ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1076】 らーめん ななふく (東京・武蔵小金井) 塩らーめん

  最近地味にですが、以前よりもラーメンが好きになっていると自覚するのです。レビューする回数は、劇的に減ってはいるけれど、その分限られた中で本当に食いたいものを食っております。とは言え、活動エリアは極端に限られる中・・・・比較的早く帰れた夜に、最寄り駅を敢えて3つ乗り越えてやって来たのが武蔵小金井。中央線沿線の・・・・この発展途上の雰囲気がいいですよね〜。一年前、神戸に住んでいたアタクシが、今これほど中央線を愛するようになるなんて・・・思いもよりませんでした。

  などと考えながら北口を北上・・・・、非常に分かり難く通り過ぎてしまうポイントに、思いっきり看板が煌煌と輝いている看板を発見。小さいところでも精一杯のアピール度を感じます。それに、その精一杯ぶりに、どこか自分と共通するところを感じます。さて・・・事前の調べでワンタンメンを食うつもりだったのですが・・・・妙に限定お「塩」が看板でアピールしております。心の迷いのまま、入店してしまいます。

 





【スープ:誰もがやはり・・・クリスタルさに魅了】

<きらめく透明系塩!スッキリさ秀逸!!>

  「当店は醤油味のラーメンです」とのメニューの冒頭の但し書きに店主の自信を感じますな。しかも醤油味の。されど・・・・妙に、入り口に宣伝されてあった「塩」の大きな宣伝とその写真に心が揺すぶられます。結局、己の直感を信じて塩らーめんにしたのですが、ハッキリ言ってビンゴ!な一杯!!このキラキラ加減がたまりませぬな(笑)。何というか・・・・もともと美しいクリスタル系なのですが、その上に崇高な上質香味油のコーティングがまるでワックスのようにつるつるに感じます。

 
 

  しかも見た目だけではない・・・その塩味と感じるか旨味と感じるかの、微妙なすれすれ感を感じる適度なバランス系!その味まさに淡麗!といいたいものの、明るさもみえかくれしたような味わい。節系も適度に溶け込んでいると思われますが、若さと渋さのハイブリッドな感覚があります。熱的にもちょうど良いか、少し熱めな温度感。余計な香味で味を崩さないようにか・・・ネギ超控えめで,そのかわり、カイワレと白髪葱よい仕事をしています。飲んだ後の口の中の残り加減も一切雑なところがなく、カイワレの汁さえも上手く受け止めて反映してくれそうな素直さが印象的なスープでございました。


<ワサビを溶かして深み増すエッジング

  ココまで来れば、何か薬味が欲しいけど・・・・このバランスを崩したくないなという時の為か、「練り山葵」がひとかけら備わった状態で1セットです。こういうのは、最初から投入するとベースが分からなくなるので、後半三分の一程度のこった段階で投入するのが宜しいかと思い一気に投入!溶かしてみて・・・・意外にスープが濁らないというのが不可思議なものの、明らかに投入前とは、味の深みが違うし、味の面積も一気に広がったかのようです。






【麺:新規感60%、崇高系感覚40%・・・・いろんな合わせ技を感じる】

<汁も吸うかのよう〜馴染む多加水麺>

緩やかでやや捩れなウェービーがうまさをそそります。その表面の光沢感から、スープとのシンクロナイズを感じますが、多加水系ながらもそれほどプリプリ系ではなさそうな風貌。こういうの好きです。なぜって、スープの吸い込みを予測させますし、馴染みも良さげです。麺と汁の同時バキューミングでは、捩れによる抵抗感がゴツゴツと口内に気持ちよい抵抗感を与えます。されど、決してライト麺ではない質実な麺密度も感じますし・・・。汁を適当に吸い込む自然さがとてもナイスと言えましょう。


<チュルピチ!とクッサリ感の合わせ技>

 この前歯さばきと奥歯処理の独特な加減。テンピュール系な抵抗感など思い浮かべますが、それにピッタリとは能わず。なんと言うかね〜、多加水やのに、クッサリと感じる歯応え麺なんですよね〜。しかし、その一方で、スベリに注目するとチュルッとしたところもあり、奥歯で捕まえてすり潰す最初では、ピチッとした感覚もありなむ・・・。まさに、チュルピチとクッサリの合わせ技みたいな感覚に襲われまして、それでもこのスープの煌めきのなかで、まとまりとして成立するから、ラーメンというものは面白いのです。 





【具:実は器用なチャーシュー職人】

 実は、悔しい程に・・・チャーシューが旨かったのです。何が悔しいか・・・・・。サイズ感以上に存在感がありますねん。当初は、手を抜いているとは思えぬ出来映えだけど、おつきあい的な存在価値かとおもっておったら、その小さい欠片は、食べ出すと一挙に「チャーシュー!」という自らのアイデンティティーを大いに主張いたします。香ばしさと、カエシのエッジングが効いた漬けだれなのですが、クリスタルスープに邪魔を一切しません。その上、香ばしさと肉味もしっかりと出していますし。・・・・などと考えていると、後から入って来たお客人が、チャーシューメンを注文時に、チャーシューの種類を選んでおられる。ロース、バラ、そして何やら・・・・。選べるチャーシューシステムとは恐れ入りました。

 一方、白髪ネギとカイワレというセンスもなかなか・・・・。ワサビが効いても邪魔しないその定番トッピング。特に、通常のネギの独特さを白髪ネギを使ってスープとあわせている。そしてネギの青さは、カイワレで代用??そのカイワレの仄かな苦みと清涼感が、ワサビと結びつきますし、塩ダレともマッチングいたします。まさに、結びつきのチームワークというやつでして、それぞれ単独では大した事ないのですが、計算高く結びつき出すと異様な繊細さを発揮いたしますから侮れないのです。





 総じまして、どよ〜んとする一方的な現状に・・・なにやら気持ちが汚れたような感覚に陥りますが、そんな心に救世主的な一杯!この時期に、この一杯に出会えたことも単なる偶然以上にも思える今日このごろ。何やら、己の転換期を俄に感じますな・・・。 目醒めないとやていけないようです。なので詠います!



  仕事での
  汚れ落とすか
  塩清湯


  食いて目覚める
  我ヲタクなり



 お粗末!というわけで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。