやや太めな標準麺かと思いきや・・・・微妙に平打ち。楕円でなく、平っぽい形状であることがまた嬉しいではありませんか!地肌も白っぽくて、品質の高さも感じられる上品な見栄えです。加水的には中からやや低めでして、全体的にはクシリとした厚みのある歯応えが魅力的。麺の密度感も十分だし、単に固いだけでなく、熟成度合もあってこれは旨い! 前歯の当たりも一本一本がプツリプツリとハッキリと丁寧に千切れていくような感覚がいい。それに奥歯での一定の圧の末に、最後に淡くクッシリと感じさせて、スープの合間に淡泊なグルテンの風味を感じさせる加減がまたいい。どこの製麺所かは知りませぬが、名のあるところか・・・・不明。


<美しいストレートな流れ、スベリはハッキリした緩やかさ>


 やや平打ちっていうフォルムがまた見栄えですごいアピールしますね。麺の全体の流れ方が非常に美しいと思えます。この整った全体感覚が、口の中でもまるで引き継がれたかのような・・・ゆったりとして全体的に整ったスベリ感覚が実に気持ち良い。地肌のきめ細やかさも大きく貢献していると思われますが、この濃厚スープにあって、麺自体のスベリを淡麗に感じさせるみたいなところがありまして・・・・・これ好き!と言えましょう。いいじゃないか・・・この麺!頭の中では既に「瞠まつり」状態であります。









【具:どれもタレント揃いです!チャーシュー、材木メンマ、味玉と・・・レベル高い!】


<香ばしさと柔らかさ、食べ応えがぴっちりと決まってる!>


 誠にキレイに整形されたチャーシューであります。いわゆるロール状態なのですが、実にシッカリとした紐の縛りを感じるタイプ。回りの味が濃い部分はキッパリと醤油ダレの香ばしさをにじませます。厚さも期待以上でして、噛むと繊維にそってほぐれる。このタイプだとスカスカ系かと思いきや・・・・脂が肉質全体に十分に行き渡っている。かといってすぐ崩れうようなほぐれではなくて、自然に「ホロっ」とっ崩れるようなナチュラル感。香ばしさ、柔らかさ、そして食べごたえの三位一体の仕上がり具合がなかなかです。これは「ちゃーしゅーめん」に大きく期待を寄せてもよいと思います。



<材木メンマは大ぶり3本のサービス!深い味わい>


 またまた嬉しいことに、メンマがキッチリと仕事をされておりまして、しかもボリュームもサービス的な大きな材木メンマが3本ですよ!これらは、醤油ダレで深く味付けされて染みこみも割と深い。コリコリと食わせるタイプというより、シャクリっとした瑞々しさと、クニャリとした柔らかい感覚が共存するような歯応え。旨しであります。このメンマを食った時点で、醤油ダレに自信ありな店と感じてしまったのかもしれません。

<よくタレの染み込んだ味玉!王道のテクニック感!>


 ここまでテクニシャンだと味玉も期待です。その通り、味玉は醤油ダレに深く味付られて染みこみが深く、白身はまるで燻製のごとくの香ばしさが広がり、黄身は味噌漬けの一歩手前のようなトロミ感覚がある。食って濃厚なソースのような甘味が広がるという一品。オプション追加して悔いなしといったところです。







 総じまして、改めて「豚魚」は、私のラーメンヲタク人生においてなくてはならないジャンルと再認識いたしました。というのも、とみ田のつけ麺との出会いが、レビューしてみたいというきっかけでありまして、当時、豚魚砂漠であった関西に転勤していた私にとっては衝撃的でしたもん。関東にはいろいろな豚魚があって、それを順番に食っていくだけで大変幸せだった・・・。何を食っても旨かったもんな〜。そんな豚魚の魅惑の世界に引き込んだ友達は、今頃、何をしているのだろうか。思えば遠くへ来たもんだ。この先どこまで行くのやら・・・・。なので詠います!



   懐かしき
   豚魚は友の
   思い出也


   同じ空見て
   何をか思わん



お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。







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