まさにお洒落な拉麺工房!MENSHO@護国寺
MENSHO (東京・護国寺) 奥能登の塩らぁめん 味玉のせ + エチゴビール + ちょこっとワイン ロゼ 〜ラーメン食べて詠います
- <酒①> エチゴビール!有機麦芽&有機ホップのこだわり!口当たりから一気に華やぐ香りの高さ!
- <酒②> ちょこっとワイン!キリリと冷えた辛口ロゼ!出汁の甘味を引き立てる!?
- <全体> さすが「庄の」ブランド!エキスに迫力のみならずパレットの様な鮮やかな色彩溢れる麺顔!
- <スープ> あらゆる旨味が溶けたのか!?山吹色に輝く出汁!丸鶏と魚介の拮抗する旨味にプラスα!
- <麺> 自家製粉!自家製麺!まさにハンドメイド極まるが仕上がりは実にハイセンス!漆喰の様にきめ細かい地肌に浸透する出汁の一体感!啜る風味と噛み締める甘味!
- <チャーシュー> 出汁と絡む低温調理肩ロース!脂身はすっきり溶けて甘く!赤身は出汁と共に旨味が深し!
- <具材> 瀬戸内レモンピール香る三つ葉と青菜のフレッシュ感!濃ゆめの出汁浸透する竜背骨の様な穂先メンマ!
- <味玉にハズレなし!> 白身のふわふわ感に粘る濃厚オレンジ卵黄!塩味ほんのり残す甘味がナイス!
- 総じまして「店箱クール!麺顔鮮やか!食えば溢れる豊潤旨さ!まさに味のトータルプロデュース!」
そしてこの店自体は、約4年ぶり。確か開店日に行ったっけ・・・回転が遅かった記憶があるが(笑)、今ではそんなことは決してなし!。そして、やっぱり思い出すのが「ちゃぶ屋」の跡地だってこと。飛ぶ鳥を落とす勢いの当時に食って、東京のラーメンってF1クラスか!?なんて思いつつ、「ビストロラーメン」と形容していた私です。この点については、今のMENSHOでも共通してる部分があるかも。
ここが面白いのは、壁一枚向こうで製粉製麺を感じながら、店舗内はお洒落な雰囲気で食えるというところ。そして、護国寺界隈もさすが文京区!。カーディガンを袖を通さず肩で羽織るお洒落マダムとか、近くに講談社があるためか・・・マスコミっぽいアラフォー世代が、優雅な雰囲気で拉麺を啜る店内風景です。へへへ・・・そんな雰囲気はどうでも良い。今回も酒で拉麺ライフを楽しみましょう!。
<酒①> エチゴビール!有機麦芽&有機ホップのこだわり!口当たりから一気に華やぐ香りの高さ!
お洒落だねぇ・・・ツーか拘りか。サッポロ赤星を豪快にあおりたい心境ですが、ここではプレモルが基準。そしてクラフトビールクラスが定番ラインです。まず最初に選んだのが「エチゴビール」。ラベルにも記載されてますが、地ビール第一号とのことで知る人ぞ知ります。どこが認定するのか知らんが・・・・(総務省??酒税からむと、まさか財務省??)。
プレミアムなビールですからプレミアムと表示されてます。有機栽培された麦芽とホップしか使わないビールだとか。これは素材の確からしさに執念燃やす、庄野さんのコンセプトにマッチしてますね。生産農家にまで会いに行く人だから。要するに天然素材ということで、相当分厚い味わい?インパクトなのかと構えて味わいます。
おいおい・・・これはプレミアムモルツ同様のわかりやすい華やかさじゃないか!。同じじゃないが、苦味が軽いと言うより喉越しが軽いイメージ!ライトビールのように軽やかに飲めるのに、しっかりと爽快な苦味を伝える!。これで小瓶は辛いが・・・クラフトビールってのはそういうもんだろう。アルコール度数も少し低め??。まさに食前にワクワク度を高めるビールって感じ。
<酒②> ちょこっとワイン!キリリと冷えた辛口ロゼ!出汁の甘味を引き立てる!?
これはたまたま、券売機のボタンが気になっただけで押してみた。普段滅多に口にしないロゼをチョイス。拉麺のタイミングで持ってきてと注文しましたが、久ぶりに来たくせに常連ぶる私です。どうせハウスワインでしょ・・・と正直なめてましたが、おいおい!これフツーに美味いぜ。しかもロゼでしっかり辛口じゃん!。しかも冷えてる。冷えをキープするような一口グラスだし、赤と白の合わせというより、それ自体が琥珀色にも感じるロゼ・・・・。ラーメンの具材を食いながら楽しむつもりが、あれよあれよと飲み干してしまいました。旨し!。
<全体> さすが「庄の」ブランド!エキスに迫力のみならずパレットの様な鮮やかな色彩溢れる麺顔!
軽く酒に酔っている。まるで家庭用ドラム洗濯機の回転をじっと眺め見るように、背後の製粉石臼が回転するのを赤子の気分で、ただじっと見つめ続ける・・・・・。そんな無我の状態で配膳の声で我に戻ります。目の前に突然現れたのがこの麺顔。
おおお!何とも色彩鮮やか!青菜の上に三ツ葉が元気よくせりたち、瀬戸内レモンピールが散ってて、それはまるで季節外れで春の菜の花イメージ。そして一転するように、スープは山吹色というかトパーズ色を醸し出し秋を装う。一方の味玉は、濃ゆいオレンジ色は夏の太陽!。唯一渋めの落ち着きを表す穂先メンマは、冬の倒木を思わせる雰囲気??。見事じゃ。まるで季節感を全部詰め込んだかのようで、食うのが勿体ないような気さえしてきましたよ(ウソです、腹ぺこでした)。
<スープ> あらゆる旨味が溶けたのか!?山吹色に輝く出汁!丸鶏と魚介の拮抗する旨味にプラスα!
お店が用意したウンチクは切無視して官能だけで述べます。これはあらゆる旨みが満遍なく解けているイメージで、出汁が複雑すぎてカオスの状態。明らかに見た目でわかるのが、丸鶏の煮出しエキス。表層に漂うエキスはそれっぽく、トパーズ色に輝くエキス感は鶏油の明るさと言えるかと。どこの地鶏・ブランド鶏とは不明ですが、バターのような濃密さはないのに、しっかりと動物系の旨味を伝えます。しかも豊潤で柔らかい。
しっかし、これが水鶏系のようにシンプルではないのです。円やかさには確実に魚介が溶けていますが、ほぼ鶏と拮抗しております。それゆえに円やかさ極まれりで・・・これが何系かと言われれば、正直答えに迷う。白身魚系の煮干しは解けているか?。節は、個人的には枯れ節というより荒節に近いのか?これは完全に妄想で、煮干しとの境界線が曖昧な味わい。そして豊か。
そういえば、「奥能登の塩」の感覚はどこへ?。塩の産地ごとの味わいなど知らんが・・・私、先祖が北陸なのと、小中で習った地理が得意で、加賀は塩田が盛んだとは知ってました。前田藩の殖産の一つですな。意外と遠浅な浜もあるためか?。浜揚げ式の塩だったら面白いが、こだわる庄野さんのことだから・・・・きっとそれだね。天然のカンスイが溶けてるというイメージで、尖りとか塩気の主張がまるでなく自然に一体化してる味わい。
この味風景に、ドライトマトが溶ける。トマトには昆布と同じグルタミン酸が豊富で、ドライトマトは特に多い。動物系のエキスにはイノシン酸が多く含まれ、これらが合わさることでカオスな旨みが深まるわけです。配膳時にスタフさんが、溶かして味わいを楽しんでくれと宣うが・・・分かりますって!。こりゃ美味いわけだ。
<麺> 自家製粉!自家製麺!まさにハンドメイド極まるが仕上がりは実にハイセンス!漆喰の様にきめ細かい地肌に浸透する出汁の一体感!啜る風味と噛み締める甘味!
専門家に任せた方が出来がいい。そういう理屈もありましょうが、それにしても仕上がりは製麺専門店と同じですよ。滑らかな質感と漆喰のようなきめ細かな地肌。正方形に近い角麺で茹上がりふっくらと角が丸みを帯びる。そして表層の薄皮一枚分だけ汁を浸透させて軽く滑り、それでまた麺が寄り添い、スープを持ち上げてくる。啜りあげは極めてライト。ズボボボボボボーーーーーっと強烈に啜りまくり、近くのカーディガン・マダムは目を細めます。
前歯と舌で押し当てると、プツプツと小気味よく千切れる。そして香りはほのか。すでに出汁と一体化したような所作で味わいを感じるほど。続いて奥歯へ運んで潰すと、一瞬にして出汁と炭水化物の旨みが融合して、唾液を誘発いたします。特に序盤は鶏エキスを多めに吸着して啜りあがるのか・・・・妙に美味いぞ。時々、ドライトマトを引っ掛けてくる様は、味わい深し!。こういう店に限って、いつも麺の大盛は対応しないんだよなぁ〜。
<チャーシュー> 出汁と絡む低温調理肩ロース!脂身はすっきり溶けて甘く!赤身は出汁と共に旨味が深し!
今風ラーメンによく乗せられてる「低温調理」の肉。この低温調理が広まると同時に、拉麺チャーシューに肩ロース肉の比率が高まった気がするのは私だけでしょうか。拉麺チャーシューに新たな扉を開けたのが、平成という時代だったのかもしれません。
塩系スープに、低温調理の肩ロースとくれば、拉麺ファンなら想像できる味わいでは?。低温調理で淡麗なソミュール液に浸され浸透した、淡白な肉味。そこに少し濃ゆ目な塩スープが混じり合い、味わいが融合してさらに深まる。さらに「低温」と「スープのアツアツ熱」がここで出会う。ちょっとした「しゃぶしゃぶ」的な出会い。赤身は軽く熱で色変化する一方で、中に差した脂身が溶けて甘味を高めます。この一瞬を捉えて噛み締めるのが最高!。だからいつも、この展開では肉を先に食って無くなる。並行して酒も無くなる。
デフォルトで大判が2枚もあるのがいいね。しっかり肉食えた堪能感があるし、味玉入りで、この肉質感とこのエリアとこの雰囲気で、英世1枚なら大変よくできてるかと!。
<具材> 瀬戸内レモンピール香る三つ葉と青菜のフレッシュ感!濃ゆめの出汁浸透する竜背骨の様な穂先メンマ!
良い一杯とは、隅々まで、薬味や補助的具材まで凛々しくも美味いもの。これ今回も当てはまる!。三ツ葉は、見栄えと独特の清涼感を楽しませるもの。特に塩系や淡麗系の一杯にはよく配されるアイテム。今回もそうで、三ツ葉の質感も良いが・・・ここに「瀬戸内レモンピール」をあしらえて、清涼感をさらに高めるコラボとは!そして見栄えで緑と黄の鮮やかさまで演出するとは!!。これは見事。直下に小松菜があり、そのフレッシュな苦味ともマッチしてます。塩スープに浸して食っても旨し。
見た目はとても地味ですが、穂先メンマもいい感じ。沈んでるのを引き揚げると、なかなかの薄口醤油系の色合いです。ベーススープとも合いますが、別の下味仕立て。これまでの味風景で一体感が素晴らしかったので、多少のざわつきがある方がむしろwelcome。見た目は恐竜か竜の背骨みたいですが、歯応えシャクシャクで、これも小気味よい感覚でした。
<味玉にハズレなし!> 白身のふわふわ感に粘る濃厚オレンジ卵黄!塩味ほんのり残す甘味がナイス!
全体的に大変興奮続きの味風景でしたが、これは安定的で落ち着かせる味わいです。嗚呼・・・薄出汁が優しくしっかり浸透して、色合いはまるで象牙色。続いて地鶏玉子の卵黄は、オレンジ色が更に濃ゆくなっとります。推定・・・沸騰煮立て11分程度か。スカッとした黄色くなる部分が非常に少なく、隅々全体がねっとりした仕上がりが、テクニック感じます。
熟成したかのような甘味。そして塩気がナイスバランス。濃密な卵黄のコクも十分で、お酒のアテにも匹敵しそうです。それを敢えてスープに沈めて・・・味を足しこむ。濃厚な卵黄の味わいが、少し緩んで馴染みやすく感じるところを一気に舌全体で潰して、味わい広めて堪能。味玉もすげーな・・・・。嗚呼、味玉の旨さにハズレなし!
総じまして「店箱クール!麺顔鮮やか!食えば溢れる豊潤旨さ!まさに味のトータルプロデュース!」
・・・と言う感動!なぜこれまで、こんなに訪問しなかったのだろうと思うほどで、帰りがけの店まで心の中で地団駄を踏むかと。次は醤油を食おうと心に決める一方で、店のオススメは「小麦つけめん」だとか。味玉の西京漬けといか、もちもち水餃子とか・・・誘惑メニューが目白押し。改めて定点観測したいと思います。護国寺に機会少なくとも、有楽町線利用したら一回行って食おうよ!激しくオススメ!。旨し!なので・・・とっとと詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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