【今週のラーメン１７９８】大勝軒川崎店（川崎・川崎新町）油そば　～定番の中に一本筋の香ばしさが通る！

　午前休暇を取って、とある役所に手続きする用事あり。ぱぱっと手続きを済ませて仕事に向かいますが、微妙な時間のスキマができた！　都内のどこかの大勝軒でと思ったけれど、川崎エリアで食事を済ませるしかなく、心の中でブックマークしていた「大勝軒川崎店」へとやってまいりました。営業時間が昼メインだという記憶なので、今しかあるまい！と少し計算していたかも（いや確実に）。

　店内、ご店主とその女将さんの２人オペで、絶妙のコンビネーションです。すでに旨そうな店のオーラって奴を感じますが、待つ間、壁に貼ってあった「キャロル」「矢沢栄吉」等のポスターを眺めて過ごす。今新ためてみてもとてもカッコいい！　ロックンロール魂とラーメンというのは、別の店を連想してしまいそうだが、結構あちこちで見られるコンビネーションですよね。悪くないですよ！

【タレ：香ばしさ、甘さが先行してナイス！そして醤油カエシがナチュラルにまとまる感覚！】

＜甘辛で魚介香ばしい・・・デフォルトのタレ感覚ナイス！＞

　配膳の瞬間、東京油そば系のビジュアルながらも、どこかしらボリューミー！大勝軒っぽいニュアンスも感じますね〜。赤い干し海老も見栄えのアクセントとなっており、パっと見ただけでは紅ショウガかと勘違いしそうになります。「丼の底にタレが溜まってますから、よくかき混ぜてからお召し上がりください」とマダムのアドバイスあり。ありがとうございますと軽く会釈し、カウンター高台にあったレンゲを取り出して麺をリフトにかかります。すると想像以上に漆黒なタレ！そしてオイリーな質感なタレ！油田を掘り当てたような見栄え・・・。

　かき混ぜていろいろな味が加わる前に、ひとなめしてみますと、これがまた辛味の中に甘味あり！そして魚介がしっかりと効いていて、軽い煮干し感すら覚える味わい！デフォルトの醤油ダレが好みだと、油そばの場合大きく影響しますが、これは個人的にはすごく合っていてナイスです！　豚魚の深いブラウンで、粉々しているのかと勝手に推測してたのですが、魚介が香ばしいのがスパン！と広がり、醤油勝ちなタレに負けずと味が広がっているのがいい！そしてところどころ、一味の欠片もありまして、甘ったるくならないような工夫もちゃんと感じます。これは・・・デフォルトのままでもいいかも・・・・・。酢と辣油の投入タイミングに迷うね〜・・・。

＜濃厚な豚の油の甘みに、醤油カエシが融合する深み感もナイス！＞

　粉々しておらず、醤油勝ちな味わい・・・・、そう！醤油カエシの風合いがとてもビシッとしていて香ばしさに筋が通った感じがいいです。醤油カエシに、魚介の甘さと、そして豚のコラーゲンがじっとりと加わっている。それらが融合して、甘辛いタレが完成しているという構図です。半分以上、デフォルトで食ったあと、やはり・・・・酢と辣油を投入。

　酢は、デフォルトたれをより一層軽やかに、マイルドに仕立てる風に変化して、酸っぱさもまろやか。するすると一層食える胃の負担の軽さを感じさせます。そして辣油は、やはりズドン！ときますね〜。このシャープな味わいにチリチリとした刺激感が、堪りません！食欲が一気に爆進する感覚！一気に完食フィニッシュへと一直線。

【麺：全体的な柔らかい感覚の中に引き締まりを覚える！そして優しくしなる感覚！】

＜軽いモッチリ感ある上層部と、中は淡くクニリした潰れ感覚・・・何となくモッツリ感覚＞

　大勝軒らしい、やや太目程度の中太麺。正方形が膨れっ面したような切り口で、表面はどちらかというと貼り付くようま軽いモッチリ感を保つ雰囲気。しかし、中に行くにしたがってやや締まっているようなクニリとしたグルテンの反発間があり、何となく啜り食っているとモッツリとした印象を個人的にはもちます。タレが染まって褐色になるとまた旨そう。

＜タレ分量が程よく、軽やかににゅるりん！と負担なく啜れる感覚＞

　大体、酢を投入したあたりから、スベリがなんとなく滑らかになる感覚。余計目に入っているタレがより滑らかになりますので、にゅるつき加減も抵抗が少なくなる。啜り上げが一気に軽やかになりますので、これで一気に爆食いが可能となるのかね〜。ともあれ、麺同志のもつれも少なく、にゅるりん！と難なく啜れる感覚がナイスです。

【具：うん！実にいいチャーシューの質感だった！そして色の見栄えやバランス感もナイス！】

＜細切りにしても高い質感感じる、柔らかジューシーなチャーシュー＞

　ロースの端にあたるのか・・・・チャーシューが実に旨かった！汁なし用に粗細切りされているのですが、それでも弾力を感じますし、塩気とタレの香ばしさが、脂身の甘さと絡まって旨さ倍増。なるほど・・・・こちらはチャーシューが人気なのだな。他客のオーダーを何となく気にしていると、チャーシューメンとか追加のオーダーがボチボチとあったっけ。何と言っても、細切りにしても高い品質感を伝えるとあれば、一枚肉にして食いたいと激しく思う次第！

＜メンマと刻み海苔は定番、香ばしき干し海老も嬉しい＞

　メンマと刻みのりは、一定の品質感で安心して食えます。柔らか目のクニクニしたメンマは、汁系によく載っているタイプだけど、大衆的な味わいにいつも和みますね〜。刻みのりは、麺に貼り付いて個人的には、一枚海苔が好きなのだけど・・・・。また、干し海老は、いいアイデアだと思いました。この一杯なら、粉節を普通連想してしまうけど、甲殻類の香ばしさがとてもいい感じ！

　総じまして、「定番の中に香ばしさが一本筋が通る！という油そば」と・・・・そのまんまの全体感想でごめんちゃい！何せ・・・久しぶりに食った油そばだったのもあって（タイ風は除く）、ずいぶん今回もまたのめり込んでしまったぜい・・・・。いいもん食って腹いっぱい！いい気分転換になりました・・・。帰りは近くの駅から帰ろうかと思ったけど、電車と電車の間が開きすぎるので、食後の運動もかねて川崎駅までテクテクと歩いたとさ・・・・。なので詠います！

　　　突き抜ける
　　　青き冬空
　　　穏やかに

　　　満腹さすり
　　　帰る道中

　お粗末！ということで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！