<やっぱり鶏醤油ってわかりやすい旨さ>
とある冬の休日。今シーズン初めて最高気温が10℃を下回るって寒い日。一日中家でゴロゴロしていたい気分なんだが、ちょっとどうしても探したい試したい相談したいことがあって、新宿ハンズへ(コーヒー器具と洗剤)。こう言うのはネットではできないので、やっぱりハンズは好きです。
そのついでに都心で拉麺活動ですが、新宿界隈はどこへ行っても混んでるし、少し移動して高田馬場へ。今回は「江戸麺GOODLE」さんへと向かいました。なんだか鶏醤油気分でしたので!。鶏醤油なら「はやし田新宿本店」が近いんだけど、何せあそこは並ぶからね・・・。それに妙にラーメンデータベースで、諸兄の鶏醤油評価が高かったものでついこちらを優先してしまいました。意外ととてもお若い店主がワンオペで仕切ってて、接客もいい感じ。畳調のカウンターに白木のトレー配置ってな和風な感じですが、店は全体的にポップな感じでございます。
<アサヒスーパードライ> 寒いからこそ冷たいビール!?冷えた薄張り調のグラスに麦酒注ぐのがワクワク楽しい!
やっぱりなんだかんだ言って、拉麺店で一番目にするビールはこれかもしれません。特に若い人にはビールと言えばこのブランドかと。辛口ドライなど今は当たり前で、キレキレの初動の刺激が実に痛快です。特に寒い日にぬくぬくな店内で流し込む冷たさは最高な気分にさせます。
最高と言えばグラス。薄張り調のグラスが冷え冷え状態で配されます。目の前に置かれた時から全体に霜がかかっており、こりゃ演出的にもたまりません。静かに注ぐビールの方が温度が微妙に高いので、注ぐと霜が取れてゆくという流れ。あゝ、寒いからこそ冷たいビール!?冷えた薄張り調のグラスに麦酒注ぐのがワクワク楽しい!
<全体> 特製は肉増し味玉+雲呑追加で嬉しい!具沢山でも整う麺顔!出汁と麺線の美しさに魅了!
今や都心ではデフォルトは一千円基準なのか・・・。味玉のせるとオーバーしてしまう。だからフツーにデフォを喰らうつもりでしたが、どうせそうなら突き抜けてしまえと特製にしてしまいました。決め手は雲呑がのるから。
そんな感じでこの麺顔ですが、肉増+味玉+雲呑とあって具沢山の割には整った麺顔じゃありませんか。何と言っても整う麺線がいいよね。さらに出汁の色合いがさすが鶏醤油ってな感じで明るい。ただ明るいだけじゃなく旨みの複雑さも醸し出すようです。
<出汁> 鶏油と生醤油の明るい味結合!昆布魚介系が溶込み円やかな輪郭!コク深し!
あ!やっぱり分かりやすい旨さ!それが鶏醤油系。鶏油のバターのようなコク深さがやっぱり明らかに初動から出ており、それが実に直感的に旨いと思わせます。食べ慣れている方なら言わずもがなですが、醤油と混じった分厚めの鶏油の甘味がまったり円やかと広がり、それがまるで明るさと感じる味わい。ただ鶏油一辺倒な世界観じゃなく、もっと複雑な展開でありました。
店の蘊蓄書きを見なくとも、これは昆布等魚介系の旨みが下地に染みてます。醤油ブラウンの出汁色も、どこか深みがある色合いと感じる所以はそこにあるかと。鶏油のコクが分厚いところもどこか抑えめで、それが妙に心地よく、特に昆布と思われる味には上手く結合した落ち着きある旨さです。よく見れば出汁の表層に魚介と思しき微細なカケラの溶け込み跡も見受けられるかと・・・。
<麺> 光沢感ある滑らかな艶地肌!品やかな物腰で出汁を持ち上げ吸込みシルキーなスベリ!
もはや出汁に染まっているのか?全体的に黄色く見えるのですが、素地の色合いのようでもあり、いやいや出汁が浸透した影響かと思われます。加水はやや高めで美しいストレート細麺。角細いフォルムが茹で上がり少し膨れっ面した表情です。それだけに全体的な腰つきが柔らかで、麺と麺が寄り添いやすく、また出汁の持ち上げも良いじゃないか。
出汁に濡れてしなやかになり、寄り添って出汁を持ち上げ、そして浸透して素地と完全一体化。そこを奥歯で潰すと特に旨しですな。炭水化物が完全に糖化したかの如く旨みが感じられる。それを洗い流すかのようにまた出汁を呼び込み飲み味わう。そんなことの繰り返しです。
<チャーシュー> 醤油感染みて甘い豚バラロール肉!低温で肉本来味伝える豚ロース!出汁吸って旨し!
脂の多いバラ肉と脂の少ないロースの組み合わせ。しかもバラ肉はオーブンした後の煮豚タイプで醤油の薄い出汁がよく浸透しております。脂が溶けて出汁もろともに赤身に浸透。これは白飯にマッチする旨さと言えましょう。箸で持ち上げると自重で崩れるほど全体的に柔らかで、まさに蕩ける旨さです。
一方のロースは、低温調理系。脂は少ないと言ったが周囲には皮下脂肪が見てとれ、それが旨そうです。赤身の肉味をダイレクトに楽しめますが、じわじわと鶏醤油出汁に濡れたところを味わいます。薄いスライスながらも噛み締めて味わう楽しさあるかと!。
<ワンタン> 巾着タイプでシンプルな薄塩味の粗挽肉餡!出汁吸い優しく滑らかにヌメる肉厚な皮
人によって「てるてる坊主」「金魚」などと表現されますが、なぜか形を見て頭に浮かんだのが「巾着」でした。八雲にも似た形なのですが、意外と肉厚な皮がトロトロで表層は今にも溶け出しそう。出汁に多少染まる皮ですが、やっぱり皮の素地ってのもほんのりと残るような味わいです。そこが好き。
肉餡は、これも定番ですがシンプルな塩胡椒味付けの豚粗挽き。鶏豚合挽きだったらすんまそん。粗挽きは歯応えが印象的ですが、どちらかというと出汁に染まりやすいんじゃないか?ってな味わいにも感じました。これは十分オカズにもなる質感でしょうか?。
<メンマ> 醤油ベースの魚介出汁がじんわり染みる穂先メンマ!?
穂先メンマだと思うー。割としっかりめに出汁味付けが浸透したタイプで、柔らかい歯応えなので麺にとても寄り添いやすい感覚。麺を啜っていると自然に紛れ込んできて、それで噛み締めると繊維質の塊が柔らかく解けるような感触が良いね。そのあと醤油ベースの魚介出汁がじんわり染みるのが分かる気がする次第です。
<味玉> 薄出汁醤油がしっとり染み入る仕上がり!白身も味わい深く卵黄は濃密感が楽しからず哉!
全体的に割としっかりめに味わいが染みてます。白身だけでも魚介醤油出汁の甘味か感じられるようですから、卵黄に至っては濃密?と思いきや優しい味わいにも感じます。出汁の浸透バランスが良いのでしょう。鶏醤油出汁の味わいともマッチしたバランスなので、違和感なく相乗効果的に濃密な卵黄を楽しめました。
総じまして「魚介溶け込む円やかさ!鶏油明るく華やかなる極上醤油そば!」
・・・と言う感動の嵐!。もちろん鶏エキスが主役で明るい鶏醤油の旨さ。個人的には程よく複雑に魚介系が溶けていることで、直感的シンプルにうまいと感じてしまいました。鶏の使い手とあって、泡立つ鶏白湯麺と二枚看板なお店。どちらもよく注文されてましたが、和え玉が実はとても旨そう!。この一帯は拉麺超激戦区ですが定着して欲しいかと思う次第。激しくオススメ!旨し!なのでとっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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