ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1416】 天空 (東京・三田) 醤油ラーメン 大盛り

 いつまでも甘えてくる小学校3年生の息子なのですが、こういうのもあとわずかだなと思うと少し心が緩むというか、好きにさせてしまうという親馬鹿な私なのです。この前の誕生日プレゼントにもらった野球のグローブとバットが、いたく気に入ったようでして、それ以来週末は、公園でキャッチボールという生活です。今の時代では、親子でサッカーボールを蹴りあうといったのが普通なのかもしれませんが、それでも父親としては、息子とやりあうキャッチボールには、何か特別なものを感じるものです。


そんな私ですが、実は自分の父親とキャッチボールをやった思い出が一切ない・・・。今でも健在なので、当時機会が作れなかったわけではない。しかし不思議と父親に対して遊ぼうという気が起こらなかった。意識が薄かったのか。当時はそういうものだと思っていた。


私の父は、当時、京都の友禅職人でありまして職人といいつつ会社員でありました。なので日曜日はちゃんとあったわけですが、どちらかというと肉体労働者に近い仕事でした。なので、帰ってきたらただ明日への鋭気を養うために、居間に横になってよく鼾をかいていた。また親父も性格的に億劫がちなので、わざわざ疲れるようなことをさせようとも思わなかったのでありましょうか。結果的に、余暇の関わり合いが親父と少なかったためか、父親との鮮やかな思いでがあまりないのです。だからなのか・・・・青年期から成人に至り、社会人になっても、帰省してはよく意見対立して口喧嘩したもんだ。子供のころから分かりあっていないと感じたからでしょうか。ちゃんと大学まで卒業させてくれたのに、親不孝なことをしてきましたが、今となっては後の祭り。既に高齢な父親の小さくなった後姿を帰省して見る度に、就職で上京するまで長く一緒に生活しながらも、関わり合いが少なかった親子だったなと・・・静かに思うのです。


今、こうしてキャッチボールをしていることを、息子は後になって思い出してくれるだろうか。少しは思い出すにしても、どんな色合いで彼の記憶の中に残るのだろう。子供との関わり合いは、時代や年齢でこれからどんどん変わっていくだろうが、どんな環境であっても、出来る限り続けていきたいものであります。





・・・などと考えながら、この日は冬の青空を見上げながらそんなことを回想していた。なんだかんだ言って、最近は週末は、休めている。いや、休んでいる。いやなことや、不安なことがあったら、こうやってこの前の週末にあった親子キャッチボールを思い出して、気持ちを落ち着けるのです。なんてことをしながらも、このまま外出からオフィスに帰っても、心のもやもやが消えそうにもない。なので、ランチタイムの混んでる時間帯だったけど、通りすがりの近くのラーメン屋へと歩みを進めます。





 まず「丸」。行列に泣く・・・・・。そして、「ますたに」。ここもだ・・・。なればと横断歩道を渡って、こちらへ!それが「天空」さん。何度か食ったはずだけど覚えていない。行列なし!ラッキー!と思ってたら店内で他客が待っており、引っ込みつかないのでこちらで「醤油ラーメン」を食うこととなりました。それにしても、ここの客層は慶応の学生さんが多いのか?若い方が多くて大盛りの連発だ。私のオーダーも配膳されまして、ややその大きさに少しだけつんのめる思い・・・・。やがて静かにレンゲを沈めて汁を啜るとそれはもう自分だけの世界だ。私は、心の中で叫びます。




めさ!めっさ旨いがな!!弱った胃袋でもグイグイと程よいコラーゲン出汁がオレを食わせるがな!旨し! 








【スープ:豚コラーゲンと煮干し系のハイブリッド・・・、そしてキッパリした塩気】


豚骨魚介とも、豚骨醤油とも、当てはまらないコラーゲン感覚>


 配膳の瞬間、そのスープの色合いと粘度から・・・「醤油ラーメン」という感覚がいたしませんな。独特のオリジナル・ストックスープに、醤油ダレの仕上げをした程度の色合い。まさに、シャバ系の豚魚とも言えず、また東京系豚骨醤油というニュアンスとも全く別格です。しかしながら、さらりとしているように見えて、これはなかなかのコラーゲン感が滲んでおると感じる。・・・・こういう感覚、前回訪問からかなりのインターバルがあったため、すっかり失念しておりました。この時点でメタボ的後悔・・・・。


 さてそのコラーゲン感ですが、ガッツリ豚骨!というゲンコツ煮出しの一本勝負という感覚でもなく、どことなくブレンド感あるハイブリッドというか、仕上げ感が広がる仕上がり。豚の脂感に足されていると言えば、鶏ガラにほかならんのですが、豚鶏のブレンド感がなかなか。これは学生さんたちにはウケるだろうなと思われます。もっとも、この仕上がりなら若者なら「あっさり!」という感覚かもしれませんが・・・。少し重く感じた私は、テーブルセットの刻みフレッシュ玉ねぎを少し多めにチラシ、さっぱり感をプラスさせましたが、なかなか玉ねぎのアマ苦い風味が、コラーゲン感とマッチして、食が進むギアのシフトアップを感じさせます。





<醤油のエッジングと言うより、煮干の甘みと塩っ気のじっとり感覚>


 しかし、これは醤油ラーメンなのであります。醤油というからには、熟成風味とか酸味、特有のカエシ感覚を味わいたかったのですが、これがまたどこに行ったのやらという感覚。醤油ダレは、黒子。下支えに徹しておりまして、後味の仄かさの中を探すしかないという感覚です。


 とはいえ、単なる豚鶏系ではなく、実はじっとりとした魚介感も感じます。甘さを感じさせる部分と、多少成分っぽいざらつきを感じさせるのは、明らかに煮干しであります。煮干しがあればこそ、重さほどほどに食えるという落ち着き感でしょうか。そしてそれ以外の風味的には、節系の何かを大量に使っているのかもしれませぬ。さて、ここで塩気に触れますが、これまた意外にもしっかりとした塩味です。この塩っ気もスープ全体の印象をじっとりとさせる由縁でして、なかなか満腹感を誘う味わい。シャープな切れ味の中に、若干の調味料的な後味を残しますが、ま・・・許容範囲ということですかな。








【麺:角麺ストレート系で、モチモチとクシクシがとても良いバランス感】


<多加水の中でも、モチモチよりクシクシとした歯応え感覚>


 どうも貧乏性というのか、大盛りサービスとなれば、腹具合に関係なく延髄が「大盛りで!」と言わせてしまう・・・。こちらは、どうもつけ麺がメインなようでして、9割方がつけ麺。となりのつけ麺は、微妙にイエローな感じがあり、若干のかん水を感じさせる程度の色合いでしたが、ラーメンの方はそれより細麺でして、同じような多加水系のキャラクターが伺える、地肌のプルプル感です。


 そんな風貌からもちもち感期待で前歯をつきたてて千切ろうとしますが、ん!・・・・クッシリしている! 茹で上げの微妙さといより、麺に密度感ある感じで、ぷるぷるクッシリ・・・ぷるクシっ!っとした感覚が悪くないではないですか。全体的にはしなやかでして、大盛りの麺量は、200gは超えており、後半汁を吸ってダルダルになるかと思いきや、最後までクッシリとした個性は失っていません。デフォルトで770円のラーメンは微妙に高いと思っていたのですが、この大盛り加減なら納得のプライスと申せましょう。





<きっぱりとした細角麺で、柔らかさの中にシルエットある喉越し>


 もう一つ良いと思ったのは、角麺スタイル。割とキッパリとした角でして、これが最後まで持続している。なので麺同志のまとまりがよろしく、毛細管現象というべきか、脂がまとわりついただけと申しましょうか・・・わりとスープの持ち上げもよく、するすると楽しめて食えました。


 地肌はツルツルなのですが、角ばった形状が功を奏しているのか、スベリ心地とのど越しもしなやかさの中に、シルエットを感じさせまして・・・・、当初期待していなかったのもあってか後半しり上がりに評価が上がる一面も。いやはや・・・、麺道楽を続けていくと、時節によって好きなタイプがコロコロかわりままなりません。以前は低加水至上主義だった私が、柔らかさで和むようになるとは・・・東京生活が長くなってきて、ハイセンスになってきたのでしょうか(うそです、うそです)。







【具:非常にオーディナリーな仕上がりなれど、不満なく、値ごろ感を感じさせます】


<歯応え感の印象高いロース肉>


 誠に、教科書のようなロース肉チャーシューです。このチャーシューの周囲の染みこみにのみ、この一杯の中で醤油タレ感覚を感じるパーツなのですが、それでもゆるやかな醤油タレの染みこみ具合。スープに浸って旨味を合わせて食う・・・というタイプですね。脂分が抜けきったようなホロホロっとした崩れが、繊維にそってありますが、基本的にはクッシリとした歯ごたえ。奥歯で味わい旨さを知るといったところかと・・・・。白飯というより、ラーメン特化な肉ですかな。




<半個でも嬉しいしっとり黄身感覚>

 
 くどいようだが、半個でも味玉が入っていたら、770円という価格に納得感があるものだ。そう高級感とか、サイズ感とか、手の混んだ・・・という特別な感じがなくともだ。黄身の感覚は、レアチーズケーキのような半固い温度調節で、中心部分がほんのりと少しトロリ感を残すといった風合い。白身はタレの染みこみがやや浅いタイプかな・・・。満足していただきました。


 また海苔は、熱や汁に溶け出すという為体なく、スープの個性にも負けない磯の香りを楽しませてくれました。メンマは、これといって特筆することなくとも、不満な点は一切なく、柔らかいクニャリとした感覚と淡いシャクリとした感覚、そして浅目の味付けがスープには良くマッチしていました。








 総じまして、「胃袋軽い時にもう一度、つけ麺ねらいで!」という感覚かな・・・、体が弱っているのかもう腹いっぱい!


 よ言うのも、少しプレッシャーというのか・・・・食欲がないというか、もたつくのですよね・・・・。別に食わなくてもいいと思う一日があると、殆ど食わないで過ごすこともあり。また一方で、腹減ると食いが進みすぎて撃沈。しばらく食わないで過ごす・・・という変則的な生活。いや・・・・自然体で過ごせる日が来るのだろうかと。などと心の中にもやを感じつつ・・・、なので詠います!


   もやもやと
   霞感じる
   仕事中


   見上げクッキリ
   東京タワー



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






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