【今週のラーメン１７９９】所沢大勝軒（東京・新所沢）野菜ラーメン（小）＋坦々

　滅多に来れない店ですからね〜、まずは限定を頂かんといかんでしょう！と思いきや、「野菜ラーメン」というワードに妙に引っかかってしまい逃れることができず。それに、大勝軒系で坦々も面白いかもと、最近感じる出来事がありましたので、＋５０円で坦々味変。結論的には、これアリですね〜。

　私よりも随分とお若いご店主が、ロット分の麺をドバドバっと投入していたあとの釜をずっと見ているカウンターの待ち時間。車で来てなかったらビールやり気分。まったり過ごしていると、先客の並の中華そばが配膳されて、その大きさのサイズ感を横目で見てビビってしまう！そして続いて私の一杯が配膳されたわけですが、ビールどころではなかった・・・・小盛りでも十分なサイズ感です。

【スープ：ライト豚魚にさらっと溶け込む・・・辣油ペースト感覚食欲爆進】

＜さら〜とライトに溶け込み、塩気や辛味も抑えめ＞

　まず気になる坦々味は、それほど本格的になりきらないところが、大勝軒の雰囲気を残していいです。山椒の風味は排除、一味系も抑えめ。辣油本来の「シャープ」さと、大勝軒ならではの豚骨魚介の「マイルド」さが交錯するという図式です。ベースの豚骨魚介時代は、ダイレクトには響かないけど、豚の煮出し感覚がいっぱいに広がっているところに、辣油が差して肉厚になったような感覚。甘みも辛さが制御して複雑になっていて・・・・「豚と辣油✖️甘さと辛さ」のようなカオス。「まったり」としたまとまりはりますね。本当は、肉味噌みたいなトッピングがあってそれを溶かして、味わうのかな〜なんて想像していたんですが、ペーストっぽいライト感覚の坦々味も悪くないもんです。

＜野菜トッピングの汁も出汁の素になっている＞

　また、野菜の多さも嬉しいながら、その汁もスープに溶け込んできてこれがまたさっぱりとさせる一助となっています。もやしが多いように見えるが、キャベツもそこそこ。その甘みは実に豚骨魚介ベースではさっぱりマイルドに広がります。これは、「野菜ラーメン」にして正解だったと思えるポイントです。

【麺：緩やかな捩れと程よい密度感・・・ライトにクチリと千切れて淡く弾むんでグッド】

　久しく大勝軒から遠ざかっていたのですが、なぜか久しぶりという感じがしません。それだけ普遍的になってきたのでしょうか。それでも大勝軒と名のつくところで食うと、それはそれで格別に思えて来る・・・・私自身とても主観的な人間と感じます。麺は、密度感は中程度で、加水は高いタイプ。なのでスパスパと前歯では小気味よく千切れる一方で、クチリ！と瞬間的に千切れる残像感が嬉しい。束になったそれを奥歯でプレスすると、ニュルグ二〜・・・っとたやすく潰れる。潰れたあとに広がるグルテンの感覚と、スープの豚骨魚介に含まれた坦々味の辣油が、よく合う！　滑りも悪くない。むしろよく滑る方で、表面の光沢感がそれを示しているよう・・・。　やはり大勝軒ではデフォルトを食わんと気が済まないと思っていたけど、麺と坦々味変かスープの相性がいいと、やって良かったという安堵感が広がります。

【具：肉も野菜も歯ごたえ的にはベスト！これなら限定麺にも食指！】

　お！ラッキーと思ったのは、玉子の黄身が双子ちゃん！それだけだけど（笑）。固ゆで味玉はシンボルとしかいいようがないですね。その一方で、野菜の見事なこと！少なめサイズでこの分量ですが、もやしが実に程度よく、熱々なれどとてもシャキシャキとした歯ごたえがたまらない！加えてキャベツの分量は写真で見る以上に多め。こいつからも程よい歯ごたえを感じる一方で、キャベツしかできない仕事というか、その甘みの放出を確かに感じます。また・・・・チャーシューが影に隠れているけれど、程よい脂の抜け具合のスポンジロース肉。これが程よく固めのテンピュール感でして、スープを逆に吸い込んで塩気を効かせてうまし。ああ、この一杯は、隅から隅までうまかったような気がする。

　総じまして、「野菜然り、本当にしっかりとした質感有り有りな大勝軒」といった感覚。そのままのコメントでごめんちゃい。いやね〜、結構ここに来るまで渋滞にはまったし、朝も寒いなかからシャッターで待ち続けて、個人的にはそこそこハードルが高かった一杯。これでスベったら、大勝軒全体のイメージが大分にかわっていたかもしれません。されど不安を一掃してあまりある質感には脱帽ですよ。接客もしかりで、ここ流行るのもわかるな〜とつくづく思いました。またこの一杯ではまってしまったかも！野菜入りの一杯について、少しこだわって食っていきたいと感じた次第。なので詠います！

　　　渋滞を
　　　超えて来た店
　　　行列で

　　　疲れも癒える
　　　お店の心

　お粗末！ということで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！