【二日酔いに煮干しの苦みを】
とある飲み会でまた飲んだくれて・・・今朝も頭痛です。この日は、妻が子供を連れて友達の家に遊びに行くというので、吉祥寺までクルマで送り、その後アタクシは・・・夕方までフリータイム!そのままクルマを飛ばし、府中にチェクイン。この界隈・・・行きたいところだけでも5件はあるのですが、その中で一番駅近のこちら「かなで・改」さんとさせて頂きます。いや〜、以前に雑誌でみた煮干しの麺顔がスリリングでして・・・・久しぶりにニボやんでも頂きたい!二日酔いにはニボパンチが効きそうかも・・・。
【「すっきり」に見えて、キッチリとした苦みも忘れないね〜】
混むやろな・・・と並び覚悟で到着した正午過ぎですが、意外と穴場タイムか? 丁度一人分だけの座席が空いていてすーっと入店です。お向かいの「紅」さんの方は、丁度満席模様。店内は、ステンレスむき出しのカウンターってのが今時というのか珍しいです。カウンターに合わせて、コップの置き場とか箸入れがあつらえてあるので、狭いながら非常に「すっきり」とした感覚です。
「すっきり」言えば配膳されたこの麺顔もそう感じます。「煮干し!」という力みがないといいましょうか。まろやかとすら感じる落ち着いた感覚ですね。まずはレンゲをとっていつもの味見!さてその感想はというと・・・・
「旨いがな!(*゚0゚)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「マイルドな動物系をベースにしながらも・・・・キッチリとした関東・東日本のニボを感じる!」
・・と申せましょうな。見た目は、ふわっと煮干しが香る感じのライト感かと思えど、実食してみれば、ほんのりスマートな苦みも効いていると感じます。次に、塩味加減が煮干し味と結びついていて、旨しと感じさせます。そして・・・トッピングの鶏チャーシューが目に入るので・・・先入観かもしれませんが、ベースの動物系・・・特に鶏のすっきりしたベースの感じもします。これが、二日酔いのアタクシにとってはありがたい存在ですわ! 伊藤系のガッツリ濃厚を、ちょいとマゾの気分半分でいただきたい日もあれば、このような「やさしくアプローチして来ながら、キッチリと煮干し体感!」させてくれるスープもええでんな〜・・・。軽〜く縁取る泡加減がまた煮干し感も演出しますし・・・・、なかなか気持ちくスマートにニボを頂く事ができました。
※味のグラデーション:煮干しの香ばしさ>鶏豚なライトコク>煮干しのちょい苦>遠くにカエシ>その他
【ハードに見えて・・・マイルドな麺に脱帽】
ややライト煮干しと言えども・・・・細麺で加水低めなストレート麺をどこか期待してしまうのです。そして、こちらの麺を引きづり出してみて、やや確信するところもあるのですが、実は「クッシリ」とした乾いた歯ごたえではなく、中加水と連想される「クチリ」とした感覚な麺です。
「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
※表面の薄〜い一枚の層(ヌメリ?)が、まさにつるつると滑るのでナイス!な感覚
※四角い正方形切り口が、箸を持つたびにコマが揃うように、お行儀良く並ぶ!
それをプチプチプチ〜っと前歯で千切る感覚がたまらん!
※固ゆで調整も可能で、人によっては「クッシリ」系も味合えるのがいいね!
とくに、麺の食べ終わりのころには、微妙に柔らかめに印象が変わるので、やはり潰し込んで熟成させた雰囲気もありながら、加水が若干低いのも特徴的ですね〜。
【今回は、二種類のチャーシュー】
1種、2種、3種と種類が増えて行って、その麺全体の料金が違うシステムなこのお店。今回は間をとってみましたが、鶏と豚です。鶏は、名古屋コーチンという超有名ブランドらしいっす。なるほど・・・手切りな跡がはっきり見て取れるのですが、皮付きのところでして、とろりとしたコラーゲン部分が柔らかく、薄味でとてもまろやかな味わいでした。そして歯ごたえもきっちりとあって・・・・食べ応え感覚も忘れません。 一方の豚のチャーシューも、ハードな歯ごたえ系でして、これは、麺に巻くなどして一緒に食べるタイプじゃないですね。肉料理として一品感覚で味わいたいようなフィーリングを受け取りました。
次に味玉!白身への味の染み込み加減がナイスで深く浸透している方です。深く浸透しているといっても味が濃くなりすぎているわけでもなく適度。黄身にいたっては、全体的に崩れるような「ジェル系」なのですが、後々になってトロみがやってるような感覚・・・。スープにだらしなく溶けて濁ることのない崇高系な味玉!中心部分で温度変化を感じることもなかったです。良い仕事ぶり!
そして、穂先メンマ!コレは好き!最近、崇高な一杯には結構この穂先系のメンマと遭遇する確率が高くなっています。完全に「フニャっ」とした歯ごたえながら、頼りないというより上品!そして僅かな酸味がゆるやかに漂う感じが好きです。
※具のおさらい:チャーシュー(豚&鶏)、味玉、穂先メンマ、しらが葱、葱
総じまして、ゆるやかな物腰ながら、決めるところはビシっと決める!というような流れをぶつかりを感じます。そして全体的にはいつも静かに微笑んでいるような・・・・。それにしても、男臭い煮干しを、女性的な鶏で旨くまとめたもんですな!ラーメンというのは、非常に多面的な食べ物だなと・・・帰り道でつくづく考えてしまいましたわ・・・・。なので詠います!
二日酔い
酔い覚め一杯
府中まで
かなでる煮干し
改めて知る