ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン769】 中国飯店 三田店 (東京・三田) 坦々麺

【思い出の味を求めて・・・・三田に参りました】

 三田・田町エリアで旨い麺・・・・・。有名どころでは、二郎総本山と、三田製麺所あたりが頭に浮かび、詳しい人なら、らーめん「丸」も名前があがると思います。しかし、昔からこのエリアに何かしらの地縁があった人なら・・・・、看板のない 「牛骨らーめん」も思いだされるのではないでしょうか?牛骨は、惜しまれつつもかなり前に閉店して今は、餃子の暖簾がかかっており、さびしい思いであります。しかし、昔ながらの美味しい麺・・・・・とくれば、アタクシ個人的には、こちら「中国飯店」さんの「坦々麺」を思い出してしまうのです。はるか昔、新人だったころ、外国人のお客さんを案内して昼食をとったのがきっかけです。その後、何かいいことあったら、ランチタイムに一人で入って、坦々麺ばかり食していたな・・・・。当時は、こんな旨い坦々麺は他にない!と信じ切っていた時代です。今回この懐かしさを訪ねて・・・・・20年ぶりくらいに訪問いたしました。

 「本日は、本当にお寒いですね・・・、ささ、こちらにどうぞ・・・・」

 マダムのご案内もスムースでフレンドリーです。こういうところ、さすがは高級中華店!通された部屋には、ビジネスマンの集団数名と、あと・・・・ほとんどOLさんたちばかりやがな・・・。さすがは、OLさん!美味しいところをよくご存じで・・・・。今日だけ、ちょっとお隣でお邪魔させてもらいますよ〜♪・・・・と思ってたら、すーっと、ホットウーロン茶のティーセットが供せられ・・・・、これが実に旨い!やっぱりちゃんと淹れたお茶は旨いねぇ〜。自然と麺への期待も高鳴ります!



【芳ばしい芝麻醤と、マットなラー油が見事な一体感!】

 ティーセットでうやうやしく一人で楽しみながら、スマホいじってると、清楚な女性がスーッと配膳にやってきます。まさに「レストラン」気分ですな〜。おひとりさま見たいな優越感が、いつもでは味わえないのでナイスな瞬間です。使っている器も、ティーセットと同じ文様ですし、薄めの磁器でこれもさりげない高級感を感じます。麺顔を眺めて・・・・

 「派手はオレンジ色やのに・・・・どこか落ち着いた色合いやな・・・・・」

 と感じますわ・・・。 そう言えば最近は、ラー油がスパーっと効いているのが流行っているのか、赤い油の斑点が散らばる・・・といった坦々麺の麺顔を多く感じます。 そういう中にあって、やっぱり質実とした落ち着きを感じる、鮮やかオレンジがまぶしいっすね〜。正直申しまして・・・・こんな麺顔やったか、記憶も飛んでます。気を取り直して、レンゲを投入しすすりますと・・・

 「ゴマの甘みというより、芳ばしさが立つ感覚がグッド!」
 「ペースト感少ないけど・・・マッタリ感がラー油と結びついてラッキー!」

 ・・・などと、立て続けに思いが駆け抜けます・・・。 「甘い」と「辛い」の対立が坦々麺の面白いテーマではありますが、これに、「芳ばしい」というもうひとつの軸があったんや・・・と今更ながら、思い知らされます。「甘い」については、ゴマのコクを指しているのでありまして、濃厚さも醸し出すマッタリ感が期待されるところです。ところが、それだけでなく、妙にこのゴマ風味は、「芳ばしさ」も感じさせますゆえ、たとえば、ちょっぴりの黒ゴマや、焙煎度高めな白ゴマを混ぜて使っているのではないかとの推測を勝手にいたします。

 また、「辛い」については、これはものの例えなのですが、「ザラツきあるラー油」感覚が非常に特徴的と感じます。もっと恐れずにいうと、「あまりオイリーでないラー油」と申しましょうか・・・・。 オイルでないオイルって何やねん!と大勢の方から突っ込まれそうでんな(汗)。 自家製ラー油なのは、こういったハイランク店なら当たり前でしょうが、きめ細かい赤トウガラシの感覚が丁寧な風合いを感じます・・・。 つまり、辛いけど柔らかい!!わらかいけど辛い!そんな気持ちが押し寄せる波のように、次々と姿を変えては、舌を刺激し続けます。

 ※味のグラデーション:芝麻醤の甘み>芝麻醤芳ばしさ>角丸めなラー油>分厚い辛さのラー油>具材&薬味のエキス他



【本格的中華の店を感じるね・・・・むしろ麺で!】

 スープもさすがやなーと思っているのですが、アタクシはむしろ麺の方で、本格中華の格式を感じてしまいます。よくある、中華店の黄色いストレートやったかなぁ・・・・とおぼろ気に記憶していたのです。しかし、思いのほか白く眩い小麦麺やったのね! アタクシ、別にカンスイ否定派でもないのですが、ちょっと嬉しくなりますやん! 昔の自分は、これを食って旨いと思って頑張ってたんや・・・ってね。その感覚を今味わうと・・・

 「つるっとしていそうで、適度にザラツきある小麦麺」
 「ゆで方は、やはり本場にあわせたヤワ目なスタイル〜♪」

 ・・・・と改めて感じます。つるりとしているのですが、ゴマのスープを纏ったためか、地肌そのものの特性か、高速に落ちない適度なざらつき感がええですな〜。これ余計にスープを持ち上げるってやつですよ! 特に、レンゲでミニラーメンを作って食べるやり方で食すると、ぶわーっと坦々スープが襲ってくるから、迫力満点でございます。

 そして、ヤワ目なゆで方がまた好みな人にはドツボにハマるのではないでしょうか? 固めが好きなアタクシとはいえ、スープとのバランスを崩してまで、固めにこだわるわけではないので、このスープとのコンビネーションを考えれば、ナイスと思えます。角麺の角が完全に丸まっている麺。標準な太さながらよじれが少ないので、流れるラインが美しくも感じます。懐かしい麺のはずなのに、どこか初対麺!な感覚が新鮮です。

 ※麺の感覚:加水中〜やや高い、クチリと奥歯で短いピッチで噛み切りすりつぶす快感。茹で上げがヤワ目。
 ※麺の形状:太さ標準、ストレート、切り口は、角麺が完全に膨れた形状。色が少し白い目で流れるライン。



【ひき肉が柔らかいのがいい!】

 坦々麺の具を語るのは、つらいっすね(笑)。青梗菜でもあれば、まだ話ができそうですが。しかし、ひき肉の軟かさが絶品でしたよ!辛味をまとってギュッと味が詰まったようなのも好きなのですが、柔らかく炒めた感じもなかなかです。肉の甘みすら感じるようでして、こういうところが、格式をかんじますね〜♪ 旨しです。 このひき肉があるがために、こいつを全部食わないと気が済まなくなり・・・・・、結局全部スープを飲みほし、カロリー摂取オーバーへと導く戦犯なのですが、憎めないっす!

 あと、思い出と違うところがひとつ。ザーサイのみじん切りがひき肉と混じっていたという記憶なのですが、今回確かめてみたらなかった・・・・・。これはどこかと勘違いしていました。

 ※具のおさらい:ひき肉、薬味ネギ等を中心として炒め物




【最後にデザート付です♪】

 最後にうれしいのは、「杏仁豆腐」です。これは、無料サービスでして、紅虎餃子房の杏仁豆腐のような、しっとりタイプではなく、昔からよくなじみ深い、ぷりぷり固めな、ひし形タイプです。これも、坦々麺のあとだと美味しさがひとしおですよね♪ オッサン一人で食後に、膝と足を揃えてかわゆくデザートを食して、ちょっぴり乙女チックになりましたわ!(うそです)




 総じまして、思い出の一杯は、いまでも変わらずな美味しさで、これまた感慨深いものがありますな・・・・。変わったのは、アタクシの年齢だけ。 ホンマにあの頃、この坦々麺食ってたときは、20年後にはもう少し貫禄ある大人になってるものと思っておりましたわ・・・・。 旨かったんですけど、なぜか空を見上げたくなった食後の感傷タイムを過ごさせていただきましわ・・・。今度は、もっと自分に自信が持てたとき、こいつを食いに再訪問したいと思います。なので詠います!

  若き日の
  至極の一杯
  しみじみと

  変わらぬ旨さ
  うつろう年齢  

お粗末!ということで、合掌!今日も本当にごちそうさまでした。




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