ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1048】 蟹専門 けいすけ (東京・八重洲) 朝専用柚子塩中華そば

  以前、会社の同期がアフリカに新婚旅行に行ってサファリツアーを体験した話を聞いたことを急に思い出しました。「おまえならハマるぞ、サファリツアー!」アフリカの大平原を四駆を駆って珍しい動物に会いに行く。千載一遇でシロサイなど野性動物に遭ったときは、もう凄い感動らしい・・・。そういえば、アタクシも小笠原でクジラと出会ったときほど、心臓が破けるかと思う程感動したことは無かったっけ。 

 ただ、最近なんとなくだけど、そんな気分と結びつけたくなるのがラーメン。ランキング店の崇高系にハマるときは、多少自尊心があったり、ポイント集めな感覚で通う。疲れて来ると身近な一杯に和みを求めたりして通う。これも飽きて来ると、どこかに凄く旨い一杯がないかと野心的に探し出して通う。そう、「今日はどんなラーメンを攻めるか!」とちょっぴりサファリな感覚!それが、最近どこかにあるような気がするのです。それに、「ラーメンサファリ」なら、どんなに忙しくても実行できるしね(笑)。

 朝・・・・休日だというのに東京八重洲に降り立つアタクシは、サファリな気分で、ラーメンストリートに潜入。今回の獲物は、「朝専用」の「柚子塩中華そば」とさせていただきましたわ!


【スープ:朝の胃袋に染み渡る・・・朝の時間帯の崇高さに浸る】

<バランス良いの一言につきるな・・・>

 柚子塩という言葉に少し引き気味な方もおられるかもですが、塩と柚子のマッチングは非常に泣かせます。色合いと味わいのコンビネーションは、ラインバックとブリーデンを彷彿とさせるほどに、甲乙つけ難いのですわ。それに、淡いめの塩味と、鶏ガラと豚のさっぱりさ・・・・、そして柔らかい節系と昆布を主体とした柔らかい魚介系が、三位一体を形成しておりまして、まさに、掛布、バース、岡田。いやいや、それでは個性が強過ぎるから駄目か・・・。ともあれ、「朝」をテーマにしただけあって、非常にバランス感覚が生きるのです。夜メニューだったらここまで評価しないかも。またコッテリ系しか認めないというお方には残念感しか残らないだろうですが、サッパリした味わいの余韻に・・・雑味がいかに少ないかに注目して頂ければ、これがそう簡単な一杯ではないと思えるのではないでしょうか。東京の一等地で650円。客入りも期待できない時間帯を考えれば、これで十分に固定費が回収できているとは到底思えないのです。それにプロトタイプとは思えん完成度ですしね。とにかく、引っかかりのない、塩味の淡さ、淡麗さを味わっていただきたい一品!


<透明度と油の上品さが良い>

 チャーシューに接している部分は、油の溶け出しで少し濁って見えるのですが、これ実は、きらめく塩スープ系でして、油の輪っかがキラキラと光り輝きます。店の照明の加減も絶対あると思うのですがね。きらめいていながら、淡麗系の落ち着きもあります。まさに上品と言えるその色合いです。やや粗めに刻んだネギの白さとライトグリーン。そこに色鮮やかな柚子皮がフレッシュさを醸し出します。そこから目を転じて、メンマのパープルブラウン。スープを通してみるとまるで水彩画のようです。とても・・・・夜の部の分厚い感覚は想像できないです。




【麺:細麺の上質さが忠実なり】

<ややゆるい芯があるコシ>

 麺のチョイスもこれは大正解です。白めが目立つ中加水系でして、日頃の鬱陶しく気が晴れない気分が一気に解放される思いですよ!多少ずる賢くなろうとも仕事を進める心の影を一掃してくれたかのようです。そしてその白さをよく見て見ると、薄皮一枚の透明さがあり、その下層部分に芯と思しきものの存在を認めます。前歯の当たりは、スパスパと小気味良く、最後の千切れる部分で柔らかい抵抗感を感じ・・・・まさに「コシ」。それが、軽やかなので、スルスルと一気に吸い込みにかかります。束になった細麺を奥歯ですり潰すにあたっては、まさに、クシクシクシクシ〜!とした連続感がありまして、これまた楽しい。思わず箸が次の麺へと進みます。


<ぬめる感覚少なく端正な喉越し>

 ぬめり感が少ないところが、この一杯の中では潔しと思える部分でして、非常によろしい。前半は麺の柔らかいコシで十分に楽しめますが、後半は少しスープを吸い込んだ麺に変貌しまして、これがあた淡麗塩スープでありますから、麺自体の風味が受ける影響が少ないです。柔らかく「くちゅり」とした歯ごたえともスベリともつかない感覚。それがまた嚥下する段階では端正と思えるほどに快感なのです。




【具:香味を重視した何気ない演出】

 チャーシューは、良く出来ていて、スープとのマッチングもよろしく、合格点のレベル。ただ個性的ではなくそれを凡庸というか、定番というかは、人によるところです。それが・・・・飲食業のつらいところですな。でも品質は一定以上だと申しておきます。

 アタクシが注目したいのは、「ネギ」。ネギ変態、ネギ星人、ネギフェチ・・・いろいろとネギに対しては、「ドM」なほどな妄信する性格なのですが、粗めの乱切りが、縦や斜めに刻み込まれて、前歯当たりでもいろいろと変化があって楽しい!しかも、分量も多く非常にサッパリな苦みが清涼感と思えるのでして、ネギ風味としては柔らかい方です。中心部分の甘みもスープに溶け出して、程よいアシストをしてますし、今日も非常に良い仕事ぶりを発揮しています。

 メンマは、アッサリ系ながら、最後に派独特の余韻ある酸味を残し、麺と一緒に食するときには、その歯ごたえから味わいが一気に立体的にすら感じるのです。ああ、やっぱり、メンマはどんなものでも、ラーメンには無くてはならないものだと思い知る一瞬ですな(笑)。




 総じまして、こういう一杯があればこそ、アタクシは精神的に支えられ、仕事に向かうことができるという点では、「心の栄養剤」なる塩スープなのです。飲み干すと・・・そこにはタイかどこか東南アジア系の文字が丼に書かれている・・・・。きっと感謝の言葉なのでありましょう。そう、感謝の心を忘れると生活がすさみますな・・・。感謝の気持ちでどこか心が救われる。なので詠います!



   休出の
   朝の楽しみ
   朝らーめん


   沈んだ心を
   やさしく救出  



 お粗末!ということで家族にも感謝にながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。

 PS 休日出勤続きで、負担続きな嫁さんにも当然感謝。





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