不運にめげず大勝軒
まだ今年終わってないけど、いやぁー・・・今年は記憶に残るくらい凹むこと多かった(汗)。10年に一度はこんな年があるね。因みにこれまで人生で記憶に大きく残る悲惨な年は、2013年。この年も拉麺食って凌いでたっけか。今年はそれと超えたかも?。いや超えてる・・・そんなことを思い出しながら、気分転換も兼ねて昼休みにチャリで昼ラーメン食いに出かけます。するとだね、ペダル踏み込んだ途端「ガシャー」って音を立てながら転んでしまいましたよ。
なんとチェーンがブチ切れてやんのー。そんなことってある?。フレームで股間を思い切りぶつけてしまいましたよ(号泣)。もーーー最悪ーーーって凹みながら、うかうかしてられんと離れた自転車屋にすたこらと引っ張って行って修理を頼みに行くと、もう昼休み殆ど終わってやがるー。なんて日だー。近場のコンビニでサンドイッチが今日の昼飯。
そして仕事に戻るが、テンションが全く上がらねー。こんな感じで一日終えてたまるか!と言うことで、怒りに震えながら仕事をこなして午後4時で業務切り上げ。修理頼んでおいた自転車取りに行って、その流れで行った先が「田無大勝軒」でございます。丁度通し営業だし、ガッツリ食いたいと言う気分と、チャリの試走には丁度良い距離感だったので訪問です。
<全体> 雲呑と麺をすっぽり多い尽くす肉肉しさ!全体的に漂うクラシカルな安心安寧のオーラ感!
もうすっかり憂さ晴ら気分でしたから豪勢に行くぜ!となれば「チャーシューワンタン麺」。具材のダブルフォワードで一気に攻めようと言う魂胆です。ところがそんな闘争気分で待ち受けた麺顔は、なんとクラシカルでほっこり感漂わせる雰囲気でわないか。あまり考えないで訪問したけど、永福町系にして良かったなーっと思う瞬間です。
実にティピカルな永福町様式。デカデカ丼にデカレンゲ。そしてシルバートレイ。波波と注がれたスープは熱々の湯気を立ち昇らせ、そこから香る煮干しの風合いに思わずニンマリしてしまいます。そして肉が覆う麺顔が良いね。気分凹んだら肉を食えと最近思い出したフレーズだけど、まさにそんな気分。見た目はチャーシューメンそのものですな。ワンタンはすっかり肉の下に隠れております。あゝクラシカルだけど迫力あるオーラ感が私を勇気づける様です。
<出汁> 豚コクはナチュラル!煮干は苦味軽やかで甘味芳醇!カエシ円やかで旨さハーモナイズ!
やはり永福町系。煮干は細かく粉のように細かく浮遊。そして表層に軽い膜のように漂う様です。煮干は、ニボっとした苦味が実に低くて馴染みやすい。むしろ甘味を感じふんわりと広がるイメージです。それは、魚介系の旨味が芳醇なのだが重くないと言うバランス感覚で、クラシカルな風合いでしょうか?。
一方、豚のエキスもいい感じ。豚肉から来る煮出しもありましょう。そしてカメリアラードのコクもありましょうか?(ないのか??)。個人的にはとてもラード感が抑え目なタイプかと感じています。だから煮干が生き生きとするように思えます。また、煮干しの甘味に醤油のカエシ感が染み入って豚エキスと混じり実に円やかではないか。デカデカ丼に大量に注がれた出汁なので、お残ししてしまうだろうなと思っていたが、きっちり飲み干してしまいましたよ。それほどグイグイと優しくクラシカルなのに、妙に魔力的な旨さと感じた次第!。
<麺> 草野商店謹製ご存知多加水細麺!?出汁との一体化素晴らしく柔らかさがむしろ旨さを引き出す?
そう言えばここ「保谷大勝軒」の暖簾分けだったんだよね。麺はカタメが好きな「カタ麺主義者」な私が認めてしまう柔らかい麺。多加水細麺で、腰つき品やかと言うより緩々と感じてしまいそうだけど、これこそ永福町系ですな。汁を完全に炭水化物が吸い込んでしまった飽和状態で、そこを噛み潰して味わう。優しく啜り込んで滑らかなスベリも印象的。そして噛み締めて糖化した旨味を感じるのしょう。
永福町系大勝軒でよく見かける「酢」の投入。一回真似してみようと思ったのだけど、すっかり夢中で忘れてしまった(汗)。その代わりと言っては何だが、今回は生玉子で思いっきり気分弾けて食わせていただきます(後述)。
<チャーシュー> 肉味が煮干出汁と一体化!脂身は蕩け赤身はふかふか!かなり旨いぞ!出汁吸込みまくり!
豚肩ロースの煮豚タイプ。かなり大判スライスで、デカデカ丼の半径に匹敵するサイズ感です。4枚重ならない様に並べるだけで蓋になりそう。実は見た目以上に旨い!これはマジ旨い!。少しスカッとした赤身の仕上がりに思えたが、ところが脂は蕩け赤身フカフカ。その下味が素晴らしく脂が甘くも感じます。赤身の肉味ととても引き出されており、そこにスポンジの様に煮干し出汁をふわっと吸い込む。なので噛み締めるとむしろジューシーとすら感じます。
醤油ダレの旨みもいい感じ。薄く周囲にしか浸透していない様に見えるが、煮干出汁だけでなくベースの焼豚ダレの香ばしさもある様子です。その部分を特に楽しもうと箸で持ち上げようとするが・・・崩れてしまうほど柔らか。フレーク状態になってしまうほどで、そんな細かくなってしまった破片は、麺で巻き込みながら回収して麺もろとも食らい倒してゆきましょう。
<ワンタン> 皮は薄くてトロトロ蕩けてズルズル!流れても肉餡外れず噛み締めて旨し!素朴な楽しみ!
肉はデカくてボリュームあるが、ワンタンもとてもボリューミー。やや小さめだけど、数が多いためそれらが合わり、皮がまとまり千切れると、さも一反木綿が生まれたような風景です。皮を炭水化物で置き換えるなら、麺半玉弱くらいにはなりましょうか??。結構食べ応えあります。
うへへへ・・・実に皮がトロトロ。トロトロすぎて破れそうだが肉餡が外れたりしません。また肉餡が小さめですがギュギュッと歯ごたえ感じるタイプ。皮に包まれたというより、皮が肉餡に絡んでるような感覚でばくばく食えます。うす塩系豚肉ミンチで馴染みやすいタイプ。当然スープとの相性も抜群でございます。
<メンマ> 素地と下味の味わいが煮干し出汁に合う!出汁にしっかり吸わせて食らおう!
しかもコリコリとせず、サクサクと食えて、味わいは馴染みのある薄味醤油系。出汁の浸透は深いがクタクタとせずに歯切れが良い。定番中の定番なんだが、妙に質感こもってるようで旨し。今回は麺に重ねて絡めて味わって存分に楽しませてもらいましたー。
<生玉子> これがないと永福町系に来た気がしない!今回は存分すぎるほど麺と肉で楽しませてもらう!
これがないと永福町の麺を食った気がしない。必須アイテムでございます。箸で溶いてドバーッと麺の上に投入ってのもいいが、やっぱり絶対にオススメなのが【つけ麺風に生玉子を活用して食う】スタイルでしょうよ!。
麺を丼から箸でリフトさせながらゆっくりと麺を玉子へ投入。まずはそのまま食う。つまりすき焼きにして食う気分とも重なるわけです。日本人なら分かるはず。ゆっくりと汁が生玉子にも溶けてゆき味が濃くなる。何よりも、麺と玉子が固まったトロトロ部分を、強引に吸い込むのが面白い。シュゴッ!と短い音を立てながら、啜り食うのも楽しいね。
味変化も楽しいかと!例えばブラックペッパーを振って見ましょう。玉子とブラックペッパーの相性は最高に良いので、少しだけカルボナーラ感覚が生まれたようで、これまた旨い!。特にチャーシューの欠片なんかが混じると特にそう感じてしまうのです。
またメンマをのせて辣油を少し垂らすのも良いかも。メンマは軽く胡椒を振って辣油を垂らすとすごく酒のに合うアテとなる。そんな応用をここで再現してみるのも一興かと!。
更にどうせなら「すき焼き」をしてしまいましょう。チャーシューだけを生玉子に潜らせてそのままシンプルで食らう。なんだか白飯が欲しくなってしまいますが、そんな楽しみ方もありますね。
最後に残った生玉子は、そのままメインの中華そばに垂らし溶かしてしまいましょう。少し含まれたブラックペッパーや辣油が淡く足されることと、生玉子本来のコクが出汁全体に広がった程よい味変化として楽しめましょう!。
総じまして「悠々たる出汁と麺!時代と世代を超える親しみ!堂々たる永福町系のプレゼンス!」
・・・と言う感動の嵐!。今でも開店当初のままか?と思えるほどピカピカの清潔感とホスピタリティーの素晴らしさ!。しかも通し営業で昼前から夜まで営業してくれてるのが嬉しい限り。家族連れにもオススメしたい「小」の設定。大盛美学の永福町系でもビビらず体感してくださいまし!。ノスタルジーな旨さが令和に響く!西武新宿線ご利用なら激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!