【大都会の巨大ターミナルのお膝元に・・・こんな塩があるねん!】
はい、そろそろ大阪の未練も思い出にせんといかんね・・・。現実を見据えて今日から東京人でおます。せやけど、こんどは東京のどこの名店へ行って驚かせようかとか・・・・も考えたくないのが今の正直な心でして、道すがらの新宿で適当な有名店を探して、こちら「麺屋 海神」さんに訪問いたしました。それにしても、日本一の乗客数を誇る駅のすぐ足下のビルにひっそりあるなんて意外でんな。とても中途半端な時間帯の、午後4時30分訪問。前客4名。いろいろあって、本日初めて口にする食べ物になってしまいましたわ(泣)。もう考えも無く冒頭のメニューを指差し注文という脱力おやじ状態で食させていただきました。
(それにしても・・・東京やな。人と人の距離が近過ぎる・・ほんでもって多過ぎる。電車の中でMBAでレビュー書いてたら・・・みんな画面覗いとるこの瞬間!とリアルに今タイピングしながら、間接的にけん制をする(笑))
【「あら炊き塩」スープでシャキッとしてしまった!このアイデアはええね!】
配膳が思いのほか早かった5分程度。麺顔を見て・・・・「ごった返す新宿で崇高な感じもするやん!」と少し元気がももたげて来ます。紅白の「しんじょう」風の団子が存在感もありますしね。それに何といっても澄んだスープがええやん!これは・・・・・イケる!クチや!と期待に胸が高まります!そしてスープをレンゲですする。
「この独特な華やかさは・・・・確かにアラ炊き!寿司屋の汁物を連想しなくもない!」
・・・というのが正直な印象。この魚介系の華やかさは、節をキッチリ出すとか、煮干しで甘くとか、どこぞの特別な天然塩だとか・・・・DNAがちゃう!と思える反面、親近感すら覚えるのです。初めてじゃない感じもする・・・と考えていたら、「寿司屋でサービスででてくるアラ汁」の記憶と結びつきました。新鮮さが命ゆえ、とても華やかに感性に響いたのでしょう!このアイデアは、ありそうでないわな・・・。感服仕りました!それに、ほんのわずかな大葉と茗荷が良いニュアンスに響きますし・・・。
味の輪郭としては、あら炊きの魚介系旨味が塩味とよくリンケージしています。なので、その後口は自然な塩味に支配されますが、塩味自体が出汁とも受け取れ渾然一体感がクチでひろがります。されど、さっぱりしているというのが全体的にいいところ。因数分解してみると単純なのですが、答え合わせをすると、その解法の美しさや数式のシンプルなすばらしさが心に残るといったところでしょうか・・・。そんなイメージをしてしまう・・・。
※味のグラデーション:魚介のアラ炊き旨味>かげで支える節系>柔らかい塩>糸とうがらし、大葉等
まんが風の説明POPもありますが、麺自体は裏腹に崇高系ですわ・・・・。
【この団子の美味さにのけぞり・・・・、背骨を痛めた】
・・・とまで言うと嘘です。しかし、これは凄い!まず白い方!これは・・・・、
「鶏肉ミンチと生姜&大葉の風合いが効いてナイス!」
・・・と申せましょう。周りは片栗を分厚くコーティングしたような感じになっていて、薄皮のようなニュアンスもありんがら、ちゅるりんとした喉越しにも優れています。ちょいとした点心が和風中華のトッピングとなったような感じです。きめ細やかさの中にも、コリコリとした歯ごたえ演出も光ります。鶏のあばら骨のクランチ感覚が微妙にきいて・・・・ナイス!塩スープにも合う薄さ加減がまた・・・・なんとも言えんわ! ほいでもって、赤い方ですけど・・・・
「海老ぷりをイメージして、かまぼこに陥らず、魚肉系のおいしい・・しんじょう!」
・・・と言えますわ!芝えびのお姿もありまんねんけど、全体のニュアンスが海老!しかし海老肉ぷりぷりばかりではなく、魚肉を上品に海老肉演出しているのが光りますわ。崇高すぎない手頃感がまたええねん!これは、白い方があってこそ、その存在が光る一品でして、白と赤。ふたりでひとり、ばろろーむな一品です(わかるかな・・・)。
※具のおさらい:紅白しんじょう(白:鶏ミンチベース、赤:海老&魚ベース)、糸とうがらし、大葉
【惜しげもなく・・・高スペックをたくさん食べさせるのだ!】
大盛りサービスゆえ、若い方は是非!しかし、並盛りでも相当なもんでっせ!晩ご飯を考えセーブしましたけど、ちょいと心配な胃袋圧迫感です。さてその麺のニュアンスですが、出汁の崇高系イメージに比例した感覚で・・・・・個人的には心のフックが引っかかった!
「〆の麺だけをガッツリたくさん食べたいお兄さん向き!」
・・・という全体イメージ。個人的には、大阪の超有名定番ラーメンの「揚子江ラーメン」をちょいと彷彿とする麺ですねん!やや低加水っぽいのがええねん!そして、クッシリとさっぱりとした歯ごたえ・・・・、略して「くっさり」な麺というのが気にかかるねん!とお伝えしたい!まさに、〆のラーメンをイメージせんこともないのです・・・。
※麺の感覚:加水やや低め!表面ざらつき感覚が適度で丁度アルデンテな感じ!
※麺の形状:丸麺で典型的なストレート麺で細いのが印象的!
〆のラーメンをちょと多めに食おう!
【へしこの焼おにぎりが看板です!】
へしこの焼きおにぎりが看板でして、最後のスープに投入し、おじやにすると絶品らしいです。是非おためしあれ・・・。って他人行儀ですが、あたくし「へしこ」嫌いでして・・・ご勘弁を。アタクシのおふくろが福井県出身でして、小さいときから食べ過ぎて・・・ちょっと今となっては凹むのですわ・・・。濃厚な魚が塩分濃く、ほんのりと、薄く味付けしただけのようですが、アミノ酸たっぷりの旨味がひろがることでしょう。
総じまして、東京の摩天楼の交差点に・・・穴場的に存在する良心。ほろ酔いで駅に向かい、それでも背筋が少し延びるええ塩ラーメン。この立地を考えれば唸るでしょ!ということで・・・・、新宿経由で定期券を購入す身としては悶絶してしまうわな!ちゅーことで、西東京方面でツレだって飲んだ帰りは、ここに立ち寄ろうと思うのでありました!ということで挨拶もかねて、合掌!今日も本当にごちそうさまでした