麺居酒屋・麺食堂・・・ 大乱戦の池袋駅西エリア
- <全体> 気持ち良いほどに真っ直ぐなオーソドックス冷やし中華!
- <タレ> やはり味もオーソドックス!しかしここにも美しいまでの緊張感ある酸味!冷や中ヲタクを魅了する!
- <麺> 痛快な引き締まりが気持ち良すぎ!ブリブリモチモチボコボコ麺!
- <具材> まさに直球勝負!穏やかさの中に凛としたものを感じる質感!
- 総じまして「レトロ冷や中のオマージュ感満載!夏の質実なる一杯!」
- YouTubeにまとめてみました!
令和になって一ヶ月あまり。まだ令和ならでは!のラーメンは出てこないよね(笑)。そこで思うに、個人的には「平成がラーメンの発展」だと痛切に思うわけ。思いはこちらにぶつけてまとめてみました。ご参考まで。
しかしそれでも「昭和」的な一杯も捨てがたい。そんな魂に応えたような一杯をツイッターで偶然発見したからやってきたのが、今回の池袋駅西口エリア。そして「中華そば 六感堂」。・・・今回も「冷やし中華」でございます。しっかし、驚くほどこの界隈にラーメン店が多いのは知っていたが、「飲み」と「ラーメン」を結びつけるのが最近のトレンドなのでしょうか。「麺居酒屋」形式、「麺食堂」形式がすごく増殖しております。飲食もボーダレス遠国時代に突入か!?。特に池袋が激しいね・・・・。
<全体> 気持ち良いほどに真っ直ぐなオーソドックス冷やし中華!
そんな中、昼飯ピーク外れだと言うのに、行列を少し発生させているのが「中華そば 六感堂」。週末だからか、家族客とカップル客が多いぜ・・・。今回訪問時は、新人さんのOJTとぶつかったようで、コーチングって本当に難しいよなーって感じた次第。オレの説教より、この瞬間で一緒にラーメン食った方が為になるよ。そんな感覚ではあったが、真摯に対応してくれて配膳してくれたのがこの麺顔でしたよ!。ガンバレ新人!。
おおお!これはまた・・・実にオーソドックスだ!町中華の王道系の冷やし中華じゃないか!!。しかし和やかな町中華系とは一線を画する「凜とした空気感」が伝わるのだが・・・オレだけだろうか。トッピングのアイテムとしては、基本系から少しも外れてない上に、遊び心ではない真剣勝負感がビシビシと伝わってくるかのよう・・・。お店のツイッターの誘い文句からは予想もつかなかったな。こんな凛々しい麺顔は。
端的に言えば、知っているのに初めて会ったような緊張感。具材パーツのひとつひとつが、ぴっちりと定規を使ったかのように整然と並べられてる。紅生姜の盛り付けひとつ取っても、散らばりを抑えて立体的な資格演出を図ってるのだった!。
<タレ> やはり味もオーソドックス!しかしここにも美しいまでの緊張感ある酸味!冷や中ヲタクを魅了する!
以前から拙ブログでも伝えているように、私は「醤油派」なのだ!。冷やし中華に限らず、ステーキ肉だって醤油をかけて食うほどに。なのでこのタレは痛快なほどツボにハマったぜよ!。和出汁と酢と味醂か砂糖。そこに和芥子を溶かし込む。これは約一世紀に渡り語り継がれ受け継がれた味のフォーマット。特にここでは「酸味」に注目したい。しっかりとした酸味。それでいて刺激は極力与えない。塩気である程度代用する場面もあるけれど、酢がしっかりと本物でちゃんと仕事をしてくれてれば、尖った刺激はないんでしょうな・・・・そんなナチュラルな酸味がいい感じ。
それに冷たいものは冷たく・・・・というのもちゃんとしてる!。キンキンに近いほどの冷え冷えが、酸味と合わさってぐぐぐぐーーーーと舌の上を駆け巡ります。お好みによっては果実酢も用意されておりますが、デフォルトで十分!このバランスを崩したくない!。
そしていよいよ本格的に和芥子をとかし始めます。見てくれこの和芥子を!思いっきりの良い捻りつけで量も豊富。うまい和芥子はそのまま食っても尖った刺激はないんですわ。そしてここに計算があって、すりゴマが近くに配置されている!。すりゴマと並行して和芥子も溶かし込める!。このすりゴマもとても香り高く、和芥子とともに旨味を感じさせるのです。一緒に溶かし込んで正解!。辛さとコクと香りだかさが、一気に酸味の効いた醤油ダレに溶け込んで生命力を与えるようですよ!ゴールドエクスペリエンス!!
<麺> 痛快な引き締まりが気持ち良すぎ!ブリブリモチモチボコボコ麺!
オーソドックスな冷やし中華で、馴染みの町中華系と、崇高な王道系と分けるポイント。それはタレも大事で欠かせないが、個人的には「麺のちから」だと思えるこの頃。やっぱり、麺の個性で仕上がりが決まるというものです。例えばこの一杯なら・・・ブリブリブリブリモチモチモチモチボコボコボコボコ!っとした強い個性が旨さを決定づけます。まぁ・・・最近個人的によく例える言葉ですが、「つけ麺にも十分通じる質感」が、この麺にはあります。
水っぽくないのにツヤツヤしている表情。縮れではなく、ボコボコとよじれた表情が素朴感を与える。前歯で千切る初動でも、強い反発を感じる逆テンピュール攻撃!。近距離パワー型なのかお前は。
一切の汁浸透を許さない感覚もいいね。そして時々もやしと紅生姜と入り混じる感覚もすごくいい!。ズボボボボボーーーーーっとすするとブリンブリンと口元で暴れまくるし、張り付いたすりゴマが唐突にざらつきを覚えさせる。奥歯で潰すといちいち麺の反動が感じられるし、麺に巻き込まれた具材の食感だって面白い。そして麺の風合いがゆっくり糖化して、具材の旨さと結合する愉悦の味わいはさすがです。
<具材> まさに直球勝負!穏やかさの中に凛としたものを感じる質感!
実は食う前から、これを見た瞬間から、美味いと思ってました。錦糸卵がこれほど細かく千切りされて、揃ってるのは最近見たことないぜ。まずこの点で確実。自家製だと信じたい・・・が(仕入れの方がプロ度が上だったりして)。そして紅生姜・・・安っぽく見えないからいい。よくあるのは、こいつが散らばっている風景。それも味な感じもするんだがね。キュウリと千切りチャーシューは、冷やし中華元祖「揚子江菜館」にも通じる「縦に並んだ整然さ」が見事に踏襲されております。
おっと・・・忘れるところだった。もやしも言及しときますが、クタクタ寸前のベスト状態にありながら、「根切り」が完璧!。本当に隙がないと思ったよ!
総じまして「レトロ冷や中のオマージュ感満載!夏の質実なる一杯!」
・・・と言う感想。いろいろと今の常識を打ち破って進化するものなんだけど、守るべきを忠実に、愚直に、そこにセンスを織り込んだのがこの一杯ではないだろうか。当たり前の冷やし中華で、ここまでも質感の高さ・・・これを狙ったんじゃないのかな。そこに敬意を評します。きっと、「なんだーいつもの味じゃん!」と思われる場面もありましょうが、私は応援!!。そんなエールを送りたいところですが、何だか帰り道のビールに酔った気分で・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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