ありそうで探すと見つからない・・・そんな和山椒そばがここにあるよ!
- <酒> サッポロラガービール赤星:銘柄毎に思い出があるものです・・・懐かしい味わい
- <全体> とてもキラキラした美しさ!どこか可愛ゆく・・・どことなく大人びた淡麗感がイイね!
- <スープ> まさに透明感!すっきり淡麗塩に明るく映える山椒の刺激!やがて甘味も深くなるのだ!
- <麺> 菅野製麺所:ナイスセンスな中加水!ややハードなモチモチ感に麺風合いが仄かに広がる!塩と山椒が映えるわ!
- <チャーシュー> 半レアのピンクが美しい崇高極上低温調理チャーシュー!山椒も微妙にフィット!
- <ワンタン> 皮の旨味とスベリが快感!あっさりシンプル挽肉がスープを吸い込む一体感!
- <メンマ> 漆塗のような深くて輝く色合い!見た目に反してあっさり味で香ばしい風味の展開!
- <味玉にハズレなし> とろみを押さえたフカフカしっとり卵黄!深い甘味に山椒出汁が染みて旨し!
- 総じまして「透明感と清涼感・・・そして優しく明るい山椒塩そば!洗練された味にハマるかも!」
じつは個人的に「和風山椒ラーメン」は、すごく気になるテーマでして、今はマイナーな扱いですがいつかもっと注目浴びる日がくるのでは?と思ってます。実はもっと早く「蟻塚」さんに来たかったのですが、思い切って休日に突撃してみました。
この「和風山椒」ジャンル・・・以前すこし、まとめてみたのでもしご興味があればご参考まで。
<酒> サッポロラガービール赤星:銘柄毎に思い出があるものです・・・懐かしい味わい
ビールの銘柄ごとに思い出ってありませんか?。例えばこの「サッポロ赤星」。苦労した就職活動で、やっと内定もらった暁に、その会社の大学OBと横浜中華街で酌み交わしたビール・・・すごく覚えている。関西オリジンなオレは、神戸の中華街と比較にならんデカさの横浜中華街にビビッてたっけ。社会人になったらこんなところでも気軽に飲み食いするのだと、妙に自分の小ささが意識を覚えています。
実はその入った会社が●友系列の端っこだったから、その後ずーっと公の宴会で若いうちはア●ヒ飲まされてたんだけど・・・、だからこそ妙に赤星を覚えているのかもと今になって感じてます。嗚呼やっぱり旨いはこの銘柄。懐かしい思い出と共に。
<全体> とてもキラキラした美しさ!どこか可愛ゆく・・・どことなく大人びた淡麗感がイイね!
赤星だけでちょっと昔を思い出し、そしてほろ酔いになってしまったよ・・・。第一次上京時代はプライベートではボロボロでして、苦い記憶も今では懐かしいですな(相当酔ってたな)。そんな虚ろな気分でしたが、配膳を受けて目が覚めました!それはこんな麺顔だったから!。
おおお!想像以上に煌びやかで透明感溢れるじゃないか!。乗ってる具材の輪郭全体がこれほどクッキリと見えるとは、見ているだけで気持ちが凛とする!。またその具材の仕上がりも一つ一つ丁寧だから、余計に華やかに感じ取れます。例えばかわいいピンクのナルトの横には漆黒のメンマがあり、青々とした小松菜が目に眩しい。チャーシューやワンタンの優しい色合いにはスープが絡み妙に明るくも感じるじゃないか。味玉の軽い乳白色なんか大理石っぽく崇高な感じすら覚える・・・。
<スープ> まさに透明感!すっきり淡麗塩に明るく映える山椒の刺激!やがて甘味も深くなるのだ!
澄み切り感がすごい透明感と思ってましたが、実際にレンゲで掬うと微妙な濁りもあるのね。あきらかに旨味エキス感の溶け込みと感じ取れ、鶏ガラの丁寧な煮出しを感じます。塩味系の輪郭には・・・鰹節の溶け込みのような穏やかさもあり、なかなか淡麗系としては優しい味わいが響きます。旨味油は香味を抑えた印象でベーススープとベストマッチと言えましょう。
そして何と言っても山椒の溶け込みが程よいパンチ感。色合いからして青山椒系。近年流行りの「ぶどう山椒」のような気がします。和山椒そばには、3つのタイプがあって・・・①山椒の葉からエキスを滲ませる、②山椒の実からエキスをダイレクトに溶かし込む。③一旦、実や葉をオイルに溶かし込んで垂らしこむ。そんな感じかと。こちらは明らかに②のタイプでして、チャーシューの乗ってるのをゆっくりと汁の中に沈めると、中身が溶けてゆきます。
四川山椒・花椒のような強烈な刺激はありません。痺れとまでは行かないまでも、じわじわと刺激感を与えます。それがとても清涼に感じとれて、塩味とのマッチングもすばらしい。先ほどまで透明感溢れてたスープは、麺の風味を移したり、またこの山椒の風合いで微妙にグリーンな色合いが足されます。
<麺> 菅野製麺所:ナイスセンスな中加水!ややハードなモチモチ感に麺風合いが仄かに広がる!塩と山椒が映えるわ!
こんなにライトでスムース・・・そして明るく深いスープに合わせるのが、麺チョイスとして難しいところ。一口すすってこれはセンスある!と思えました。少し粉感ある低めの加水でも面白いかと思いましたが、これ食って考えを訂正します。多加水まではいかないが、適度な加水感が絶妙。ここでは中加水と適当に話を合わせますが、麺のエッジが凛とひきたつ上に、地肌が色白で美しい!。非常にツルツルとスベリも良いし、麺と麺とがまとまりまり易いので、汁の持ち上げ感もなかなかです。
少し引き締まったモチモチ感というイメージ。なので前歯でプツリプツリと小気味よく噛みきるのが快感だし、奥歯で潰すと麺の旨味が甘味に変わるかと・・・。時々山椒の欠片が挟まったりしてピリっと刺激が心地よい!。他客の様子を見ると替玉たのんでる人もちらほらと見受けられる。嗚呼、すっかりビールっ腹になってて、汁も飲み干したいから我慢するが、これは平日なら替え玉必須と言えましょう。菅野製麺所って、個人的には低加水パツパツ麺が旨いイメージだが・・・こんな加水のクチクチ感もすごく旨いのね!。
<チャーシュー> 半レアのピンクが美しい崇高極上低温調理チャーシュー!山椒も微妙にフィット!
もうこれは文句の言いようがありません。低温調理の豚肩ロース肉で美しく丸めて並べたてられる。これ意外とサイズが大きくて嬉しい悲鳴をあげそうになります。早々に熱退避させるように味玉の上にのせます。半レアのまま食らうとナチュラルな脂の甘味が舌の熱で蕩けてうまし。また赤身もスポンジのように優しくフカフカで、噛み潰すと肉味が自然な塩気で旨いっす。
ちょっとスープの中に入れて放置しておくのもいいかも。熱が少し入ったほうが旨い場合もあるし、また山椒塩出汁の旨味も沁みるので別次元の旨さが展開されます。ちょっとしたしゃぶしゃぶ気分ですかねぇ~・・・このお肉って本当に飽きないしバリエーションあって旨し!。
<ワンタン> 皮の旨味とスベリが快感!あっさりシンプル挽肉がスープを吸い込む一体感!
特製でしっかりしたワンタンが2つも入っていると満足度が高いです。サイズも大き目で皮も肉餡もボリュームあるタイプ。レンゲを使わずとも箸で持ち上げられるほど、密度感があるのが嬉しいです。皮は厚めでトロトロにはならず、皮も旨味の一部としてそのグルテンを楽しめる感覚。山椒塩スープを纏った風味とワンタン皮の柔らかくて淡い炭水化物の甘味がベストマッチです。
そして肉餡もまたセンス良いかも。粗挽き挽肉なのは定番ですし、薄塩味でシンプルな味わいなのがとても好印象。なぜなら、口の中では山椒風味が肉餡にも染みるような味展開なので、胡椒が効いても邪魔になるし、しそなど入っていても山椒と清涼イメージがかぶる。そこんところ計算づくなのか、シンプルな旨味に出される味わいが素晴らしく、ついつい追加を欲してしまう。
<メンマ> 漆塗のような深くて輝く色合い!見た目に反してあっさり味で香ばしい風味の展開!
関西オリジンな私は、上京するまでこんな色のメンマに出会ったことがありませんでした。黒々として漆色にも匹敵しそうな黒光りがいいね。
いかにも醤油だまりって感じがするけど、いざクチに入れると塩っぱさなどは皆無。あるのは醤油ダレの香ばしさのみで、麻竹の柔らかい歯応えと仄かな旨味が沁みる。これは思わず冷酒・日本酒が欲しくなるね・・・・。こちらは夜の部は日本酒のラインナップが豊富ですばらしい!!・・・来るなら夜だなここは!。
<味玉にハズレなし> とろみを押さえたフカフカしっとり卵黄!深い甘味に山椒出汁が染みて旨し!
もう冒頭から頭がお祭り状態で興奮しつづけな一杯ですが、味玉は落ち着いて味わいました。とても澄み切ったスープだったので、卵黄のトロミで濁したくないのが心情。
ところがこの味玉卵黄は全体にしっとりとした緩い芋羊羹状態でして、汁を吸いこむことはあっても、汁に流れ出したりしないという優れもの。塩味玉っぽい風合いも全体的なまとまりにフィットするし、薄い出汁の浸透が深くて、濃密な旨味が凝縮至極!。嗚呼これはいいね・・・やっぱり今回も味玉にハズレなし!。
総じまして「透明感と清涼感・・・そして優しく明るい山椒塩そば!洗練された味にハマるかも!」
・・・と言った感動。これはちょっと自分の和山椒ラーメンリストに載せておきたい次第。旨いというより美味しい一杯と申せましょう。こうなれば・・・山椒塩のつけ麺バージョンも試してみたくなる!。ともあれ淡麗系やさっぱり系の一杯が好きな方には是非、この和山椒風味の世界を一度は味体験していただきたいと思う次第。激しくオススメ!。そんな応援と今後の期待を感じつつ・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!