ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1161】 弘富 (東京・八王子) ラーメン


 さて、立て続けに八王子系を食い連ねてみましたが、ちょっとばかり特徴というか、最大公約数が分かって来た気が致します。忘れないように整理しときます。



【私が考える八王子系】

 1)クリアな醤油スープであり、カエシ由来の塩気を残す
 2)ラード系の香味油を使用、表面をややコーティング
 3)麺は細麺ストレート、加水は低めでコシを残す茹で上げ
 4)玉ねぎ微塵切りを添え、好みによっては多めリクエスト可能
 5)トッピングには海苔を添え、丼の縁(へり)ではなく中央に配置
 6)麺は茹で釜で広く泳がせ、平ザル使用で湯切りを行う(テボを使わない)
 7)なんとなく・・・「尾張製麺」が定番のようである
 8)店主が愛想いい(強引?:笑)

 ・・・・ここから、各店舗の個性が発揮されまして、

 A)スープベースの+アルファとして、節/煮干/丸鶏等系統が別れる
 B)玉ねぎの微塵の粗さ・粒度を変え、歯応えやスープへの溶け具合で別れる 


 これらの組み合わせや、強弱で幾重にも個性が生まれるというのが・・今のところの印象です。まだ研究の余地を残すところとして、「メンマラーメン」と「ネギチャーシューメン」。メンマラーメンもこの系統では特にオーダーされるテーマであり、またネギチャーシューは、玉ねぎ微塵がベースにあるのに、敢えてネギトッピングというアンチテーゼが、この界隈では当たり前であります。これらは、引き続きモニタリングを重ねてつつ、解明してゆきたいと(笑)。







 ・・・などと考えながら、今回は、大きな宿題店への訪問です。それが「弘富」さんでして、実は何回か訪問トライしておったのですが、運悪く臨時休業だったりでして・・・・。八王子系研究に集中しようと考えた今こそ、ようやく念願かなった次第。そんなに訪問ハードルが高いわけでもないのですが、巡り合わせってやつはあるようですね。今回は用意周到に、開店間際の一番乗りで突撃させていただきました。一般の民家と店舗とハイブリッドな構えが印象的ですな。








【スープ:煮干しマイルドな親しみ安さ!優しさがイキイキ!】


<煮干しが甘く香りて優しさ溢れる八王子系!>


 とにかく愛想のとても良いご店主で長い距離をわざわざ訪問して来た疲れが癒されます。それに・・・恐ろしく配膳が早いように思えるのだが、仕事の早さはビジネスマンとしても見習うところが大きいと思う。そしてその配膳された完成品に目を止めるのだが・・・、いやいや、一口に八王子系とまとめてみても、少しづつ個性というものがありもんです。


 看板の煮干鰮の触れ文句にもある通り、ちょっぴりと魚介なニュアンスが広がり、ピカピカしたスープ表面ながらも霞のような濁り成分を感じます。表面のワックス感覚は控えめな分、どこか素朴にも思えて来ます。急いでレンゲを取り上げ、その濃いめな醤油ブラウンスープを啜りますと、いやはやどうして!想像以上に円やか!煮干の芳ばしさは控えめで、むしろその甘みがナチュラルに全体をまとめあげています。煮干の苦み排除な感じは、私の出身関西でも受け入れやすい感じですし、かといって甘ったるくは決して無いというピントが合った感がありありです。鼻腔に抜ける煮干感が円やか。そういった八王子系醤油スープでして、あっさりの中に、深い旨味が伺えます。



<豚コク滲み出てマイルド!まさにゴクゴク飲み干す!>


 鶏ガラといより豚の煮出しを今回の体調からは感じる。あっさり系とは言え、しっかりと動物系のコクも感じます。これは、食べ出すのっけからゴクゴク飲み干せるという塩梅でして、塩気のエッジを追い求めて自然と甘みにたどり着いてしまうという感覚。うーん、昆布や椎茸も影響しているのか不明。まるで、御店主の和やかな人間性を感じさせるような柔らかさが良いね!豚コクと煮干鰮というと、醤油の中でもややガッツリと個性を表現したいもんですが、上澄みのような透明感溢れる仕上がりと申せましょう!








【麺:風味豊かで完璧な茹で上げコントロールに唸るのみ】


<デフォルトの茹で加減絶妙!芯なさそでありげ・・・クッサリ感>


 固さの注文はつけないで敢えてデフォルトで試してみたが、いやはやこれは絶妙!粉の風味も感じつつ実にクッサリとした全体歯応え!配膳の瞬間は表面薄皮一枚程度の透明の層があるが、時間が経つと消えてしまう。それでも、汁の吸収影響を感じつつも、最後まで「クッシリ」「クッサリ」と楽しませてくれたところに、茹でコントロールの良さを感じます。





<食べ応え感じる微妙な細さがサラリとスベる>


 極細とまでは行かない細麺ですが、粉の風味感もあってか割と食べ応えがあった。あっさり柔らか系なスープなので、こういう時物足りない感じも体調によってはするのだけど、シッカリ食えたという空腹充実感あり。表面はきめ細かい絹のようでして、ザラツキとは無縁な地肌ですな。これが束に成って前歯でクツクツと千切れ、奥歯で弱いクシクシっとした感覚があって、喉奥でストンと落ちて行く。他客は昼飯時とあって、私以外は全員大盛り設定。なるほど+50円なら、大盛りにしないと損な気がして来た。因に、こちらは高校生か予備校生だったら、100円引きだそうだ。折角なのだから、たくさん食べて帰ってくださいという愛情も見え隠れしたりする。







【具:ほっこりする品質、いつもの三兄弟】


<ペラっとするバラロールチャーシュー>


 チャーシューは、脂身が多めのバラ肉ロールスライスで、どちらかというとかなり薄め。それで2枚入りという構成でして、一枚はそのままダイレクトで食し、もう一枚は、麺に巻き付けて一緒に食いました。漬け込んだ醤油ダレもスープと共通でしょう全体の味によくマッチします。また、味わい的には、白飯に合う系でして、どうせだったら次回はチャーシューメンにしたいと心に誓うのです。





<固茹でっぽい味玉がまた素朴でイイね!>


 素朴と感じさせるのは他にもあって、それは味玉。デフォルトサービスで半分サイズ。黄身のカスカスぽいところにスープが染み込みそこを一口で飲み込み食べる。白身の部分の染み込みも少しだけ感じる。



<いつもの前歯シャクリとした感覚で遊ぶ>

メンマは、平系短冊でして、ややシャクリと柔らかい歯応え系。コリコリ系が最近多かったような記憶ゆえ、こういう定番なメンマも非常に旨し。









 総じまして、店のほんわかした雰囲気をそのまま映し出したような一杯。手際の良さも光ります(厨房は見えないのだけどね:笑)。それはそうと、この感覚は日本人の感性しか理解できんだろうなと思っていたら、最近アメリカの方のブログでこの店のレビューを発見(驚)!末恐ろしいお方で、アメリカ本国のメディアでもちょいと紹介されたとのこと。よほど協力な日本人ラヲタスタッフを抱えているのかは不明。ここのご店主どのように御対応されたのだろうか・・・・。日頃懇意にしている諸先輩ラーメンラバーのお方も、海外出張の度に現地のラーメン店を紹介されたりしてて、まさにラーメングローバル化の真っ最中です。なんとなく・・・・こういうところにビジネスの種がありそうな気配。そんな下衆な考えは別として、今はこの一杯との遭遇に浸りたい気分だね。なので詠います!



   ぽかぽかと
   陽気に誘われ
   八王子



   煮干しの甘さ
   和らぐ一杯



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!!




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