だんだんと繁華街とか出かけるの億劫になるもんですよね・・・・特に歳取ると。もうすぐ一つ繰り上がります。ああとため息がでそうになるけど、もっと落ち着いたいい感じの大人になるものと思い込んでおったわ(笑→泣)。出かけるのだけではないこの億劫ぶり。最近では、大好きなラーメン探索ですら・・・・通勤経路とかに限定になってきたし、その通勤経路の活動でも、駅近の店しか行かなくなったもの・・・。
特に帰宅が遅いと、駅から離れてラーメン探訪するのも非常に億劫なのよね〜。いつでも行けると思っていて放置していたこのお店に突撃してみました。
【スープ:確かにハイセンス狙いを感じますな・・・琥珀淡麗塩味】
1)角が丸いがしっかりとした塩味
入口横のピンク色の岩塩が、こだわりを感じますが、いかにもファッショナブル駅ビル内の店でして、客層は六割以上が若い女性でありました(たまたまにしてもすげーなー)。琥珀という名称からして崇高系でもコンテンポラリーな感じを予測させます。ま、ほぼその予想は当たっていたわけでして、煙という手法といい・・・エンタテイメントさも醸し出します。
さてその塩味たるや、やや濃い黄色の通りに、塩味としては結構じっとりとして、強い塩味と感じます。されど、味わいの丸さが秀逸でして、するするゴクゴクと飲めてしまう味わい。引っかかりなく、豚コクと結びついてナチュラルさもあり、厚みあり。モンゴルの塩とかブランド岩塩かは、勉強不足ゆえ不明ですが、手のこった仕掛けをするだけあって、期待通りの崇高な雰囲気は出していると申せましょう。
2)香味油の奥に節とライト魚介の甘み
冒頭の煙よりも、あたくしは・・・香味油の残り香が口内に広がった加減の方が印象的です。鶏油のようなくどさがないさっぱりとしたネギ油のような清涼感とは言い過ぎか? しっかりと鶏系の油の輪もキラキラと輝いておりますし、見ていて中々綺麗です。しかし、塩だれの存在を感じるチョイ濁りなニュアンスも見逃せませんな。
塩だれの存在。節系の旨味成分と塩気の結びつきをバランス良く感じますし、それだけではない落ち着きある旨味成分には・・・・ライト系な魚介の存在を感じたりもします。まさに。カエシとはまた別物の「(塩)タレ感」を感じさせます。比較的・・・というより若者がメジャーなこの客層には、ふらっとお一人様の女性もかっこ良く入店し、まるで馴染みのようなすらっとしたご注文をなされる。年齢と性別と味覚は全く無関係とは知りつつ、老若男女同じ味を楽しむというのは、おっさん側にとっては嬉しいシチュエーションです(笑)。それだけ、とっつきやすい塩だれというか、誰もに好かれやすいあっさりさがナイスと思える・・・。適度に味わい深く、適度に軽やかというバランスがいいね!
落ち着きの中に感じる都会のハイセンス!
ライトな魚介と塩ダレのコクが結びついて淡麗!
確かに老若男女に広くウケる品質感が漂う塩スープ!
若い女性の多い店内で、オッサンが隅っこで麺をすするのも肩身がせまいかと思ったけど、本当はちょいといつもと変わった雰囲気がとても新鮮だったりする(笑)。
【麺:なかなか教科書的に風流さを装うのです】
1)多加水縮れの風流麺
コンテンポラリーな演出にしては、風流さが目立つ全粒粉配合の麺です。しかも、ベースの小麦粉の白さが美しく、現代性と懐古系のハイブリッドな感覚と言えましょう。加水は多い方向ですが、それゆえに光沢が勝りスベリの良さにも貢献している感じです。ずぼぼぼーーーーーと、一気にすすり上げて、唇の当たりから舌の奥へと駆け抜ける刺激が、ゴツゴツとしながらもつるっとした余韻を細かく残像の如く残して、喉奥から胃袋へと落入る。この一連のスベリがナイスです!
2)ちょいと外硬コーティングが馴染む
個人的には、風流に見えてその実外カタな印象が、またこの麺の特徴であり、すごくスベリに貢献するところと察しています。しなやかに見えて芯が強いというのは一般的なのですが、その裏返しにしたような印象。それでも品質の善し悪しは裏返ることなく、こちらもなかなかな高品質〜。総合的には・・・・とても好きな系統。これを太麺にしたらどないなかんじやろと・・・・ちょっと勝手に発想してみては、思わずにやついてしいまいまんがな。
素朴なようでハイセンスなのが風流
ちょいと外硬コーティングがまたツボにはまる
大盛りの美学が通用しない世界観があると感じる品質感
ちょこっとエエもん食いたいというこのお腹具合にはぴったりの麺かもしれへんわ・・・
【具:品の良い定番仕上がりともうせましょう】
1)チャーシュー
定番のロールチャーシューと言ってしまえばそれまでだが、この作り込みは個人的には好きな系統。できればひと炙りでもと思うけれど・・・・冒頭の煙による風合いが相殺するので、これはこのままで大正解なのでしょうな・・・。まるで舌の熱で溶けて行くような脂の感覚と、塩スープとマッチする豚コクがまことに崇高系なチャーシューと改めて思えます。
2)メンマ:穂先の上品さ
そんな崇高系な塩味の海にあって・・・・唯一別の波長の歯ごたえや、酸味をやわらかに放出するのがこのメンマの役割か!しかも、穂先メンマというこれは明らかに崇高系な一杯にしか見られない具材を放出しております。されど・・・残念ながら、穂先メンマのアピール度は、奥ゆかしすぎるほどにも控えめですな・・・。
前向きな物足りなさが妙に腹落ち
一見定番なロールの美しさが和む
沈んだメンマが汁に馴染んで奥ゆかしい
本当は・・・・燻しの香りを楽しむ一品なのだけど、最近急に寒くなって鼻風邪ひいたみたい・・・。匂いの感覚が鈍く、レビは不能(泣)。
総じまして、通勤経路の大型ターミナルにあって、なかなか崇高で高品質な一品ですな・・・。価格は仕方ないと思うとろもありますが、今度は体調を整えて燻しのテクニックを堪能してみたい!たしかに、この開けて煙がたちのぼる仕掛けは、若者向きかな?(笑)。オッサンもちょっとビックリしたけど、毎回だったら飽きそうと思えど・・・・燻しは曜日毎に変わるとのことで、中々考えてるなと感心。なので詠います!
若い街
器も仕掛けも
ファッショナボー
煙に包まれ
我のみジジイ
お粗末!ということで家族にも感謝して合掌!今日も本当にごちそうさまでした。