ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン5803】鯨人(東京・三鷹駅北口)正油 月見 〜これぞ秋に相応しい一杯!それは月見!秋の形式美を宿したくじら食堂系豚骨醤油

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ラーメン食って秋の空に高らかに響き渡る感謝と賞賛の頌歌

 
9月末・・・本当だったら、今頃長年に渡る仕事のピークアウトをして有意義に過ごしていたはずだったのだが、今すごく悔しいですー。でもね、やっぱり秋の気配っていい感じ。まぁ、彼岸過ぎても気温は高めだったりする日もありますが、やっぱり風は乾いており秋の予感を感じます。なので月見系が何となく欲しくなります。
 

 
そんな感じで玉子を乗せた秋らしい一杯を求め、ネットで色々と検索してたところ、灯台下暗しと言うか「鯨人」を見逃しておったじゃないか。平日昼休みに思い立ったかのように突撃です。
 

 
 
 
 

<全体> これぞ秋に相応しい一杯!それは月見!秋の形式美を宿したくじら食堂系豚骨醤油

 
鮮やかな青葱の緑を背景に鎮座する、満月のような卵黄。この計算され尽くしたビジュアルが、これから始まる味覚のドラマの幕開けを告げる。そう、今宵の主役は東小金井が誇る名店「くじら食堂」系のニュアンスが漂うこの一杯。当初は、その随所に古都・京都へのオマージュが色濃く香っていたが、今ではオリジナリティーを存分に発揮しております。
 

 
そしてやっぱり、これぞ長月に相応しいと感じさせる麺顔じゃないか一!生卵な乗るだけで興奮してしまいます。それが月見!まさに秋の形式美を宿した豚骨醤油!東小金井の名店「くじら食堂」系の表現力がありありです。
 

 
 
 

<出汁> かつての重厚な鎧は過去の幻影?今はややあっさりめで純粋な旨味の奔流を満たす

 
おや・・・・前回、丼の表面を支配していたあの重厚な豚脂のブランケットは、跡形もなく姿を消してるではないか。代わりに目の前にあるのは、優しくあっさりめな豚骨醤油の色合い。丼の縁に微かに貼り付く細やかな脂の泡が、その下に秘められた旨味のポテンシャルを静かに物語っているようです。
 

 
レンゲを沈めれば、ただ、純粋な豚骨醤油の液体が、その輝きを増すだけ。しかし、これを単なる「あっさり化」と見るのは早計に過ぎる。むしろこれは変化か進化?。余計な鎧を脱ぎ捨て、その真髄を我々の前に晒すかの妄想に囚われます。
 

 
一口すする。舌を駆け巡るのは、以前のようなワイルドな野趣ではない。より洗練され、輪郭がはっきりとした豚の旨味と、キレのある醤油の香り。あっさりとしていながら、その奥には確かなコクと深みが横たわっている。このスープは、もはや青葱やもやしの甘みを借りてバランスを取る必要すらない。むしろ、それぞれの具材が持つ個性を、より鮮明に引き立てるための、完璧なキャンバスとして機能しているのか!?妄想が止まりませぬ。
 

 
 
 

<麺> 滑らかな肌でスープと戯れ豚骨醤油を受け止める!その存在感で物語を支配する!?

 
やっぱりスープという舞台で、主役を張るのは麺ですな:笑。ストレート細麺でありながら、ひと回り肉感的でグラマラスな体躯。この絶妙な中太さが、満足感のある歯ごたえ、いわゆる「食べ応え」を生み出しております。
 

 
だがその真価は単なる存在感ではない。絹のように滑らかな麺の地肌(滑らか地肌)は、あの野趣あふれるオイリーなスープを吸いすぎることなく、しかし完璧な量だけをその身に纏い、口元まで運んでくる!。
 

 
へへへ・・・これは偶然の産物ではないですな。強力な個性を持つスープの中で溺れず、最後までその存在感を失わないための、緻密な計算に基づいた culinary engineering(料理工学)の賜物?。スープ、葱、もやし、そしてチャーシューという名優たちと見事に絡み合い、一口ごとに最高のアンサンブルを奏でる。この麺なくして、この一杯の物語は成立しないですー。
 
 
 
 

<青葱> 主役を張らずとも放たれる鮮烈な輝き!一杯の完成に不可欠な名脇役の仕事

 
今回はあえて青葱追加トッピングという選択はなし。しかし、このデフォルトで盛り付けられたこの青葱の存在感はどうだ。主役を食うほどの量ではない。だが、その鮮やかな緑、小口切りの一つ一つが放つシャープな香り、そしてザクっとした食感は、この一杯に爽やかな息吹とリズムを与えている。濃厚な豚骨醤油の合間に訪れるこの清涼感が、次の一口、また次の一口へと箸を誘うのだ。これぞプロの仕事。多すぎず、少なすぎず、完璧なバランスで全体を支える、まさに名脇役の鑑でしょうかー!。
 

 
 
 

<チャーシュー> 薄切りこそが正統派の証!麺とスープに寄り添い三位一体の至福を生み出す!

 
こちらは、リニューアル開店当初は、京都系オマージュです。京都系のチャーシューは、「薄くてケチじゃない?」てな揶揄を受けたことがたまにありますが、とんでもない、これこそがそのオマージュの正統であり、美学です。
 

 
薄くスライスされた肉は、青葱やもやしなどの具合の下に隠れながら、「肉の絨毯」のように麺に寄り添い、スープと一体化します。肉を単体で味わうのではなく、麺、スープ、肉が三位一体となった「完成された一口」を創造するための設計思想なのか。これを数枚重ねて麺と共に頬張る時の多幸感は、何物にも代えがたい。
 

 
 
 

<具材> 助演俳優、もやし!メンマ!生卵!三者三様の個性が織りなす魅惑の味覚変容劇



 
この拉麺劇場には、まだまだ重要な役者がおります。青葱と並び立つ、熱々でシャキシャキの歯ごたえを保ったもやし。そのほとばしる水分が、濃厚なスープに淡い清涼感という一筋の光をもたらす。そして、新たに存在感を放つのがメンマだ。丁寧に仕事が施されたその姿は、脇役でありながらも確かな矜持を感じさせる。程よい歯ごたえと、じんわりと染み込んだ優しい味わいが、食感と味の奥行きにさらなるレイヤーを加えてくれる。
 

 
次にもやし! 歯応えザクザク!熱々シャキシャキ!淡い清涼感と甘味が迸って出汁にも溶ける!もやし追加もできますが、デフォルトでもかなりのもやしが入ってます。言わずもがな、熱々シャキシャキ!昔の京都拉麺スタイルの細モヤシも良いけれど、太めのもやしもまた良し!。出汁が濃ゆいから合ってます。麺に絡めて食らい尽くすのみです。

 

 
そして、今回の注目「月見」の生卵。丼の中央に鎮座する卵黄を、意を決して箸で割る。その瞬間、とろりとした黄金色の液体が流れ出す様は、どこか「妖艶」ですらある。この一連の動作は、食事をインタラクティブなイベントへと昇華させる、観客(=食い手)に与えられた演出の権利だ。流れ出した卵黄の濃厚なコクがスープと混じり合うと、その表情は一変し、分厚くマイルドな旨味の塊へと生まれ変わる様です。
 
 
 
 

<生玉子> 卵黄の潰れて垂れて麺に絡む姿は妖艶!出汁の熱にほだされ白身が緩く固まり出汁に絡む

 
 また卵黄のコクが濃ゆめなタレと混じると分厚いマイルドな旨さと旨さが昇華!卵黄が割れてトロける姿が視覚的にも好き。そして白身が熱でほだされて微妙に白く変わって、麺にまとわったり、出汁に浮遊したりして面白い。
 

 
 
 
 

<味変> 投下されるニンニクの衝撃と赤唐辛子の閃光!味覚を再覚醒させる情熱展開!

 
いよいよクライマックスへ。私にとって、それはもはや儀式(ルーティーン)と化した「味変(あじへん)」の時です。卓上のポットから、すり下ろしニンニクを一杯。続いて、今回は豆板醤ではなく、鮮烈な赤が目を引く粗挽きの「赤唐辛子」を投入する。この燃えるような赤の粒子を、直接スープに投下するのは野暮というもの。一度レンゲの中でスープと軽く溶き、ニンニクと混ぜ合わせることで、辛味と香りを穏やかに、しかし確実に解き放つ。この一手間が、味の均一化と深みを生むのだ。
 

 
嗚呼・・・ニンニクの暴力的なまでの香りと、赤唐辛子のシャープで直接的な辛味が加わったスープ!。それは、終盤に差し掛かった味覚を再び奮い立せる、最後の「パンチ力」を炸裂させます。これをせずして、この一杯を完食したとは言えない。店主が作り上げた傑作に、自分だけの一筆を加え、物語を完成させましょうかぁ〜!この共同作業こそが、食の喜びの極致でございますー。
 

 
 
 

総じまして・・・「秋なのに、全く飽きの来ない味わい!馴染み深い味のフォーマットに、最高のこだわりと革新を詰め込んだ一杯!」

 

この感動の嵐が、今も胸の中で吹き荒れております。素朴に見えて、出汁は程よくガッツリと骨太。麺量もデフォルトで十分なボリュームを誇り、肉の絨毯も次充実。京都系へのオマージュというコンセプトから出発しながらも、見事な現代的アレンジによって、もはやどのジャンルにも属さない「くじら食堂系」という名の新たな地平を切り拓く!これは、まさしく「くじら食堂」の本領を発揮した一杯と言えましょう。
激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!
 
 

 
 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!

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