ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン721】 麺 高はし (東京・赤羽) つけそば 〜ラーメン職人の矜持すら感じます

【赤羽って・・・・奥が深い!安くて旨いもんありまっせ!】

 赤羽と言えば・・・・伊藤へという思いがありましたが、早い時間に会社をはけて、たまたま乗り合わせが良く、夕方異様に早く赤羽につけた・・・・。「これやったら、高はしに間に合うかも」と言う予感がまさにドンピシャであります。異様に短い夜の部に参加できてラッキー! いつぞやラーメン本でみた、このつけ麺のビジュアルに惹かれた!そしてその恐るべき価格「580円」に度肝を抜いた!いつかいつかと思っていた中に一つに漸くたどりつけました。とは言え・・・赤羽って安くて旨いもう一つの他の分野の名店もあるらしい・・・・。飲み屋の分野は関東ラー友の専門分野なので、この情報はまた追って別の方法でお伝えすることとします。



【店のルールに従うべしさ・・・】

 さて、喜び勇んで入店。いそいそと好き勝手に椅子に座ってしまったけど、こちらのそれなりの流儀というか、エチケットというか、ルールがあるので素直に従うべきですね。まず、詰めて座ること。混むのだから。問題は、その「詰め方」でスペースが人それぞれ感じるわけですが、こちらは、カウンターに縦にマジックで仕切り線が書いてあり、その線に従って詰める、座るということらしい。短く注意され、それに従うこととします。あと、写真はひとことお断りを入れること。この当たり前のことが、普通なかなか邪魔臭くて出来ないのですよね・・・・。先客が皆、一人づつこの確認作業をいれてから写真を撮っているので、恐らく暗黙のルールなのでしょう。こういうの、日頃から心がけたいっす!



【ライト&オイリーな豚骨魚介!「さらり」と「濃厚」のバランス重視がええね!】

 意外と早く配膳されるのです。その狭いカウンターオンリーの店構えなんですが、お客の全部の動きが把握できると申しましょうか、店主の動きに無駄が泣く、それでいて慌てた風も無いのに、オペレーションが完璧なのが印象的です。テンポよく、「先麺です」「お次つけダレです」などと短く、トトトンっと畳み掛けるように一気に配膳が完了します。なかなか・・・・実に見慣れた「豚魚ブラウン」。軽い泡立ちと、表面薄らなラード系の油コーティングが美しいです。そして・・・・節の欠片が表面を漂うのが見て取れます。これは中々・・・・コク深い系?と予想します。レンゲが見当たらず、一人オペレーションの効率性追求のためかと解釈し、まずはお椀に口をあて、ずずずーと頂きます。

 「見かけと違って、ゴクゴクいける系やん!濃さと塩気が実に、ええとこ取りなさっぱりさや!」

 ・・・と見かけとのギャップに唖然です。ややシャバい粘度なつけダレですが、トロミを少し感じるところは、やや動物系を感じる個性です。魚介のフレーバーをとても感じる味の輪郭なのに、まろやかな味わい。魚介のクチ残りがはっきりしているのに、妙にさっぱりです。うん!この感覚でええやんと好印象ですよ!しかし、豚骨魚介のあのフレーバーが薄まったというより、マイルドで控えめになったという感覚もありで、余韻が素敵・・・。

 「しかし・・・さっぱりし過ぎやという人もおるやろな・・・・。」

 この色合いに思わず豚骨魚介に濃厚をつい求めてしまうというお方は多いのでは?気持ちも分かります。しかし、そういう方の為には、テーブルセットにフィッシュパウダーが置いてありますので、自在に追加可能です。注意すべきは、その隣にある「玉ねぎのみじん切り」の山。こちらは、サービスでなく、自己申告制でよそった回数につき、帰りに出口横のトレーにお金を入れるというシステムらしい・・・。ただしスプーン3杯までは無料ということにはなっているので、きっちり3杯をつけダレに投入します。あーーー、かつての新橋おらが以来、すっかり、つけダレに玉ねぎあれば投入したいという趣向に路線変更してしまった自分を認めます。個人的には、飲みやすく少し淡め?というより、オイリーになったニュアンスを受け止めているため、このフレッシュオニオンは役に立つのです。ちょうどそのフルーティな甘みとオイリーが中和しそうな感じがありましてね・・・・。なので今回もその好みにへとチューニングさせていただきました

 ※味のグラデーション:魚介甘系>豚骨ライト系>ラード?系オイリー>節系のコク>玉ねぎ等薬味



【温もりがいいのだ!だって、人はみな独りでは生きてゆけないものだから・・・♪】

 一方、麺ですが、これがまず大切なのが「温盛り」だということかな。熱盛りではありません。「ぬくい」盛りなのです。ですが、これがまた・・・・ええんです。冷やすとオペレーション上、一人でやってるから単に効率が悪いのかは知りませんが、ひや盛りを食べ慣れたものとしても、これはこれでええと再認識すら覚えます。

 「温盛りらしく、ややもちもち感の輪郭が出てるとか、前歯でのスパスパ感がやや抵抗少なくていい?」

 というイメージを持ってます。全体的なニュアンスは、今や大阪でも見慣れた浅草の有名製麺所らしい・・・切り口といいサイズ感です(替え刃だけの話やけど)。ゴムとかグミのような、反発係数が圧で変化を感じるような麺でなく、割とスパっと切れてクシっと落ちる感覚。そして加水は中程度で(とか言いながら、中以外の麺って殆どレビしてないけど・・・・いい加減やめよかこの表現)、麺の密度もやや高め。潰し込みもそれほどキツくないと言う感じでしょうか。今回は、温盛りだったためか、どこか柔らかなスベリ感あったけど、こういうのんも、タマにはええなと感じますな・・・。

 ※麺の感覚:浅草の有名店製によくみる、質実なちょいモッチリ麺、温盛りのためか柔らかタッチが素敵。
 ※麺の形状:つけ麺の中では、中太麺。ほぼストレートに自然な捩れが生じている。角が膨れた四角。角ばり少なし



【リーズナブルなレベルです・・・・だって580円ですぜ】

 具材はシンプルな方ですが、必要十分といいますか、物足りなさがありません。チャーシューは一枚肉ではなく、切り落とし上で、腕肉っぽくほどけるタイプ。醤油カエシ感なく、全体とマッチする肉味楽しめタイプです。麺の太さとも合いますし、麺と肉を両方モグモグやりたいアタクシにとっては、好都合なのかも・・・。

 また、柔らか系なメンマがこれも不足感なく入ってます。これも、突き抜けた感覚はないものの、愛すべき柔らか系でして好きですし、ネギが多めにもっさりと入っているため、これがまた不足感なくまったりとしています。そもそも、この低価格と全体品質で、チャーシューが一枚肉じゃないとか海苔がないとか・・・・言えたものではないのです。余計なものがないから・・・・美しいのかもですな・・・

 ※具のおさらい:切り落としチャーシュー、メンマ、ネギ・・・以上!場合によっては、玉ねぎも投入ですね!




【言われなくてもすーっと出てくる・・・・ここにラーメン職人の矜持すら感じます】

 こちらが食べ進める進度を見て、すーっと湯のみサイズの割スープがでてきます。このタイミングとか感覚が、粋!なんですわ。全体的に、凛とした店の雰囲気に実にマッチします。客と店とのかけひき感がええです! さて、このスープ割。湯のみサイズなので、ちょっと味見したくなりますやん!なので直に口にあててそれだけをいただきますが・・・・、

 「おじさん、それ、つけダレに入れるだよ!」

 ・・・・的な視線を左側面に感じるけど、

 「分かっとるわい!味見じゃ!」

 ・・・・とそんな視線をATフィールドで跳ね返します。しかし、この割スープそのものも・・・実に独特に「淡い」のです。ちょっと白く濁ってて・・・・節系も香るが動物系もチョイ混ぜなんかしらん・・・。





 総じまして、この店は営業時間やロケーション、また凛とした雰囲気など、なかなかサディスティックな要素がプンプンですが、行っといて良かったと思えます。それは、プロフェッショナルとも違った「職人気質」を強く感じるので。腰が低いだけが、サービスじゃない。本当のサービスは、自分が一番美味しいと思うものを作ることに専念すること・・・・ということかな・・・。日頃、だらだらと生きてきて、いろんな雑音に影響されている社会人でっさかい、こういう一本義なところに惹かれるんやろな・・・・。なので詠います。

  赤羽で
  職人気質な 
  麺すすり

  ふと思い出す
  わが志
 
お粗末!そして合掌!今日も本当にごちそうさまでした。


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