ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1727】 荻窪らーめん 菊池 (東京・荻窪) わんたんめん・白 〜疲れたら立ち寄る店、静かに食いたいとき食うわんたんめん

 「荻窪らーめん」と言えば、関西に住んでいた昔から、何となく旨そうに思えたブランドのようなイメージです。あの有名店やら、昔ながらの大衆系など色々ありましょうが、これを冠にした店は、ハードル上げているな〜と感じておりました。ここで、以前わんたんめんを食って旨かったことを思い出しての訪問です。今、ピンポイントでそれにハマっているので・・・。





 入店時、先客ゼロ。確か以前もそうだったか・・・・全く同じ席について、全く同じものを口頭で注文。しかし、ここは落ち着くね〜。絵に描いたようなAMラジオが小さ目で流れるBGM。気さくて腰の低いご店主。少し狭いめのカウンターだけの店。そして少し古臭くても清掃は行き届いているという感じか・・・。昔ながらのラーメン店という箱ものが、一通りパッケージングされてますな〜。そんな感覚で、まったりと待つ。配膳前に後客がようやく1名入店となり、丁度淋しくもない雰囲気になった。


  





【スープ:いろいろと「深いやさしさ」を感じさせるレトロなスープ感覚】


<柔らかい!魚介の甘さと塩気のエッジング!>


 実に久しぶり!と思っては来たものの、配膳の瞬間はタイムスリップでもしたかのような感覚! 麺顔が・・以前食った印象と瓜二つ(当たり前)!。酷似というか、隅々まで変わらないな〜っという安堵感を覚えます。スープカラー、メンマとチャーシューの配置、そして「わんたん」の形状と大きさが、前回訪問とフラッシュバックです。しかし、味わいがとても今回は沁みるのです。「やさしく」沁みるといった感覚がすばらしいね〜。全く同じものを食ってこうも印象が違うかと思うと、私もすっかり関東人の仲間入りか・・・。




 どこかに、どこにもありそうな魚介の甘さがあっさりと広がる雰囲気が、気取らず「やさしい」と感じさせます。ニボ苦味など一切排除であり、イリコのような甘さも出過ぎず、凡庸のように思えて王道という感じ。ナチュラルな「昭和のいいラーメン」という感じ。しかし、昭和から営業しているわけでもなく、全く観念的な話。


 そこに、しっとりとした塩気がナイスな感じで広がります。しっかりとした塩ボディーを感じるのに、「のどかな味わい」がする塩気。特別な塩気でないのだけど、バランスが良いというか、嫌味が一切ないね〜。すこしばかりの調味料が入っていようとも、この塩気なら許すという感じ。魚介も塩気も、いちいちまろやかで、何もかもがやさしく思えます。





<豚ベースのあっさりとしたコク、全体に調和を感じる昭和のスープ>


 鶏も入っているのだろうけど、豚のやさしい動物系の味わいが染み渡る感覚。こういうのも勝手に昭和レトロと強引に結びつけてしまうけど、お許しいただきたい。鶏油のようなドヤ顔の色気や厚かましさがなく、昔ながらの豚の出汁がメインですかな・・・・。魚介と豚のあっさりとしたニュアンスが、とてもバランス良いです。もはやバランスというより、レトロがかった「調和」といったまどろんだ味わい。今回は言い尽くせないもどかしさがありますが、とにかく、あっさりとしたコク深さが、とても印象的な一杯。







【麺:少し加水が多めだが、淡いモッチリ感と、しっとりした滑りに懐かしさを覚える】


<控えめなモッチリ感が、むしろ好印象!>

 
 この日は疲れていたのかな・・・。いつもならハードなクッシリとした歯ごたえが好きな私なんですが、今回は、やさしい歯ごたえの麺がとても美味しく感じました。加水は中からやや多の方向へ傾斜した感じ。それを前歯で千切ると、プチリとやさしく弾けて小気味好い。奥歯へ運び込んでプレスをしだすと、モチモチ感が現れますが、とても淡白というか控えめな感じ。今から思えば、ワンタンの歯ごたえや食感と対立しないような設計なのでしょうか。控えめなモッチリ感が、大人という感想であります。




<スベリ自体に優しさにを感じる、しっとり&ツルツル感>


 張り付きもせず、すべり過ぎず。表面の光沢感はツルツルしていますが、しっとりとしたフィーリングも保った舌触りが印象的です。滑りすぎるとワンタンのイメージがかぶるか・・・・。全体的にしなやかなタイプですから、啜り上げの負担も見た目以上に少ないです。スープもやさしいけど、麺の滑りもやさしいね〜・・・。


  




【具:疲れを癒すような「わんたん」のやさしさ、変わらないことに安心感を覚えるトッピング】


<ノスタルジック、スタンダード、ティピカル・・・・メインな存在感の「わんたん」>


 こちらは、「わんたん」が売りです。消費税込みで650円。らーめんと同価格です。+100円で5個程度のワンタンがつくのだからいいサービス精神です。皮というか、ワンタン本体を存分に味わうタイプで、餡はとっても控えめ。そのかわり、わんたんは、とても大きく、肉厚でチュルリンと滑りつつも、汁を吸い込んだグルテンをしっかりと味わえます。もともとメインを張るようなわんたんですから、トッピングであっても本格的。とは言ってもこれもどこか、昭和レトロを感じる大ぶりわんたんではあります。





<時の経過を忘れさせるようなチャーシューとメンマ>


 ここにもタイムスリップ感がある〜。チャーシューのロース肉はとてもスカスカとしていそうで、スープを吸い込むととても芳醇に感じる肉味に変化します。これは日本酒と一緒にやると旨そう!醤油ダレも周囲に感じますが、基本的には塩気がいいバランスでしみています。





 そしてメンマ。水分多めで塩気をほんのすこし効かせた味付けで、大きめの短冊切り。繊維がとても柔らかく、主張というより箸休めといった脇役でいい働きをするタイプ。きちっと一方向に整列しているのが、以前の訪問の印象と全然変わらんのでこれもいい!日本酒とともにやりたいタイプ。







 総じまして、「疲れたら立ち寄る店、静かに食いたいとき食うわんたんめん」という止まり木なる店とその一品という印象です。静かで落ち着いた雰囲気、そしてご店主の人柄の良さそうなところも、味わいに溶け込むといった感覚。たまに来るからいい感じなのかは知らぬが、ともあれ、ここは多分また来ることは必定でありましょう。あと少しで今年も終わりますが、いろいろ一年を古い帰りながら、飲んで食うならいいかもよ、この店。なので詠います!




   木枯らしの
   冷たさ沁みる
   荻窪



   やさしく包む
   レトロなわんたん




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!




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