【 同期の桜と・・・ORAGA NOODLE ! 】
奴と出会ったのは20台後半のころ。たまたま、同じ部署に異動で一緒になった。奴の奥さんも良く知ってるし(ちゅーか、奥さん同じ業務ラインだった)、奴の実家にも遊びに行ったことがある。まー、その後の奴とアタクシのお互いの異動の数々は・・・・ちょっと想像できないくらい。いろいろ経験させてもらいましたわー。そんな二人が、この日は、朝の喫煙コーナーでばったり会ったりしまして、お互い無言に近い、「おぅ!」というだけの挨拶。・・・・お互い、その日一日の仕事のことを頭の中で、走馬灯のごとく思い浮かべては、ふーっつとため息混じりの煙を吐く・・・。ちょと重たい空気・・・・・これを察して・・・・こちらから、話を切り出す。
「今日、仕事終わってから、一杯すすりに行く?」
「ぅん・・・・いいよ、いつ?集まる?」
「じゃぁ、午後6時、ここで・・・。」
「おう、分かった・・・。・・・・そっちで店決めといてよ。」
「ん、分かったー。じゃ・・・あとで。」
「おう・・・、あとでなー。」
実際もう少し会話したけど、だいたいこんな感じで、ぱぱぱーっと決まった今回の「同期の桜とのラー探索」です。場所をORAGAに決めたのは、旨いと思うからなのは当然なんだけど、ちょっとミーハーじゃないところがいいでしょ?というスタンス。さてさて・・・、奴の感想はいかがなものなのか??? 二人そろって同じメニューをいただきました。違いは、アタクシが、めずらしく「あつもり」にして「玉ねぎ追加」をしたというだけ。
【フィッシュパウダー感あんまししてないのに、こってりしてんねん!】
ただジャパニーズ・ハードロックを聞きながら、ボソボソと話し、黙ってただ麺をすする中年二人です。突かれたオヤジは新橋が似合うが、五反田も似合うな・・・・。そうそう、ORAGAももともと新橋じゃねーか。なとどいう訳でもないけど、これからの家族のこと、家のこと、親のことなど・・・年齢にぴったりなことを話していると、そうとうアタクシ達が陰気だったのか、スタフがBGMのボリュームをいきなり上げ出した。そうそう!麺は、ソウルフルなんだよな!ここで初めて気づいた・・・先客の年齢層は、みなどうみても20台か30前後ばかり。オヤジ疲れた顔して、つけめん食ってんじゃねーぜと、元気をくれたようなもんです。おう!!と自分に気合いを入れて、漸くいつものレビュアーモードにスイッチオンです!配膳されて、レンゲで味見です。
アタクシ:「んーん、魚介やのに魚粉あまりしてへんのがええねん!」
同期の桜:「単なる魚粉じゃなくて、貝みたいなコクもあった・・・」
二人の感想は、それぞれですね。だからおもしろい!アタクシにとっては、この豚骨等動物系の比重が少し多い系ゆえに、こってりしてるのが特徴と感じますが、そうは行っても魚介のコクはパワフル。それなりに入っていると思われ、煮干し系の甘みも感じると駄舌は、勝手に想像しています。モミジの分量が多いのかな・・・・この粘度が、魚介の甘いコクをすっぽり覆って、さらにまたパワフルと感じさせますやん!
一方、同期の桜の感想もよくよく考えてみれば、ホタテの塩ラーメンが別メニューでしっかりあるため、そういうことか?と少し悔しかったりするのです。
また・・・・フレッシュ玉ねぎの微塵がええ仕事しとんねん。重た感じるところをさっぱりと、グイグイと食わしてくれるしね。また丼の端にねじつけられた「ゆずコショウ」も後半投入すると、爽やかなぴりぴり感を演出してくれて、食がますます進みますよ!なかなか、最初から最後まで、エンタテイメント性があると思うのですが!あーーー、アタクシ、やっぱりここのつけ麺が好きなんやな〜。
※味のグラデーション:魚介(煮干し?)甘み>豚骨コク>鶏モミジ?まったり感>貝コク??>玉ねぎさっぱり感
【はぐはぐしながら・・・・あつもりで麺を食う】
TETSUであつもりの印象が良かったので、ここでもやってみました。だんだんと食べ続けると、趣向もゆったりと変化していくようです。このウネリ弱しで、捩れ強しな中太麺が、ハンドメイド感たっぷりで、旨そうです。いつもとちがって湯上がりみたいに、ゆげが立っていますのが旨そう! 二〜三本引きづり出して頂きます。
「表面ややねっとり感あり、すべり減った分、はぐはぐとクチの中で長く楽しめる!」
・・・と感じてしまいました。あつもりの分、水でしめてからのモチモチ感が少ないですが、前歯でスパスパ切れる感覚が増しますね。しかし、温かい麺なので、あまり乱暴に一気にクチにいれることもできず、はぐはぐとクチのなかで、まるで踊らせながら食うような感じです。麺同士の絡みが心配でしたが、あまり絡まずほぐれやすかった・・。温かいために、スープとの一体感がすばらしく、麺の香りも小麦製品に共通する「主食系の匂い」すら感じます。炊きたてのご飯の湯気の香りと似たような共感を覚えるのです。
「釜玉つけ麺ってやってみたくなるけどな・・・・個人的に」
このあつもり麺に、生玉子を投入したくなるな・・・久しぶりに。このハンドメイド感あふれる形状と、溶き卵のぐちゃぐちゃ感は、合いそうな予感なんやけど・・・。
※麺の感覚:あつもりゆえの、ぷりぷり感が少ないタイプ。ほどよく舌にはりつき、若干クッサリとした歯ごたえ。
※麺の形状:ウネリそこそこ、捩れ強い、ハンドメイド感あふれる見栄えが素敵。
【具を覚えていない・・・】
つけだれに気をとられて実は、あまり記憶がないのだな・・・・。チャーシューはブロックというか、切って成形してあったけど、固いところが一つもなく絶品。メンマは・・・・・すみません、覚えていません。海苔は一枚だけ寂しそうでしたが、溶け出しにくいタイプでアタクシの好きな傾向かも。また、玉ねぎの微塵は、この一杯には無くてはならない、キー食材ですね!この玉ねぎエキスが、つけダレにもええ影響だしてますし、歯ごたえ感覚も演出としては面白いと思います。
【スープ割りは、少なめでええ感じ・・・】
器を返していれてもらうシステム。さて、スープ割りで、なみなみと注がれることは少ないと思うけど、結構最後まで飲み干してつらい思いするとか、またそれを嫌って半分程度で残してしまい、どこかもったいない気分も味わうとか・・・・そういう体験あるはず。アタクシ・・・・・この程度の分量でええねん!といつも思ってたんですが、理想通の分量でした。この程度でええんです、ええんです。
節と魚介のすっきり出汁で淡くなるほど割り、玉ねぎ微塵を少し追加で入れてくれます。わずかな苦みと淡いスープが、また〆としていいしっとり感を与えてくれます。迷わず全具平らげました。まるで、茶道の精神世界です(うそです)。
総じまして、同期の桜で食うというのもまたオモロいし、ひと味感じるもんですな。また企画したいと思います。その後、どうしたかというと、本当に麺だけ一杯すすっただけで、お互い帰りの電車方向に向かい、じゃ!といって分かれました。実は、奴は食の少し細い方かな?と思ってたんですが、アタクシと同じもの、同じ分量をほぼ同じスピードで完食しておりました。このスピード感は「食べ慣れてるやん!」と思いまして、道すがらそのことを言うと、「オレはラーメンが本当に好きだから、食えるのだ!」ともうしておりました。10年来の友人でも、知らないことってあるのですねと・・・・しみじみと思う夜でした。なので詠います。
出勤し
煙たなびく
一室で
言わずも分かる
麺キチ同士
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