2019-2020 TRY新人賞にぼし部門優秀賞 ダテではなかった!
中華そば はな田 (東京・上北沢) 中華そば + ワンタン + 生卵 〜ラーメン食べて詠います
- <全体> 確かに言われてみれば・・・在りし日の「めとき」を彷彿!
- <スープ> 煮干しの甘味と香ばしさ!薬味と香味野菜の清涼感!醤油のカエシがビシッとキマる!
- <麺> 横浜亭製麺所:永福町系らしい多加水ほぼストレート麺!出汁を吸い上げまくりの旨さを生卵で!
- <チャーシュー> とろとろ~な脂!ふかふかな肉身!出汁と背脂肉味がハンパなく旨し!
- <ワンタン> 塩胡椒と生姜と葱の旨さ!熱々ふわとろ!絶対トッピングオススメ!
- 総じまして「時を越えた旨さが斬新・・・レトロさ滲むネオ永福町系!?一回食っとけ!」
「2019-2020 TRY大賞」が発表されるまでは、いろいろ評価が分かれるなとしか見てなかった店でしたが、新人賞にぼし部門優秀賞受賞となれば、ラヲタとしては行っておくべきでしょう。活動エリアに近いながら、今更ですが訪問してみました。とある平日の午後出社の機会を利用し初訪問。
上北沢駅と甲州街道に挟まれたエリアを歩きますが、わりと静かな住宅街と商店街が入り組んだ街。わりと閑散とした昼飯時でしたが、コロナの影響なんかあったりするんですかね。飲食業は大変だと察しながら、目的店見つけて入店。まだピーク前の時間帯ですが、客入り4割程度という感じです。奥にはテーブル席もあって、わりと広め。夜は少し飲めそうなスペース感なのが使い勝手よさそう。
永福町系の店と予習してたんだが、つけ麺系もしっかりしてて他客はそれ食ってる人もパラパラ。限定の汁なし系もあったりして、ひとくくりにできない器用さを感じました。
<全体> 確かに言われてみれば・・・在りし日の「めとき」を彷彿!
この日はちょっと朝からコーヒーを飲みすぎて、胃袋があまり調子が良くなかったんだが・・・麺300gという情報にビビッてしまう。麺少な目とすれば、何かトッピングを付けてくれると言うのもあって、麺少な目にして「生卵」をサービスしていただきました。そしてワンタンも添えて!それがこの麺顔!。
おおお!この渋い醤油ブラウンから発する煮干しの香ばしさ!穏やかそうなスープの表情に柚子皮のアクセント!透けるストレート麺は細くて多加水・・・まさしく永福町系!。しかし黒めな丼にシルバーのレンゲは・・・そう、在りし日の新大久保にあった名店「めとき」じゃないか!。後継者おらず閉店して早や7年が経過し、こんな形でまた遭遇することになろうとは!。TRYの新人優秀賞より、そっちの方が個人的にはインパクト大。
<スープ> 煮干しの甘味と香ばしさ!薬味と香味野菜の清涼感!醤油のカエシがビシッとキマる!
とは言いつつ、当時のめときの味を完全に記憶しているわけもなく、素直な気持ちで頂くことといたしましょう。ひとくち啜って・・・嗚呼、やっぱり優秀賞に数えられるだけの実力度と迫力はありあり。大勝軒好きとしては心の中で唸ります。煮干の旨味甘味が実にイキイキ。そして香ばしい。永福町系の王道だと、煮干しのジリっとした苦みも多少かんじさせるところが多いイメージなんですが、それが控えめ。なので素直に煮干しの甘味が伝わるように思えます。ナイス煮干センス!。
そして動物系のずっしりとしたコク深さ。こってり系とはまた違った図太さも感じ、それは鶏ガラよりも豚骨の風合いと受け止めます。それが煮干しと結びつくだけでなく、醤油感覚が強めに響いているような・・・。しかも熱々なのも好印象で、温度も味のうちとも思えます。
香ばしさには薬味と野菜も感じます。見ての通りの柚子皮が、たったこれっぽっちであろうと全体に風味が広がり嫌味がありません。煮干し味と合体するというより、独立してじゃれ合うような味の広がりが実にいい。また後味にも清涼感があり、これはワンタンの残り香かもしれませんが、葱など香味野菜類の溶け込みも感じます。いろいろ考えると、永福町系もシンプルなようで複雑な味の溶け込みがあるんですねー・・・。
<麺> 横浜亭製麺所:永福町系らしい多加水ほぼストレート麺!出汁を吸い上げまくりの旨さを生卵で!
草村商店の麺にすごく似ているorそっくりです。多少ぼこつきのあるストレート細麺。多加水系の明るい透明感をやや感じるフォルムです。これが凄くスープに馴染みやすく、まとまっては汁を吸い上げ、汁に浸っては吸いまくるという印象。出汁が旨いと麺も凄みを増します。
少し遠慮して少な目にしてしまったが・・・これなら300g楽に食えたよ。マジで旨さに箸が止まらぬ。ズボボボっと力強くすすると口の中に熱風を感じますが、いきなり奥歯でクチリと潰すと、馴染みの炭水化物と出汁の一体旨さが広がるのが痛快!。
また熱い麺を溶き生卵に入れて、すき焼き風にして食うのもナイスですよね。もう永福町系でこれなしでは済まされない感覚に染まってます。生卵をよくよくかき混ぜる方が多いですが、私は少し卵黄と白身の分離が残る程度が好き。微妙な熱の伝導で生卵が複雑に固まったり絡んだりするのが面白いから・・・。今回も存分に生卵を楽しませてもらいました。
<チャーシュー> とろとろ~な脂!ふかふかな肉身!出汁と背脂肉味がハンパなく旨し!
ここが少し永福町系からズレるところで、トロトロで分厚い豚バラ肉でした。これがハンパなく旨い!。チャーシュー麺激しくおススメかも。箸で持ち上げるまでは薄いスライスかと思ってましたがとんでもない!分厚いカットが嬉しい。また皮の部分をしっかりと残しているので、脂のトロトロ感が素晴らしい。クチに入れると溶けて甘味が滲むとはこのこと。
チャーシューのタレの味とスープの旨さもすごく合いますし、肉身の部分がこれをスポンジのように吸いまくります。もう歯を立てなくとも舌の圧力で安易に潰れてしまうほど。脂と肉の重層も美しく重量感もありあり。食べ応えありというより、感動ものでございますよ!
<ワンタン> 塩胡椒と生姜と葱の旨さ!熱々ふわとろ!絶対トッピングオススメ!
ワンタンが特に熱いですからお気をつけください・・・こんな細かい心配りのひとことも嬉しい!。結構大ぶりなワンタンが4つ。肉餡たっぷりめで平たくやや潰したようなタイプです。挽肉がフワフワとしている中で、生姜の塩コショウの風合いが凄くシンプルでうまい。また竹の子の刻みが入っており、この歯応えもまた旨し。
ちゅるっとした皮だが肉厚なのえ、しっかり噛んで食うこともできます。またもっと楽しんでみようと、一つ生卵に入れて食ってもみたが、これだと無償に白飯が欲しくなるところ・・・。チャーシューも旨いが、ワンタンもしっかり旨し!。チャーシューワンタンメンでいきましょう!
総じまして「時を越えた旨さが斬新・・・レトロさ滲むネオ永福町系!?一回食っとけ!」
・・・という感動もの。これはリピート確実の旨さです。冒頭は名店「めとき」の風貌に驚いたが、もう食い始めると出汁・麺・肉・雲呑のどれもレベルが高いのでまた驚く。再発掘されて更にブラッシュアップされたような旨さの展開に魅了されっぱなしでした。京王線利用者なら、もちろん食っとくべきでしょう!TRY新人賞にぼし部門優秀賞 ダテではなかった!激しくおススメ!。そんな感動が冷めやらぬまま・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!