澄み切った青空のもと、澄み切った塩らーめんを食べたかったのだ・・・
利尻昆布ラーメン くろおび (東京・新橋) 海老ワンタンメン 〜ラーメン食べて詠います
- <全体> ワンタンの温もり感と出汁の煌びやかさが両立する麺顔!
- <スープ> 利尻昆布も効いているが・・・いろんな出汁のカオスさが広がっているのだった
- <麺> 大栄食品:美しきしなやかストレート細麺!出汁の浸透と持ち上げがナイス過ぎる
- <チャーシュー> シンプルな味付けに出汁が浸透し・・・脂の甘味と焦げ目の香ばしさがナイス!
- <ワンタン> 芝海老丸ごと包み込んだプリプリ食感!皮の味わいもしっかり感じる優れもの
- <他具材> 白ネギと穂先メンマが異様に細麺と相性がよいのね!
- <その他> こだわりがすごい・・・・
- 総じまして「濃密かつ軽やかな白出汁感!上品かつ穏やかな和出汁に染まるワンタンメン!」
多摩エリアに住んでるサラリーマンならあるあるなのは、出勤時の自宅と、勤務時の都心とでは気温が全然違うってこと。寒さから身を守るコートが・・・昼飯タイムでは邪魔なのだ。上着だって邪魔。こんな小春日和が多い冬ってのも珍しい気がしますが気のせいか?。今回は澄んだ青空に刺激され、新橋駅から少し歩きたくなったって、「利尻昆布ラーメン くろおび」さんへと足をのばしました。
そんな気分はオレだけじゃなかったのか・・・店前には6人行列に連結。出張族らしき姿の方々も多く、新橋ならここ!と言われて来たみたいなことを話しておられました。その他は上着だけとかセーター羽織るかたが並んでたので、おそらく周辺勤務のサラリーマンでしょう。
それにしても、すっかり人気店になって地盤築いてますね・・・。そういう私もそこそこ通ってると思ってましたが、まだ3回目でありました。塩と醤油は既に食ってますので、今回は天気で気分も良いから・・・奮発して「海老ワンタン麺・塩」とさせてもらいましょう!。
<全体> ワンタンの温もり感と出汁の煌びやかさが両立する麺顔!
入ると意外とキャパある店なのね。奥にはテーブル席があるのか。また券売機がなく、注文を受けに来るスタイルなのもいいね。これが功を奏し、早い目に注文を通すことが出来た上に、ロット生産の都合でワンタンが繰り上げされたようで、相当早く配膳が完了!ラッキー!それがこんな麺顔!。
おおお!淡麗なワンタン麺!もっとふわふわとしたイメージと思ってたが、スープに落ち着き感と煌びやかさがある。浮かぶ海老ワンタンが妙に凛々しい?。そして利尻昆布を謳う店にしては、チャーシューに迫力を感じさせ、汁に透き通って映るストレート細麺の美しさから繊細なニュアンスも伝わりますよ。それに都心のラーメンと感じさせる今風センスの風も少し吹くか?
<スープ> 利尻昆布も効いているが・・・いろんな出汁のカオスさが広がっているのだった
スープは基本的に薄く霞んで滋味深さを伝えます。救って味わうと・・・すげー円やか!。塩味というより白出汁感というイメージで、あっさりなのだが物足りなさは微塵もなしです。当然店のコンセプトから利尻昆布の味と感じますが・・・そんなにシンプルなものじゃないね。最初の一口は生姜?なんて頭を掠めたがそりゃないか。香味野菜の風味がしっかりと効いていることにまずは驚きます。それに節系の旨味と溶けているんじゃないだろうか・・・。仄かな甘みに落ち着きあるので、そんな味印象です。それらが混然一体となった感じが強く、とてもシンプルに見えて結構カオスな一杯だよ。
動物系の旨味もあるから、味に満足感が高まるのでしょうね・・・。鶏ガラ系かと思うけど、表層のキラキラうごめく香味油は鶏油系だと推察いたします。しかし、そんなに強くない。決して家系で出会うようなバター感な鶏油ではなくかなり軽やか・・・。鶏油を何かとブレンドしたのかもしれませんね。全体的にそんなイメージだから、塩系とは言ってもいろんなエキスで塩気エッジはとても低いので上品な味わいには違いありません。そしてゆっくりと麺から吐き出された風味が汁にも溶けだすので、円やか風合いは更に高まる・・・。
<麺> 大栄食品:美しきしなやかストレート細麺!出汁の浸透と持ち上げがナイス過ぎる
麺がまたスープとベストマッチ!そして旨い!。色白なストレート細麺で、細麺の中でもわりとスリムなフォルム。加水は中程度で、練り水感がとても低め。前歯の千切りはプツプツと軽やか。束になったそれを奥歯でプレスすると、端からプチプチプチプチと潰れてゆくのを脳裏で感じるほど・・・。
密度感も低めなので汁を吸い込んだりするのが得意そうです。なのでズボボボボボボーーーーーっと啜りまくり上げるのにとても快感!。序盤は風味をふわっと感じるところがありますが、わりと早くスープと吸込み一体感で食わせてゆくタイプです。またしなやかさがあることと、麺が寄り添い易いこともポイント。これによりスープの持ち上げが大変効率的で、レンゲ駆使せずとも汁との一体感を更に高めて食らうことができます。
<チャーシュー> シンプルな味付けに出汁が浸透し・・・脂の甘味と焦げ目の香ばしさがナイス!
円やかかつカオスなスープに対して、チャーシューはシンプルに旨いよね!。豚バラ肉のローストが旨いタイプの肉。箸で持ち上げるだけで崩れるほどの柔らかさで、フカフカしてます。そのフカフカさを生む肉繊維の隙間にスープが満遍なく入り込み・・・完全に浸透し尽くす。噛むとスポンジのように旨味エキスが吐き出されるという仕組みです。
出汁にバラ肉のエキスが加わるから、吐き出された汁は旨いに決まってる!。肉はシンプルな味付けだが全体的には深い味わいです。脂の効果はそれだけにとどまりません。更に周囲のロースト部分の焦げ目による香ばしさをプラス!。これで旨くないわきゃないよね!。チャーシュー丼もきっと旨かろう!
<ワンタン> 芝海老丸ごと包み込んだプリプリ食感!皮の味わいもしっかり感じる優れもの
ワンタンが意外と凛々しいお姿です。ふわっとしたり、とろとろっとしたものかと思いきや、玉子がしっかり織り込まれた分厚い角皮。折りたたまれがキッチリして見れるので見た目は凛々しいのです。しかし実際に持ち上げると、見た目裏腹にちゅるちゅると滑らかなんだが・・・。
海老ワンタンと銘打ったように中は、芝海老ホールが包まれている。分厚めの皮を噛みちぎるとプリッ!とした歯応えがいいよね!。軽く擦り身を纏っているようで、海鮮系シュウマイと甲乙つけがたしの旨さ爆裂!。この熱々プリプリ感を冷たいビールで楽しみたいもんだ!。今度夜に来ようかしらん・・・。
<他具材> 白ネギと穂先メンマが異様に細麺と相性がよいのね!
いつものアイテム・・・白ネギと穂先メンマ。20年前、関西転勤時代でラーメン屋で穂先メンマを見た時は、度肝を抜かれましたが今ではフツーになってしまいましたね。しかし、そのフツーさの旨さ再発見ですよ。味というより、ストレート細麺と敢えて絡めたときの食感。麺との歯応えコントラストが、こんなに楽しいものだったのかと・・・。期間限定で「九条ネギらーめん」があるそうだが、そっちも何だか楽しみになってきたよ。
<その他> こだわりがすごい・・・・
拙ブログにも参考にさせてもらいましたが、蘊蓄にストーリーがあって中々心を打つよ。この一杯にたどり着くまでの経緯がものすごく詳細で、生々しく紹介されてます。一気に読み通してしまった。詳しくは写真メモか実際訪問に譲りますが、一例として箸。ただの割り箸じゃなくて、奈良吉野産檜だそう。割り箸って漂白剤など使ってるので、その匂いも食から排除したいとのことだよ・・・。人生でそんなこと一度も感じたことないから、目鱗って感じ。どうりで・・・非常に立派な割り箸だと思ったよ。
総じまして「濃密かつ軽やかな白出汁感!上品かつ穏やかな和出汁に染まるワンタンメン!」
・・・と言う感覚!。新橋もラーメン激戦区ですが、この軽やかさ×円やかさ×しなやかさ・・・は、似たものなしかと!。新橋駅からちょっと歩いてでも食いに行く価値ありですよ。新橋ランチに激しくおススメ!。天気がいいときなら歩こうよ!・・・そんな気楽な気分で、とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!