ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2891】 龍朋 (東京・神楽坂) 冷やし中華 〜大胆さと繊細さ、斬新さと定番さが織りなす王道冷やし中華

<坂の街地元民のご用達街中華!相席当然のそれすりあうも何かの縁!>


 東京のレトロ中華も奥が深いー。つい先日、神楽坂の地元民が愛する冷やし中華があるという情報を聞きつけ、やっとこちら方面の外出機会を得て、いざ訪問です。もう時間調整する余裕もなく、ランチタイムど真ん中に突撃してみましたが、見事に満席です。外で待とうと一旦入口に戻ろうとしますが、ご年配フロア担当女性から、こちらへどうぞと・・・・当然のごとく相席を指示されます(汗)。それが結構小さ目のテーブルでして、ちょっと気になるのですが、お互いに向い合せで左右にずれれば、そんなに居心地も悪くない。こちらは満席相席当たり前でありますが、意外にそういう割り切りを店側からされると、悪い気もしないもんです。






 このくそ暑い時期ですからねー、オーダーは三割以上は「冷やし中華」です。相席のお向かいさんもメニューが同じでして、仲よく見知らぬオヤジ同志が向い合せで食ってる図を想像してくださいな。世知辛いこの世の中で、袖擦り合うも何かの縁ってやつですね。





 






<具材は大胆にカットした方が旨いかも?と思える豪快さと気楽さがいいね>


 何と言っても、この豪快カットのトッピングが良いね!錦糸卵とは言えず、「錦糸玉子帯」とでも呼びましょうか。幅広度合が半端ないし、またペロッとまとめて上に乗せられているところが愛嬌あって面白い。また、チャーシューが細切りとは言えないほどの豪快な太さ。しかも玉子の下には一面に広がっているからボリュームも嬉しい。キュウリだけは、普通かと思えば、野菜スティックかと思うほどの太さに笑う。






 だけどこの豪快さが見栄えで心地よいだけでなく、味わいをしっかりと感じ取れるから不思議だし考えたものだわ。玉子帯なんか、玉子焼きの味わいがしっかりと表現されており感じ取れる。玉子食ってる感がしっかりあって、こういうのは普通の冷やし中華ではありえない体感です。それは、チャーシューにもキュウリでも言えることで、大き目なのは雑とかワイルドとかという演出ではなく、味わいの感じ方を計算に入れたのかもしれません。







 このトッピングの大胆さに気が付かなかったが、薬味の紅生姜はなし。定番3兄弟トッピングのみで、これだけ満足感があるのだと、改めてレビューにまとめだすと感動が読みがります。











<何気ない麺にもちょっとしたひと手間・・・ごま油コーティングがかなりいい仕事ぶり>


 馴染みある中華麺で、またお会いしましたねという感覚のストレート細麺。丸くふくれっ面したような切り口に、プリプリな多加水イメージで地肌はやや黄色め。麺自体の風合い感覚は低いけれど、中華系の調理ダレにはよく絡むと予想でき、タレやスープとの絡みもよさそう。それが冷水でキリリと締め上げられ、プルプルってな感じで密度感が高まっております。前歯で千切って箸を引くと、麺が縦方向に伸びてまるでゴムのような弾力を生む。奥歯へ運び込んでプレスをすると、ぽよんぽよんと弾むかの如しです。







 しかし私が注目したのは、ゴマ油のコーティング。これはきっと茹で上げたあと、冷水でしめて強烈に水切りをしていると思う。その後に多少のごま油を麺に垂らしてかき混ぜてないか?と思えてなりません。食うととても滑らかでライトに高速にスベるし、その駆け抜けたあとには、香ばしさと旨みの余韻を鼻孔に漂わせますから・・・そこがまた誘惑的で、次から次へと箸がのびる。ちょっとした隠しひと手間が、全体をレベルアップさせています。











<甘くもなく、酸っぱくもなく、程よいバランス感としか言いようがない王道醤油ダレ>


 醤油ダレは、これがどうしようもなく・・・王道だー。醤油の塩気とごま油系のコクと甘味。それに酢が少し効いてゴクゴクと全部飲み干せそうです。しかも、甘味と酸味がどちらも甲乙つけがたくハイバランス。なるほど、これなら紅生姜はかえってバランスを崩すか、邪魔と思えるかも。







 和がらしすらないので、よほどデフォルトの醤油ダレにこだわりを持っているのか・・・。テーブルセットにも和からしがないという徹底ぶりだからすごいね。まさに完成型ハイバランス王道醤油ダレ。







 総じまして、「大胆さと繊細さ、斬新さと定番さが織りなす王道冷やし中華というそのまま、何のひねりもない感想でごめんちゃい。いやー、これは気に入りました。大変良い冷やし中華と言えましょう。毎年一度は定番として食う冷やし中華リストに、しっかりと載った気がいたします。それに、お年をめしたスタフさんたちの元気と明るさに、何だか背筋が伸びる気もしますし、秋時分にゆっくりと炒め物でビールをあおりにやってくるもの、楽しからずやです。今回は、店と店員さんと冷やし中華に、ほどよい元気をいただきた気分でしたので、午後の仕事が気が楽にすすめられたかもしれません。感謝の一杯。そんな気持ちを込めて、今回も最後にさらっと詠って〆たいと思います。



   人々の
   集う昼飯
   街中華



   袖擦り合うも
   楽しからずや



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



東京都新宿区矢来町123


僕とシッポと神楽坂 12 (オフィスユーコミックス)

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