【コレ食ったわけ:ちっぽけな思い出をひも解くために】
そもそも、尾道らーめんというのは・・・・・元関西フランチャイズなアタクシとしては、3店しか思いつかないのです・・・。当時は、尾道を名乗る麺があったら、必ず遠方でも訪問してたという記憶です。しかし、その中でもそれぞれ少しづつバラバラなイメージを持っていますので、何をもって「尾道」と語るかは資格なしですのであしからず。
関西系尾道3店。一つは・・・・スナック麺と諸兄が命名したライトな麺とスープが印象的! もう一つは・・・・京阪沿線で、撮影禁止でアタクシのレビューの中でも唯一絵なしなコメントをしたお店(ネギが印象的)、そしてもう一つは、アタクシとしては珍しくコメントで少し毒を履いてしまったとのおぼろげな記憶(歴代一番低い点数だったかも)。過日、大雨の夜に訪問して以降もタイミングがあわず、なかなか訪問するにコシが重かったのですが、今ようやく思い出と共に食することができました。
結局このカップルは入店せず
【スープ:優しさの中に・・・塩分があり、背脂でぶん回すという所業!】
こちらは以前からマークしていたのですが、帰宅時間には必ず閉店しているという皮肉さよ。また、閉店すぎに前を通りすがって、そこそこの客入りを尻目に帰宅したこと幾度かしらん。やっと巡り会ったこの麺顔との対峙には、ちょっぴりの達成感というものを感じますぜ・・・・。さてそのスープとのファーストコンタクトの印象は・・・、
「旨いがな!(*゜0゜)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「アッサリ系命と思ってたら、とんでもない考え違いかもしれまへんがな!」
1)旨味:見映えと裏腹に・・・・結構しっかりした後味。鶏豚コクはマイルド。背脂ほどほど
ライトな感覚を覚えるスープは、あ!尾道!?と思わせる風貌ですよね〜。そして、ぶかぶかと浮いている背脂もなかなか特徴を捉えているし。しかし、全体的には、ライト系な見映えとは少し裏腹で、割としっかりした味付けであったとの記憶です。豚鶏といった動物系もしっかりと出ていた。魚介は風味程度かと思われるほどでして、和と感じるのはむしろ節系だったかも・・・・・。そして背脂でマッタリという構造ですが、背脂自体が・・・・ちょっと遠慮がちな印象を逆に与えていて、ガッツリとは来ない・・・・。でもそこが、尾道らしい引き際かと思います。
2)塩気:塩分が響く・・・・・調味料と共に
ハッキリと塩味が効いているところも、特徴的ですね・・・・・。この点は、アタクシのジャンル認識とは違うところです。しかも、どこか後味に調味料的なのと結合したのが残る感覚があって、見映えの優しさからまた随分と違う。けど、これもまた楽しみであって嫌いじゃないアタクシです。
3)香り他:味が濃いのになかなかスッキリしてるのだ
つまり塩分がそこそこあって、背脂系なのに・・・・とてもスッキリしている。そこが特徴なのでしょうね・・・。デフォで500円という価格設定も中々サービス性を感じますし、地元駅でビール&ラーメンで〆たいと願う夜にはまさにぴったりのお店でしょう。
【麺:ライトな麺やと思うてたら・・・優しさの中にカッツリとした質実も感じますがな・・】
さて一方の麺ですが、ここからがいよいよ尾道の本番というか、尾道たる由縁・・・と思って意気込んではみたものの、己の浅はかさを否応無く知らされることとなりました・・・・。その内容というのは・・・・・、
「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
「ライト系スープと、ライト系麺とのコラボと思い込んでたらあかんな!尾道は何者かますます分からん様になってもうたがな!」
1)風貌:尾道知らんでも、なかなかに旨そうな「やや平打ち」と「ややうねり」
こちらは、麺の方が好みですな・・・・。平打ちとややうねっているだけでもかなりツボをおさえた麺と言えましょう。捩れも本当にやんわりと自然な見映えですし、表面の光沢感もなかなか旨そうです。これはスープや背脂に絡むな・・・・と好印象!
2)感覚:尾道=ライト系というわけでもないのやね・・・・
意外に・・・しっかりした麺でして、アタクシの勝手に思い込んでいる「スナック感覚」とは別ものでございました。尾道がどうのこうのというより、こういう麺は好きでして、手作り感ありますな・・・。ちなみに、麺の方がこだわりをお持ちと見えて、説明書きがででん!と店内にあります。2種類の小麦粉を自在に操るって感じでしょうか。
反発がほどほど程度で、見映えモッチリしていそうでそうでもない。その反面でややカッツリしたニュアンスがありまして、ややウネリが「コシ」を強調するようで好きです。イメージする尾道ライクなのとマッチするのは、前歯の処理感でスパスパ千切れるところかな・・・・。この点は遠くにスナック麺感覚を覚えるのですが・・・・。
3)すべり他:意外に多加水なのか・・・きめ細かいくカッツリとスベル
粉の潰し込みもそこそこあり、密度感もありますし、また表面がきめ細かい・・・・。その上、背脂がただよってますから、スベリとカッツリさが相まって、なかなか楽しいスベリを演出します。その分・・・しるの跳ね上げを気をつけましょう。
【具:単価を考えればけっこうに頑張っているのです】
1)チャーシュー
バラロールチャーシューということで、アタクシ個人的にはご満悦な一杯。2枚もあって嬉しいやん!と言いたいが、もう少し厚めだったら言う事なしでしたな〜。一枚は、そのまま食してニンマリ。もう一枚は、麺を巻いて食してニコリ。
2)メンマ
薄味系の細いタイプ。ややコリコリとした感覚があり、個人的には好きなタイプだけど、特筆するほど特徴があるわけでもないのよね・・・・。しかし、一定の仕事はキチンとこなしている印象。
3)ネギ&背脂
この青ネギの小口切りが、西日本のアイデンティティを感じますな。この手のネギは、いくらあっても飽きずに食し続けられる自信がありますわ(笑)。また、背脂ですが・・・・実をいうと、もう少し荒々しくてもよいかもと・・・・。ちょいと量販的なフィーリングを感じてしまうのですが、悪意はないです。
総じまして、いろいろと入れこみ、思い入れが多いジャンルでありましたが、やはりご当地ラーメンは、ご当地で食しておかないと語れないということを知りました・・・・(泣)。あ・・・ここで思い出した!
麺友(通称:関東のらー友)が、まだ関東にいて、アタクシが関西転勤中だったとき、神戸の自宅にヤツが遊びにきて、「今から尾道らーめん紹介したるわ!」と真面目に言ってたっけ・・・。よくよく話を聞いてみたら「尾道連れてけ」という内容だったので「ダレが往復運転するねん!」ってイライラしながら丁重にお断りしました(笑)。しかし、中年になってもこんな子供のような内容で単純に喧嘩できる仲間ってのは貴重だわな・・・・。 結局、大阪千里丘陵辺りにある牛系の逸品食ったり、また高槻駅前の有名店で食ったとき、それらも意見の対立があったりもして、ラーメンで好み以上に思い入れの違いも分かち合った。結局いつもは、それやったらもう一杯食おうということで、別の店で二人が納得いく一杯を食って仲直りをするという顛末を繰り返したな・・・。やつも関西に落ち着いて、活動を地道にこなしている模様。いつか、尾道を語ってもらいたいもんですわ・・・・。なので詠います。
久々に
尾道食った
帰り道
まだ知らぬナリ
我路半ば
お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。