のど黒に魅せられて
「のど黒」が好きなんです。以前から屋号にそれを掲げるお店なので、気にはしていたのですが活動エリアから外れていたので未訪問のまま。それが杉並エリアに移転したとあっては行かねばなるまい。ようやく遅ればせながらの夏休みが取れたので、そのヒマに任せて訪問してみました。
間借り営業スタイル・前金制。こういうスタイルの店が最近増えてきましたが、起業には都合が良い仕組みですよね。今回は、食後他客もいなかったので少しばかりご店主と話し込んでしまいましたが、ご修行経歴を伺うとなるほどと合点がいく次第で・・・完成度の高さがうなづけます。こういう営業スタイルだから人を雇えずワンオペ。なので回転が遅いと揶揄されるのが私にとっても悔しい気がしますが、その分仕事は丁寧です。気に入ってしまいましたので、再訪確実。次は醤油を狙いますねとご店主とお約束ですー。
<全体> 和風コンテンポラリーに整う麺顔!加えて魚介エキス感が如実!既にのど黒パワー全開?
近年、整った麺顔は溢れているので個性を表現するのも難しいでしょうが、配膳時の迫力は正直に質感を伝えるようです。白木のトレーに配膳された瞬間から、魚介の香りが立ち昇るじゃないか。
アニマルオフの出汁感がダイレクトに響く感覚で、初見で旨いと断定してしまいそう:汗。出汁の琥珀ぶりから、塩煮干系と断定できますが、屋号に掲げる「のど黒」の旨味を期待させます。
<出汁> It’s all so animal-off ! 香ばしきかな煮干の風味!押し上げる”のど黒”のエキス感!
昂る気持ちを整えて、いざ出汁を啜ろう。気構えて味わうとそれは、甘味と香ばしさの合体のイメージで、かなり旨いじゃないか。のど黒系は、多少鮮魚っぽい出汁感と思ってた勝手な先入観が崩れます。のど黒の分厚い魚介感が、妙にスッキリと味わえるニュアンスで、それでいて煮干系らしい塩気もじわじわと広がる様子がとてもナイス!。
期待通りの「のど黒」感覚。それにしても香ばしい。後で聞いたが、のど黒はとても貴重なので、煮干のブレンドを工夫しているのだとか。なるほど・・・焼き煮干とまでは行かぬが、ナチュラルな塩ニボ感覚が口の中で広がるのが秀逸です。
<麺> 出汁に濡れてつるりとしたスベリ!出汁を吸ってもモチリとした外カタな感触!
麺は、多少多加水なイメージでツルツルとした滑りが印象的。それでも出汁を吸い込んでから、炭水化物の甘味を出汁に溶かすようで、食い進めるほどに出汁が複雑に変化します。個人的には、出汁を吸ってもモチリとした外カタな感触!。
プツリと前歯で千切ると緩く弾けるようで素敵です。意外に出汁を吸い込むのもいい感じで、出汁との一体感がいい感じかと。これなら大盛りにすべきところでした。
<チャーシュー> ロースか?出汁のanimal-off を邪魔せず!然りとて肉の旨味を密かに主張!
アニマルオフ系にのせるチャーシューって難しそう。脂が溶けると魚介をマスキングしそうだし、それに「のど黒」系だからそれだと勿体無い。なので赤身主体の肉となるのかな?。って勝手に妄想。肩ロースの脂身の少ない部分か、それとも思い切ってロースなのか?。割と薄味仕立てで肉身本来の味わいを伝えるタイプ。熱入り深めな低温調理っぽいイメージで、出汁を多少吸い込んだ赤身を噛み締めるのが旨いです。
<味玉> フレッシュさと濃厚さの狭間の旨さ!薄出汁浸透の美味さが上品!
全体調和な薄味仕立て。フレッシュさと濃厚さの狭間の旨さと感じます。全体的に柔らかく、薄出汁の浸透が白身と卵黄の本来旨さを残す感覚。薄出汁浸透の美味さが上品なのです。敢えて出汁に沈めて、旨味を含ませて味わうのがオススメです。
総じまして「魚介出汁の芳醇さで行き着くところは”のど黒”なのか!?妥協なく丁寧な旨さ!」
・・・と言う感動の嵐!。いやぁーやっぱり「のど黒」旨いっす。丁寧な仕事っぷり。全体のまとまりも見事と感じます。間借り営業の独立スタイルでご苦労されてると思うけど、味わいは見事。こりゃ応援しなきゃなって思います。今後できれば御修行店のオマージュメニューも期待したいところですが、外野がプレッシャーかけてもせんなきことなので静かに応援。次は醤油と約束しましたし、また伺います。激しく応援!激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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