<ニボニボしたい週末に甲州街道を攻めてみた結果>
だいたい、休日はNHKの大河ドラマを見る頃になると、気分がブルーです。翌日の出勤が頭にちらつき気が滅入る・・・、いわゆる「サザエさん症候群」なのですが、私の場合、土曜日の昼過ぎの前週再放送時点でそうなる。それに引き換え、テレビ画面「西郷どん」の鈴木亮平は、男らしくて清々しくて、眩しいぜ。観ていて自分がイライラする。そして気分がニボニボしてくる。いわゆる・・・・「ニボシ症候群」と言うやつか。濃厚煮干しを摂取して気を落ち着けるべしだな。
そんな感覚をずっと引きづって、今回は「らぁめん小池」へとやって参りました。ハードな煮干し遠征する気力も無かったので。最近、この店の前を通って、コインPが増えているのに気が付いて、修理後のクルマ慣らし運転のついでに利用したまでです。少し早めに店前に到着したものの、すでに行列が発生しており、いかにもラヲタ風な男達ばかりで親近感を覚えます。やはり出勤日が近づくと、親父サラリーマンは家でじっとしておられないのでしょう。


それにしても、ストレス度合いが高かったのか、普通で終われず、調子に乗って「替え玉」の食券まで購入してしまう。空腹極まったわけでもないんですが・・・ほどほどにしておかねばなりませんなー。
<濃厚なる鶏白湯ベースに負けないビターな煮干!玉葱苦さで一気に爆食い!>
席に着くと隣の方は女性でした。何と無く女性管理職風の気だるさを感じる方でして、会社で似たような人を連想してしまいました。イライラはニボニボで鎮める。サラリーマンはこれに尽きる。心の中で、ウンウンと深くうなづいていたところで、タイミングよく配膳が完了です。それがこの麺顔。
うおー・・・なかなかの重厚感!煮干の色合いを深く感じる淡いセメントカラーです。丼の周囲に貼りつく煮干エキスの残存が、その濃厚さを証明してる。泡立ちもなかなか細かい。しかしその泡立ちの中に、私は濃厚なる動物エキスの風合いを受け止めます。これは中々ベースに鶏白湯が濃ゆそう。
味わうと想像通りのハードさを感じます。煮干しはかなりビターさを含んでおり、微妙にワイルドな風味を感じるしっかり煮干し。そこにエグ味などをマスキングするかのように、こっぺりと鶏白湯が覆い尽くすと言う味風景です。ウルメかは知らぬが煮干しも濃ゆいがベースの動物系も濃ゆい。ダブルで濃ゆいためシツコさを普通は覚えるものですが、これが妙にするすると胃袋に収まってゆきます。かなりバランスが良い一杯とこの時点で感心してしまいます。単独では相当苦味のある煮干しを、しっかりと受け止めているベースのスープ感が鋭いですねー。小ぶりな丼だったため、スープの味をレンゲで確かめるだけで、半分以上はすすり飲んでしまいました。塩気もそれなりにあったのに、くどそうなのに、スルスルと飲み干せるー。
敢えて薬味の玉ねぎは、荒々しい苦味を選んでいるのか?。もしそうだとしたらセンスがいいね。濃厚煮干に玉ねぎが合うのは、もはや公式か定理のように当たり前のルールですが、この玉ねぎがビリビリと苦い。このフレッシュな苦味が、煮干の苦味とも相性が良く、濃厚な動物系のエキス感をさっぱりとさせます。苦味が清涼感とすら感じる、ビリビリフレッシュビターな玉ねぎ。途中で味玉の卵黄を半分だけ溶かして食ってみたが、それに負けません。この点からも、このスープは薬味に至ってもバランスが良い濃厚スープと感じ取ります。
<パツパツさを残しつつも、ややしなやかさをアピールするストレート細麺>
麺箱には「村上朝日」と書いてあった。その時点でパツパツな低加水を連想してしまいますが、実際に食って見ると、程よいしなやかさがあります。パツパツさはキープしているものの、一辺倒ではなく、観念的な柔らかさを併せ持つイメージ。そのため全体的に麺がまとまりやすく、スープの持ち上げが半端ない。いやスープの方から麺に絡みつくと言う感じか?。口当たりはやや重いんだけど、すすり上げるとニュルニュルと滑らかに持ち上がって、口に入っていきます。
前歯の千切れでは、一定の麺の風味を感じます。その時点でもはやスープとグルテンが一体化しているような旨味すら覚えるか?。ニュルっと全部すすり入れて奥歯で潰すと、完全に唾液が垂れ込み、炭水化物と旨味を分解して一体化した旨味を深く感じます。合間合間で玉ねぎが紛れ込み、フレッシュな甘みを引き連れてくる。シャリシャリとした歯ごたえが混じるのも気持ちがいい。これなら、次の替え玉が相当楽しみになってきた!。
それにしても麺のスープ持ち上げがすごい。麺を食い終わった頃には、スープは三分の一以下に減っていたー(あ、飲むのが多かったからか・・・)。
<薄切りレアチャーシューは無限大に食えそうな仕上がり!>
バラの花びらの如く、ロース肉のレアチャーシューが、薄切りにされてふわっと盛り付けられてます。または薄切り生ハムのようだとも言える風貌。一枚づつ剥がして食うより、2〜3枚まとめて空気を入れ込んで食ったほうが美味いです。塩気と言うより旨味と言いたい肉味のバランス。フレッシュなのに熟成の深さすら覚える香り。デフォルトでこのボリュームなのもいいです。これなら、無限大に永遠に食い続けられそうな気がするほど。チャーシュー増しは200円とのことですが、この肉なら、追加して肉祭りにしてみたい。きっと肉パラダイスとなる麺顔でしょうー。
肉に興奮しすぎて、すっかり味玉をないがしろにしておりましたが、これもフワフワ感が全体に広がっていい感じでした。醤油というより塩系のタレと思え、玉子の味がストレートに感じます。見た目以上に白身にも味が深く浸透し、プルプルふるふると震えておりました。卵黄はトロトロ系でして、割ると流れるイメージ。少しスープに流用したが、残りを食むと味は濃密です。熟成で甘く感じるタイプとは違って、しっかりと卵黄と塩気のバランスで旨く食わせてくれるタイプ。大きさ・質感・味わいとも、ハイバランスです。
<やや味濃ゆめの替え玉がナイス!お酢を垂らして一気にフィニッシュ!>
最近、すっかり「煮干のは替え玉」をしないと気が済まなくなってます。このシンプルな替え玉にすら、店ごとの個性があるから面白くなってきました。こちらの替え玉は、味がしっかりと効いてます。これだけで十分以上に、油そば単品として食えるレベル。醤油系のタレに魚粉の粉がかかって、しっかりと塩気と甘みの一体化で食い進めます。特徴なのは、油の印象かしら。「替え玉」をイメージしているタイプは、植物系の油でさらっとしているのですが、こちらは「鶏油」なのかしら。最初の一口で濃厚なる油のコクを感じました。そのあとは意外とスキッとしているので、混合しているのかもしれませんね。
通常は、後半になると煮干スープをレンゲで2杯ほど入れて、煮干味でフィニッシュするのです。しかし、今回は味がしっかりとしているため、基本的にデフォルトで食い続け、少しばかりお酢を投入してさっぱり感で食い切りました。
総じまして、「濃密さの中に緻密さとバランスを感じるハードパンチャー煮干麺!」と言う、何だかてんこ盛りの感想まとめで、ごめんちゃい。いやー・・・腹にたまる、食い応えありありな一杯でした。濃厚ニボニボ味に恋しくなったら、手っ取り早く上北沢に来ればよいか・・・ちょっと癖になるかも。車で来たからビールは飲みませんでしたが、中瓶は飲みきれなかっただろうな。腹パンの至福を堪能したところで感謝であります。まだまだ他に、こってりメニューもあるし、これからじっくりとメニュー制覇してゆきたいと思います。そんな感じで感動を忘れないうちに、とっとと最後に詠っていつもの通り締めたいと思います!。
ぐずぐずと
悩む休日
週頭
スカッと払拭
濃厚煮干し
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!