久しぶりに名店「地雷源」の味を求めてみたよ
地雷源と言えば、今でも中野のイメージなのですが、それが「さいころ」に変わって、そのさいころも今や「凪グループ」。あの味食いたいなぁ〜と思うところで、こちら「Tombo」さんが吉祥寺界隈にあるのが実に嬉しいし、頼もしいです。今回は衝動的に平日ランチタイムに訪問!。本当はもっと来てもいいはずなお店です。
こちらも密対策は完璧。消毒は当然として、座席の間引きと、シールドと両方対応してますから、かなり安心して食せます。一方で座席減りから回転が心配されますので、少し休憩をずらして久しぶりに訪問させていただきました。今回は、何となく王道っぽいのを食らおう!とのことで、味玉付きの醤油旨味ソバをチョイス。そして・・・へへへ、もう虜になってしまってる「皮ワンタン」も追加!。
<全体> 柔らかく透明感ある醤油ブラウン!品やかな皮雲呑!合い間を漂う旨味エキスと焦がし葱がそそる!
大盛不可なのでサイドメニューも付けたいところですが、午後からちょっと重要な仕事があるため、眠気を誘ってはいかんと今回は自重です。シンプルに一杯と対峙させてもらいましょう!そんな気合いで受け止めた麺顔は、こんな感じ。
おおお!めちゃ明るい醤油ブラウンの海!見ているだけで気持ちが晴れてくるじゃないですか!琥珀色の透明感の上に、キラキラ光るエキスと焦がし葱の欠片がゆったりと漂う・・・まるで春を映し出すような麺顔ですな。しかも今回は「皮ワンタン」追加とあって、突き抜ける空に浮かぶ白い雲のように、長閑に感じさせる優しい表情じゃないですか。
うう・・・やっぱり少し歩いてでも来た甲斐があったと言うもの。透けて見える麺は細さが伺えて、実に上品にも感じさせる。そして海苔は肉厚で、自慢のメンマはキッパリとしており、長閑さの中にも凛々しさを表現している様子。当然、豚肉と味玉も質感を感じるもので実に旨そう。これまで、年度初めで多忙で憂鬱に塞いでいた心が、これを見て一気に解放される!嗚呼、やっぱり来て良かった!。
<スープ> 明るい丸鶏と柔らかい豚のエキス感!醤油は円やかで魚介と焦がし葱も交わり甘味を発する!
一口味わうと、やっぱり地雷源を彷彿とさせますね。記憶の中の「EL DORADO@福生」は、場所は遠いし駅からも遠いし、一度しか行けてませんが、それでも印象深く覚えているもの。まず「甘味」にそれを感じます。私はレビューの中で、円やかとも表現する箇所ですが、風味の中にしっかりと甘味として感じ取れると言う感じ。煮干の扱いによっては同じように甘くなるのでしょうが、醤油感が甘味と言うか、何といか・・・。味醂の滲みすら覚えるような出汁感としての甘味でございます。
そして動物感も軽やかで明るい。だけどコク深し。鶏エキスの見事な溶け込みで、ライトエキスだけど食べ応えがしっかりと感じ取れます。かと言って鶏油のバターのような分厚いコクでもなく、ナチュラルに芳醇と思えるような味わい。水鳥系とは違う感覚なので、豚肉か豚骨を丁寧に煮出した旨味もあるかなぁと感じてます。他に乾物と野菜の旨味もあるのかも。
醤油のカエシ感覚もライト。塩気を感じさせるタイプではありません。出汁の甘味にも結びついていますが、個人的には香味に使われている焦がし葱(油)との相性が良いと感じます。焦がし葱油ってとても主張するアイテムだと思いますが、全体のバランスを崩さない程度で穏やかなもの。醤油感と共に下支えって感覚ですね。これが好きになってハマる一因なのかもしれません。合ってると思ってしまいました。
<麺> 汁の持上げが最高!まるで素麺のようにシルキーなスベリと歯応え!出汁を吸い込んで甘味深し!
お馴染みのストレート細麺です。麺箱から自家製かと思ったが、レビュー振り返ると三河屋製麺って自分で言ってるね・・・どこで確認したのか覚えてない(汗)。さて、この麺のフィーリングが素敵。元はカタ麺主義な私が、そのシルキーな滑り心地からメロメロになるほど好きであります。食ってる途中から「まるで・・・そうめんのようじゃな!」などと妄想が止まりません。
感覚的には多加水系。細麺の中でもスリムな部類と思われ、茹で上げには神経使いそう。湯の対流が良さそうな口径がデカいテボをご使用。それでも頻繁に麺箸で掻き回すなど、その背中から職人気質などを勝手に感じてしまいますー。麺が絡みがないように?または茹で上げの均一化?はたまた滑りを茹でながら洗い流すため??。妄想がまた止まらない。
嗚呼、スープとの一体感が素晴らしいじゃないか!。箸で持ち上げ啜ると麺が揃いがちで、スープをググッと持ち上げるのが素晴らしい。まさしく、ズボボボボボボボーーーっとても滑らかでスムースなのが快感です。その感覚がとてもシルキーにすら覚える!。そして出汁の浸透も得意そうです。奥歯で潰しにかかると、クチリと潰れた後、汁との一体感が実に深々!。出汁を吸った炭水化物の甘さすら覚えます。スープの良さがとても引き立ってて SO GOOD!。ちなみに前回食ったつけ麺もナイス。どちらも激しくオススメです。
<チャーシュー> 超柔らか!肉味素直な豚ばら一枚肉!薄味仕立てで出汁との一体感が素晴らし!
一言で表すなら「優しい豚ばら」というシンプルな印象。この手の豚ばら肉って、タレの醤油感の甘辛さとか、それに結びついた脂身の甘さなどがパターンなのだが、意外とあっさり仕立てで、妙に好感が持てます。全体的に出しゃばらず纏まりを崩さないというか・・・言い方を変えると上品なのかもしれません。円やか醤油出汁との一体感がしっかりと味わえて、旨さで嬉しくさせるほどです。醤油ダレの浸透は必要最低限に抑えてあるかって感じで、むしろ肉本来の味わいが素直に楽しめます。
また皮に近い部分の脂もしっかり残ってて、豚肉の楽しみもしっかり残す。一方で肉身部分はそれなりに歯応えを感じさせますが、出汁の吸い込みが感じられて、実に優しい肉味です。本来なら、ここはビールは赤星だし・・・酒と合わせて見たかった!。
<皮ワンタン> まさに一反木綿!ちゅるちゅる〜とろとろ〜な口当たりが快感!更に出汁を吸い込んだ旨さも深し!
今回は、これを食いたかったから来たのかもしれない。この皮ワンタンにハマってしまっているのです。店によっては、「ヒモ」「一反木綿」「チュル」などとも呼ばれますね。これが入るだけで少し興奮しませんか?。まさにトロトロ感覚。やっぱり一反木綿を思わせるヒモ皮感覚。箸で持ち上げると千切れそうで千切れず粘るのです。面白いから調理に乗って引き上げると、ビロビロビロ〜ンと伸びるのがオモロー。
想像通り、口当たり、滑らかさ、トロトロ感・・・。口に含んで飲み込んでからのシルエットまでが全てが快楽です。出汁も十分に浸透しており、味わいとしても楽しめる。そしてボリュームもたっぷりあって、麺を食い尽くす最後まで楽しめるところが満足です。皮自体にも風味があるかな?。表面には、粉のざらつき部分を感じるような微細な斑点が浮かんでもいます。この店来れば必ずこれを投入。こちらも激しくオススメです!。
<メンマ> 下味に出汁が染み込む旨さ!クニャりと柔らかくコリコリ歯応えが堪らん!
実はメンマが旨い店。サイドメニューの「メンマご飯」は自信を持ってオススメいたします。さてそのメンマ。スープを含んでいるものの、スリムで長くてフニャとしてるようでコリコリした引き締まりのある歯応えが絶妙!。下味とスープもマッチして逸品に思えます。下味タレに微妙に醤油の片鱗あるような感じもありますね。そのまま食らうのもいいが、麺に絡めて食らうのもまた旨しです。
<味変化> 一味唐辛子!円やかな甘味の中に辛味を投入!刺激と共に甘さがより際立つ旨さ!
そのままでも良かったのだが、妙に冒険したくなってカウンターにあったセットから、一味唐辛子をチョイス。終盤に少し入れてみました。微妙な刺激が加わると、味変化と共にベースの甘味が際立つというか・・・またこれまでとは違った甘辛な清涼感が響くと言う感覚。七味でなはなく一味と言うのもポイントで、刺激感にばらつきがないところがいい感じにまとまってます。後半に少しだけ入れましょう。入れすぎ注意前提でこれもまたオススメ!。
<味玉にハズレなし!> 薄出汁の深い浸透!あっさりめで上品なコク深さ!出汁と絡めて味わうも楽しからず哉!
見た目は薄いカフェオレ?ミルクティーな色合いで大人しめ。割ってみると、白身がとても肉厚で、割と綺麗に均一に染まってます。白身だけでも薄味滲みて旨い。薄出汁でもかなりしっかり浸透しており楽しめます。
一方の卵黄は、緩い芋羊羹のようでトロミも含まれた感覚。スープの余韻がそのまま濃厚に溶けているような味わいと言えましょうか?。スープの甘味感覚がそのまま感じ取れました。そして熟したような濃厚旨味も仄かに感じられて上品かも。やっぱり旨し!嗚呼・・・やっぱり今回も味玉にハズレなし!。
総じまして「春風のような円やか出汁の心地よさ!芽吹きのような明るいイキイキ感!日差しのような柔らかい温もり感じる崇高醤油ソバ!」
・・・と言う感動の嵐!。軽やかさの中にさすが名店の系譜と言うべきか、既に貫禄すら感じる味わいです。既にまた食いたくなってる(笑)。井の頭公園散策ついでにちょうど良いかと!激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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