ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン735】 奥州白河ラーメン ◯政 (東京・平井) 塩ラーメン

【地元密着度がハンパない夜の部でんな・・・】

 いよいよ寒さが感じられるようになり、また直りかけの風邪がぶり返してしまいます。今度は、頭痛がひどいのだよな・・・。こういう時は、「いい塩らーめん」を食いたいと、自然と体が欲しております。なので以前から気になってたこちらに突撃。今度ばかりは、駅を乗り過ごしたりせず、ちゃんと予定通りにたどり着きました。予定通りではなかったのは、地元のお客さん達の方・・・。テーブルとカウンター席で8割りがた埋まってます。しかも全員麺待ち状態(とほほ・・・)。女将さんにオーダーを伝え、さて配膳はいつになることやら・・・と半ばあきれ顔で週刊誌をめくってたところ、アタクシが一番先に配膳されてビビりましたがな。どうも・・・・先客とおぼしき方々は、食べ終わってだべってるだけ(もしくは食わずともだべってる)らしい・・・。地元密着型の究極系ですな。それだけ居心地がいいということでしょう。聞き耳たてて、地元の不動産売買とか、浮気素行などを情報収集してしまいました。



【鶏そば!な落ち着いた雰囲気に和みますな・・・・】

 地元民の井戸端会議が、浮気素行から結婚詐欺の話へと変わったところに、アタクシの一品が配膳完了です。当初から「奥州らーめん」の何ぞやを調べもせず、何となく喜多方に風合いが似とんのかいなと勝手に想像してましたが、第一印象は、この小ぶりな丼に支配されます。そして、麺顔から、チャーシューが「鶏」であることが視認できますと・・・・・

 「鶏そばなう!江戸っ子を気取ってさくっと小腹をみたすなり!」

 ・・・などと見出しコメント案をはじき出す自分であります。そうそう、大盛りとかメニューにあったので、もっとデカい器かと思ってたんです。それにレンゲとお盆が個別に供されて、全体感でいうと「江戸前鶏そば」見たいな感覚を覚えてしまう・・・・(江戸前鶏そばなんて言い方ないけどね)。しかし、川海苔(?)が少し素朴な演出をしていて、また違った落ち着きを与えます。嬉しい誤算を胸にしまい、レンゲでスープをすすります。

 「見た目に風流やけど、なかなか掴み所がない塩と感じますぞ・・・・」

 旨し!と楽に叫んでしまいたい!しかし、何が旨いのかと言われればすぐには出てこないもどかしさ・・・。鶏コク前面にぶわ〜っという単純じゃないのですがな、これが・・・・。確かに鶏コク感じますが、逆に上質系で抑え気味かとおも思えます。では、魚介か節で、「ひるがお」風に効かせるかといえばそんなでもない・・・・。この時点で既にバランスの良さを感じるライト系感覚があります。しかし、それだけじゃまだ足りない・・・。

 「生姜風なエッジングが微妙に効いてナイス!」

 生姜「風」と言うのは、感じるか感じないかの微妙なニュアンスでしてね・・・。しかし、これが明確にエッジングを効かせているので、鶏と節系をベールで包み込んでいるような立体感を感じるのです。立体感あるライト系・・・・。ごちゃごちゃ言い過ぎやろか、やっぱり・・・。

 それでもまだ続きます。後で述べますが、こちらは、チャーシュー(鶏)が、2+1で提供されます。+1の方に梅が餡のように込められていて、女将さんの話によると、これをスープに溶かして食べると、また違ったニュアンスになるとのこと。本来梅嫌いですが、教えに従います。

 「梅の酸っぱみが、一部甘さと変化して「梅塩ラーメンの神髄」を知る!」

 ・・・と言った感動を覚えました!これまで、数々避けて来た「梅塩」のラーメン。実は、こんなにうまいやないけぇ〜。人生の大半を損したと思い、荒川を泣きながら走りたい気分(うそです)。いやはや・・・、滋味ながら、まいりました。教えられた一杯ですわ・・・。

 ※味のグラデーション:鶏コク≧節系コク≧生姜??>川海苔風味>梅酸味>梅甘み>その他



【嬉しくなるねぇ〜、この白さ!】

 一方の麺は、最初勝手に思い込んだ喜多方風を少しかすった感じかな・・・。細めな平打ち麺(標準よりは明らかに太目)という風貌が、素朴というか、手作り感を感じます。そして、縮れが強く、捩れもほどほど強く、食べ応えの良さも感じさせます。

 「クッチリした噛みクチに、ちゅるちゅるちゅる〜っとした感覚がナイス!」

 川海苔が適度に混じり込み、見た目がまたええうえに、前歯から奥歯の咀嚼までの間に、心地よい刺激を舌に与えて、スベリが良いために高速に去って行きます。もうちょっとアタクシと遊んで行ってから去っていって欲しかったと・・・旨さの次に寂しさを覚えます。

 とにかく、低かん水を感じさせる白さがとても印象に残るのだな・・・。かん水が例え入っていても感じ取れるセンサーを持ちあ合わせておりませんが、ちゃんとしてる麺というのは、分かるつもり。奥州の色白美人を連想させる麺。店内井戸端会議の雰囲気とのコントラストが光る一品でしたわ・・・。

 ※麺の感覚:クチリ感が支配し、もっちり感控えめ。舌の上でダンスする麺の感覚が楽しい!
 ※麺の形状:中太ながら、平打ち麺。縮れ強く、捩れもそこそこ。色白麺がとても印象的。



【圧巻の鶏チャーシュー】

 新小岩の一燈とは真逆な鶏チャーシュー。ともに高品質です。一燈はエロさも感じる旨さもありますが、こちらは、小料理屋の雰囲気(褒め過ぎ?)あると言えましょうか・・・。固く巻き付けられたチャーシューが厚めで切られてます。歯ごたえが「クッサリ」とほどけます。スープを吸い取り肉の旨味と塩焼きの味わいが、ぶわーっと拡散し旨し!と心で叫びます。

 さらに、小皿に一つだけ別だしの「梅肉込み」もなかなかです。別だしにするのは、梅がとけこまない状態での塩スープの味わいと、投入後の味わいと二種類楽しめるという配慮。そして、アタクシのような梅嫌いな方向けの対処。ちなみに、梅は一度海苔に巻き付けてから鶏巻き付けされてますので、極度な梅嫌いでも、海苔以降を外せば問題ないようになってます。

 川海苔は、全体のイメージにとても貢献してますが、海苔独特のちょっとキツい風味もなく、華やかさだけが残る一品。なかなかです。しらがネギも何気に、シャキシャキとしとったし・・・。メンマも、なかなか、だらしないフニャ感が全くなく、軽快なコリコリ感を与えます。つまり、この一品は、どれをとっても適当な仕事が見当たらないので、唸ってしまうのですわ・・・。

 ※具のおさらい:鶏チャーシュー(2:麺、1:梅巻き付け)、川海苔、しらがネギ、メンマ



 総じまして、女将さんの人柄がそのまま映ったような一杯でした。何気に親しげに丁寧なんですよね・・・。梅の好みへの配慮は、しっかりと説明を受けましたし、精算時の「いかがでしたか?大丈夫でしたか?」という何気ない会話が、人の良さを感じさせます。きっとこの人、手を抜かない人やろな・・・・。そんな気持ちにつつまれて店をでました。相変わらず、常連さんの井戸端会議は続いていますが、そんなお店が居心地いいので仕方がないのでしょうね・・・。地元へのとけ込みぶりがナイスなお店でした。なので詠います。
 
 鶏そばや 
 女将手抜かず
 白河の

 人柄囲む
 今日も満席  

お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。


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