喧騒を離れ心と体を癒す一杯!雨模様の日曜日にたどり着いた最高の隠れ家!?


10月中旬の日曜日。 空は厚い雲に覆われ、今にも冷たい雨が降り出しそうな、少し肌寒い午後。 話題のラーメン店を巡る気力も湧かず、ただ、疲れた心と体を優しく満たしてくれるような、そんな一杯を求めていました。 賑わう三鷹駅に降り立ち、あえて中心街の喧騒を背にして、静かな住宅街へと続く道を歩き始めます。

駅から歩くこと、およそ15分。 長い行列も、派手な看板もありません。 街の風景にそっと溶け込むように佇む「中華そば 下連雀」の、実直な店構えがそこにはあります。

木の温もりを感じる看板と、控えめな暖簾が、私を優しく迎え入れてくれます。 店に入ると、ふわりとした何とも心地よい雰囲気が迎えてくれる。お昼のTV情報番組の音声がGBMです。強張っていた心が解きほぐされていくのを感じる・・・。そして、後からパラパラと地元の常連さんらしき方が入店。聞こえてくるのは、穏やかな会話と、厨房から聞こえる心地よい調理の音。 誰もが気負うことなく、自分の時間を楽しんでいる。

この、地元の人々に深く愛され、支えられているという空気が、たまらなく心地よいのです。 今日私が本当に求めていたのは、こういう時間だったのかもしれない。 そんな予感に胸を膨らませながら、カウンターでひとりゆったりと休日を過ごします。
<キリンハートランド> 主役のラーメンを待つ至福のプロローグ!まずはこの一杯で、心と体を解きほぐす!



カウンターには、一本の美しいエメラルドグリーンの瓶。 そこには、おなじみの麒麟の聖獣も、「KIRIN」の文字も見当たりません 。 代わりに施されているのは、大地に根を張る一本の樹のエンボス加工 。 まるで海外のクラフトビールのようですが、これこそがキリンビールが誇る純国産ビール「ハートランド」です 。



そのデザインは、沈没船から見つかったラベルのない瓶がモチーフだとか 。 冷えたグラスにトクトクと注げば、きめ細やかな白い泡とともに、美しい黄金色の液体が姿を現します。 一口飲めば、その雑味のないクリアな味わいに驚かされるはずです。 コンセプトは「素(そ・もと)」 。 原材料は麦芽100%、アロマホップ100%、そして水のみ 。 素材本来の価値を追求した、どこまでもピュアな味わいがここにあります。









穏やかな麦の甘みと、アロマホップがもたらす爽やかな香り 。 後味には心地よい苦みがキリっと残り、次の一口を誘います。 派手さはありませんが、芯のある誠実な美味しさが、じんわりと体に染み渡ります。これから続く展開の最高のパートナーとして、これ以上の選択肢はないはず!?。まずはこの一杯で喉を潤し、心と体を最高の状態に整える。「中華そば下連雀」での至福の時間は、この一本から始まるのです。 一杯のビールが持つ、素朴で、しかし奥深い世界観に、きっとあなたも魅了されるはず!。

<キムチチャーシュー皿> おつまみ領域超えたもう一つの主役!ビールとの相性言わずもがなこの後の期待を高める!

ラーメンを注文するその前に、ぜひ頼んでいただきたい逸品があり!。それが、この「キムチチャーシュー皿」。 お皿の上に、まるで花びらのように美しく盛り付けられたチャーシューたち。 じっくりと時間をかけて煮込まれたことが一目でわかる、見るからに柔らかそうな佇まいです。



箸でそっと持ち上げると、その自重でほろりと崩れてしまいそうなほどの繊細さ。 口に運べば、脂身の甘みと赤身の旨味がじゅわっと広がり、至福のため息が漏れます。 その濃厚な豚の旨味に、爽快なカウンターパンチを繰り出すのが、自家製のキムチ。 ただ辛いだけではない、発酵による奥深い酸味とシャキシャキの食感がたまりません。



チャーシューの脂をすっきりと洗い流し、次の一口へと誘ってくれる。 そして、中央にこんもりと盛られた白髪ネギの存在も忘れてはなりません。その清涼感あふれる香りと繊細な辛味が、全体を見事にまとめ上げる名脇役。さらにもう一つ、隠れた主役がこのメンマ。 クニャりとした歯ごたえと、噛むほどに染み出す優しい味わいが、最高のアクセントになっています。まずはそれぞれを単体で。次に、チャーシュー、キムチ、ネギを一緒に頬張るのが私流。 口の中で全ての味が一体となる瞬間の感動は、言葉では言い表せないほどです。


キンキンに冷えたビールを片手に、この一皿から始める時間は、まさに大人の贅沢。 卓上のラー油を少し垂らせば、ピリリとした刺激と香ばしさが加わり、味の第二章が幕を開けます。 これから始まるラーメンへの期待を、否が応でも高めてくれる、完璧な前菜。 これを頼まずして、「下連雀」は語れません。絶対に注文すべき、必食の一皿です。


<全体> これぞ王道!シンプルを極めた食べる前から美味しいとわかる完璧な麺顔!

いよいよ真打ちの登場。目の前に置かれた一杯は、これぞ「中華そば」と呼ぶにふさわしい、完璧な麺顔です。 透き通った醤油色のスープの海に、自家製麺が静かに横たわっています。 その上には、主役のチャーシュー、存在感のあるメンマ、そして彩りを添えるナルトと刻みネギ。 シンプルでありながら、一つ一つの具材が丁寧に仕事されていることが伝わってくる、実直な佇まい!。

丼から立ち上る湯気は、醤油の香ばしさと、動物系や野菜から取られたであろう優しい出汁の香りを運び、食欲をそっと刺激します。 派手な装飾はありませんが、そのぶん素材一つ一つへの自信が感じられるようです。 「江ぐち・みたか」系譜をを受け継ぐ、正統派の風格が漂っています。

レンゲを手に取る前から、この一杯が間違いなく美味しいことを確信させてくれる。 そんな安心感と期待感に満ちた、見事な一杯との対面です。 このご時世に、基本のラーメンが600円という価格で提供されていることにも、店主の心意気を感じずにはいられません 。 食べる前から、心も体も温まるような、そんなオーラを放っています!。

<出汁> 毎日でも飲みたい滋味深さ!キレとコク!優しさが同居する心に染み渡る感覚!


まずはレンゲでスープを一口。その瞬間、口の中に広がるのは、澄み切った醤油の旨味 。キリっとした輪郭がありながら、塩味のカドは一切感じさせない、絶妙な塩梅 。 表面に浮かぶ香味油が、キラキラと輝きながら豊かなコクを加えています。 その醤油の風味の奥から、じわじわと顔を出すのは、動物系と野菜、そして昆布から引き出されたであろう、幾重にも重なる優しい甘みと旨味 。

非常にあっさりとしていながら、決して物足りなさを感じさせない、深い滋味に満ちています 。 飲み進めるうちに、麺の風味やチャーシューの脂が溶け出し、スープの表情は刻一刻と変化していきます 。その変化さえも、計算され尽くした美味しさの一部。 毎日でも食べたくなる、という言葉がこれほどしっくりくるスープは、そう多くはありません。

どこか懐かしく、それでいて古さを全く感じさせない、洗練された味わい 。 最後の一滴まで飲み干してしまうことを、この一口目で悟りました。 まさに、心に染み渡る「飲む出汁」です。

<麺> 素朴で面白い蕎麦ライクの食感?モチモチとボソボソが同居する小麦の香り豊かな自家製麺!

この極上のスープを受け止めるのは、もちろん自家製のストレート麺 。中太麺と細麺とで選べますが、今回も細麺を選択!。 やや褐色を帯びたその麺は、見た目からも小麦の風味が豊かであることが想像できます 。

箸で持ち上げると、ずっしりとした重みとしなやかさを感じます。 一口すすると、その独特の食感に驚かされることでしょう。 一般的なモチモチとした強いコシというより、噛み締めるとどこか少し、ボソっとした素朴な歯切れの良さも感じられる。この唯一無二の食感が、たまらなく癖になります。

スープとの絡みも完璧で、麺をすするたびに、あの滋味深い出汁の旨味をたっぷりと持ち上げてくれます 。 麺自体の風味も非常に豊かで、噛むほどに小麦本来の甘みが口の中に広がる。スープを受け止めるような存在感を持ちながら、決して出しゃばることなく、見事に調和している。この麺だからこそ、このスープが生きる。そして、このスープだからこそ、この麺が輝く感覚です。
<チャーシュー> スープの熱で旨味が覚醒!とろける脂の甘みと肉の旨味がスープに深みを与える!

ラーメンの丼を彩るのは、あのおつまみ皿でも感動させてくれた、絶品のチャーシューです。 スープの熱を帯びることで、その魅力はさらに花開きます。 冷たい状態で味わうのとはまた違い、脂身がじんわりと溶け出し、半透明に輝き始めるのです 。 そのとろけるような脂身の甘さが、あっさりとした醤油スープに、まろやかで豊かなコクを加えてくれます。

赤身の部分は、肉の旨味をしっかりと保ちつつ、スープを吸ってさらにジューシーな味わいに 。 箸で持ち上げればほろりと崩れるほどの柔らかさでありながら、肉としての確かな食感も残っています 。

一枚、また一枚と食べ進めるごとに、その深い味わいに魅了されていきます。 チャーシューから溶け出した旨味がスープに、そしてスープの旨味がチャーシューに染み込む。 この相互作用こそが、ラーメンにおけるチャーシューの醍醐味と言えるでしょう。 デフォルトのラーメンでも、決して寂しさを感じさせない量が乗っているのが嬉しいポイント 。 このチャーシューを主役に据えた「チャーシュー麺」が人気なのも、大いに頷けます。

<メンマ> クニュリ!サクッ!コリッ!心地よい食感の名脇役が全体にリズムと奥行きを与える!


名脇役として、この一杯に欠かせないのが、存在感抜群の短冊メンマ!。柔らかく煮込まれたチャーシューや、しなやかな麺と同調的に、その食感は「ザクッ」「サクッ」「コリッ!」とした小気味良い歯ごたえが、単調になりがちな口の中に、楽しいリズムを生み出してくれます 。

この食感のコントラストが、一杯のラーメンを最後まで飽きさせない、重要なアクセントになっているのです。 味付けは非常に穏やかで、メンマ本来の風味と優しい甘みが感じられます。 スープの味を邪魔することなく、それでいて、しっかりと自身の役割を果たしている。 まさに、縁の下の力持ちと呼ぶにふさわしい存在です。 噛みしめるほどに、じわりと染み出すその素朴な味わいは、どこか心を落ち着かせてくれます 。


総じまして・・・「すでにまた食べたい気分!わざわざ足を運ぶ価値のある心から満たされる至福の一杯!」

ハートランドビールから始まり、キムチチャーシュー皿、そしてこの中華そばへ。 全てが完璧な流れで繋がっていく、とても心地よい秋の休日でした。 一杯の丼の中に、懐かしさと新しさ、力強さと優しさ、そして作り手の誠実な想いが、見事に凝縮されています。 三鷹の名店「江ぐち」や「みたか」の流れを汲む、その確かな血統を感じさせつつも、しっかりと「下連雀」ならではの個性を確立している 。 奇をてらうことなく、王道を突き進む。その潔さと完成度の高さに、ただただ脱帽するばかりです。 このクオリティの一杯が、驚くべき価格で提供されているという事実にも、感謝しかありません 。わざわざ足を運んででも食べる価値あり!激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!

お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!

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