荻窪ラーメンなら押さえておくべし店
とても目立つようで目立たない立地です。荻窪駅から雨に濡れずに辿り着ける店。荻窪で古い方なら「漢珍亭」の居抜きだと伝えればすぐ分かることでしょう。本当に飾り気のないお店です。そこに「麺屋 鯱＠大久保」が移転して後に入って、大久保時代のセカンドブランドだった「正路」を屋号として後に入って久しく年月が流れます。今は「鯱」時代の鯛煮干と、「正路」由来の鶏出汁をメインとして売り出しております。最近になって「つけ麺」がリリースされ、今回は久しびりに訪問し「とろ玉丸鶏塩つけ麺」をいただいてまいりました。
偉そうに「両替ぇーお願いできますー」ってたれた後に、昼営業はワンオペなので両替こ勘弁なところを知ってあしからず。空いてるだろうと思いきや、満席入れ替わり状態で、結構と固定客を掴んでるって感覚です。
＜全体＞ ちょびっと気取って質実とした風貌と仕上がり！見た目以上の熱々つけダレと昆布水に浸った麺が旨さのコントラスト！
今や昆布水つけ麺は、一般化して珍しくもなくなったが、やはり見栄えというかプレゼンスは良いね。昆布水に浸って艶々とした麺線が嬉しさを醸し出し、また霞んだ様な優しい透明感を保つ塩つけだれがとても旨そうにそそります。デフォでも麺量多めに感じるし、つけだれに浸るワンタンが予想外で楽しいじゃないか。
味変化で生姜が乗った鶏胸肉細切と柚子の微塵カットがまた後半に演出を楽しませてくれそうです。
＜つけダレ＞ 程よい濃密さの鶏油に染みる香味野菜感覚！親鶏らしい煮出し旨味に塩ダレの円やかさが滲む！
実に熱々！そして口に含むとあっさり系の鶏出汁なのだが、しっかりとした動物系の旨味が分厚くも感じます。香味として鶏油のエッセンスがある様ですが、それはとても穏やかでしつこくない。なのに香りと甘味を感じさせるところは、香味野菜の風味がとても効いていそうな感じです。
そして鶏の旨味主張が好みかと！。丸鶏の丁寧な溶け込みという感じで、肉とガラのエキス感が深い上にスッキリしてる。そしてやっぱり鶏らしい風味がやや強め。親鶏に感じる野趣な味わいが仄かに残る様で、それがボディーの厚みにも感じられる旨味と感じます。
後半は味変化で、生姜混じりの鶏肉を投入すると、サッパリ感覚が広がってこれまた仄かな清涼感がいいね。そして柚子刻みを追加すると更にサッパリ感覚が極まります。ほんの少しでも全体に響くねー。
＜麺＞ 全粒打込みの多加水ストレート麺！昆布水を纏い引締まる細麺の歯応え！モチツルっとした歯応えと喉越しが快感！
多加水で角細ストレート麺なイメージですが、少しゆったり感じただけでなく「全粒打込み」と言う風貌に大変化を遂げてます。加水は高めな感覚ですが、ねり水の個性なのか引き締まりと張りを感じさせるところがあり、茹でて膨らんでもエッジが立つフォルムは健在。麺線はきれいに映ります。
昆布水に浸ったところをそのまま引き上げて味わいますが・・・柔らかい様で引き締まる歯応えが快感。ぷつぷつとした歯切れと風味！奥歯で潰すもちっとした感覚の後に広がる甘味！。素地の旨味に昆布水の淡い旨味が合体します。
こう言うタイプは麺が揃いやすくてスープの持ち上げも得意そう。しなやかさもアップ気味です。しかしそれだけでなく意外と汁も吸い込むタイプらしく、啜ると塩ダレを纏い持ち上げる。噛み締めるとプリっとした感覚でクッシリ感もキープ・・・みたいな不思議な感触です。
＜鶏胸肉＞ きめ細かい肉繊維！噛み締めると淡白な滋味！つけダレに浸し食らうとこれまた絶品！
こちら「とりわさ」が本来得意なお店。生系の鶏肉は衛生的に管理が難しいため、昨今は敬遠されてますが、熱入れを増やしコンフィを感じさせる鶏胸肉でございます。それがまた見事。まさにぱふぱふふかふか！。箸で持ち上げたり曲げると、細かいスキマが生まれ、そこから出汁が浸透するような感覚。淡泊な鶏肉の滋味が、一気に明るい旨さと滲みます。これも、スポンジのように出汁をたっぷり吸わせると、もっと旨くなる。激しくオススメです。
＜ワンタン＞ 鶏豚合挽肉？生姜がほわっと香る柔らかい食感！ちゅるっと滑らかな喉越し！
ワンタンを出すようになったのですね。特製が売切表示で残念だったのですが、デフォで一つでもワンタンが入るとは嬉しい限りです。つけだれに投入されたそれは、塩気が淡く浸透してとてもいい塩梅。皮はとろとろでちゅるっとした滑らかなな喉越しがナイスです。噛むと合い挽き？の淡く優しい肉餡の味わい。そしてほわっと薫る生姜の風合い！。これは良いぞ！無限大に食えそうな気がしてくる・・・・ワンタンメンもありだと思うけど、ラインナップにはありませんので、特製かつけ麺でゲットしてください。
＜味玉＞ 薄味加減が鶏醤油スープと混じればベストバランスな旨さ！ふわふわぷるぷる感満載！
出汁の浸透としては深いけど淡い感覚。なのでどちらかと言えば卵本来の味がしっかり感じられるタイプで、崩して味わうのも楽しそう。卵黄は出汁がしっかり浸透したような深いオレンジ色をしてますが、全体的に緩めで舌に絡むと実に深く味わえます。一方でフレッシュ感もありそうで・・・面白い味わい。これもいいね。白飯に半玉ぶち込んでかき混ぜて食いたいかも。あ、こちらサイドメニューが今は一切ないんだったね・・・・。嗚呼、味玉はやっぱりハズレなしの旨さ！
＜昆布水割＞ 最後は鶏のイノシン酸に昆布のグルタミン酸を溶かして旨味を高めて味わう！
これはもう予想通りの落ち着く旨さ！。後で知ったが、昆布水割りだけじゃなく、フツーに熱々のスープ割りも対応してくれる様です。なのでまずはスープ割り！続いて昆布水割りと分けて２回楽しむのがおすすめかと！。
総じまして「素朴な見栄えと明るい旨さ！意外と穴場！旨い店あり！芳醇丸鶏塩つけ麺！」
・・・と言う感動の嵐！。近年他の店に足を運んでばかりでスルーしてましたがやっぱり旨い店だと再認識。駅ビルからダッシュで１５秒ほどの使い勝手の良いロケーション。ちょっと目立たないけど実力店でございます。激しくオススメ！。旨し！なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います！。
お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！
