ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン732】 パイナップルラーメン屋さん パパパパパイン (東京・西荻窪) パイナップル塩ラーメン

【変態一本勝負!・・・に挑んできました!】

 こちらの所在が西荻窪。アタクシのベースが吉祥寺・三鷹。実は、うすうすその存在は知っていたのですが、最近本屋で覗いたラーメン本にどどん!と冒頭特集の一こまに紹介されていました。なので慌てて訪問です。そんなに注目集めてたんや・・・・。思い起こせば5年前あたりに、神戸に存在した「ハワイアンラーメン」を彷彿とさせます。休日の自由時間の〆に、こいつをすすりに行きましたがな・・・・。言わば・・・、変態とも言える愛すべきラーメンを堪能させていただきます。



【パイナップル一色です!】

 店先の看板のパインの絵柄がまた微笑ましいが、中もパイン一色な統一感。これはこだわりを通りこして、フェチの領域です。カウンターが、珍しくタイルばりでしかも「パインイエロー」。お水のコップも「パインイエロー」。壁などあちこち「パインイエロー」。テーブルセットは「パインモチーフ」。店のトイレ表示は店名にちなんで「トトトトトイレ→」(これ以降はパイン繋がりじゃない)。近くのお店の宣伝が、「パパパパパーマ」(美容院)。これは、西荻窪を拠点とした、一大コングロマリッドを形成している様相を呈しています・・・。

 だいたい、こんな感じやから、さぞかしファンキー&グルービーな兄ちゃんが店におるねんやろなと思っていたら、ものすごい真面目やん!この真面目さ・・・すぐそばにある昼間から、店先でおでんで酒飲んでるオッサンどもに、見せてやりたいっすわな。



【確かに、自分のラーメンレビューには「フルーティ」という表現を使ってた!意外に違和感なし!!】

 爽やかな甘みのあるスープを食して「フルーティ!」とさんざんこれまでレビューを上げて来たため、ここでホンマのフルーティーを食してどんな気分になるのだろう・・・・。などと少々不安を覚えながら待つ事6〜7分。その一杯はやってきました。なるほど・・・・気のせいか、確かにやや黄色く光っている風貌がありますわな・・・。今回は、本当に、恐る恐る・・・文字取りにレンゲを投入し、味合わせていただきましたわ・・・。

 「・・・・普通の甘塩なラーメンスープやん・・と思いはじめるといきなり「パイナップル」が高速で駆け抜けて行く!」

 まさにそんな感じ。なんや、すこし甘め感じる塩ラーメンやと思う次に、コショウを感じ始め、やがてF1のごときスーピードでパイナップル余韻が舌を駆け抜け、甘みの輪郭だけ残して、高速に去って行きます・・・。なるほど〜!こういう余韻で攻めて来るパイナップルかい!とひとまず呆然ですね・・・・。そしえ、嚥下して次の動作にいこうかと思いきや、残りのスパイスが甘さが残るのを消しにかかるという図式ですかね・・・。

 「パインとスパイスのさざ波のような駆け引きをかんじますね!」

 そうべたべたにパインを感じることはなく、実はしっかりとした塩ラーメンの余韻を感じます。普通に食して、時々パインだったことを忘れてしまうことすらあります。そういうとき、トッピングのパインに出くわしたりして・・・「あ!パイナップルラーメンやったわ!」と思い起こされるという感じです。そして、余韻が「やっぱりパインやわ〜」っとね! パインとコショウの話に集中しましたが、この他には、糸唐辛子も実は滋味にパインで充満してしまわないような役割をしてると思うのです。例えば、コショウ一辺倒にならないようにとかね・・・・。

 さらに、刻みネギが、また良い仕事をしています。このフレッシュな柔らかい苦みが、パイナップルの甘さで引くところを上手につなぎ止めているとすら感じますよ!これは、コンセプトは奇抜ですが、少々強引とも思えるまとめ方は、さすがと言わざるを得ません。冒頭、変態と申しましたが、これは愛情のこもった言い方でありますことを改めて申させていただきたいです。

 ※味のグラデーション:うっすらと鶏ガラ&塩>コショウ感>パイナップル甘み>唐辛子>ネギ苦み>その他




【普通以上に旨かった・・・一変して質実な麺!】

 予想以上にするすると食えたのは、麺が一定以上に旨かったからかもしれません。割と好みな麺でした。潰しが適度に効いた感じでして、風合いを楽しめるには十分だったかと記憶。それに、微妙に細めであったことも、前歯感覚に集中させるような感じで良かったと思っています。

 「麺も奇抜でなくて良かった」

 ・・・というのが正直なところ。やはり、麺がしっかりとしているとまとまりも出て来るものですよね・・・と今回改めて感じ入りました。切り口は正方形がやや膨れた印象。キレイなストレートを感じる中細麺。奥歯でクッチリ!と歯ごたえも感じますし、風味を感じることろもあります。正直・・・・この風味という言葉も・・・個人的にはどうかと思っているのですけど・・・。小麦の香りを感じ取れるほど繊細さを持ち合わせておりませんしね・・・。ただ、それでもあえてそういう言葉をなぜ使いたいのか。「粉製品を食べてると感じ取れるニュアンスの深さ」があるかないかだと思うのですよ・・・・。そういう点では、アタクシの基準はクリアしているということでしょうね・・・。

 ※麺の感覚:表面は適度な抵抗感あり、クッチリと噛み応えのある潰し効いた麺。加水は中からやや低め?
 ※麺の形状:丸と角の間の切り口、写真で見るより健康的な黄色(白っぽい?)、やや細めのストレート。



【パイナップルの数を数えながら食う】

 パイナップルの風味を面白おかしく味わいながら食うという演出。なので、パイナップルの風味はスープの余韻で十分・・・と思うか、酢豚の中に入って違和感ないように・・・これはこれであるべきかと思うか、これは人によりましょうね。アタクシは、ずるいですがその中間派かな・・・。パイナップルの欠片にぶつかるたびに、「パイン!」「パイン!!」「パイン!!!」と3回、このことを考えさせられます。

 また、泡と消えてゆく海苔が印象的。溶けたような海苔とパイナップルが混じるのを少し嫌うアタクシですが、実はそれほど、アンマッチでもなかったというのが、海苔の印象。なかなか面白い海苔でこんなのあまりないなと思いました。

 さらに、チャーシュー。バラのブロックみたいな肉でしたが、なかなか古風な醤油系な味わいでした、周囲が。この味の輪郭だけが、全体的なPOPな演出と対立するところかなと・・・・。醤油ラーメンだったらこの感覚は、マッチするのかもしれませんがね。

 ※具のおさらい:パイナップルの欠片3つ?、糸唐辛子、海苔、チャーシュー、ほうれん草?、刻みネギ(グッド!)




 総じまして、普通のラーメン屋で「こういう奇抜な一杯もありまっせ!」というのじゃなく、「パイナップルラーメン専門店!」という意気込みがスゲーと思うのが正直な印象。こんなことをやってしまう心意気といった「剛」いうより、「旨くて更におもろかったらええやん!」という「柔」な感覚がナイス!確かに、「パイナップルのラーメン食った!」と人に言いたくなるし、想像以上に旨かった一杯。ご店主の発想と行動力に脱帽です。なので詠います。

 パパパパと
 難題片付け
 西荻

 意欲と感性
 先取る一杯 
  
お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。




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