【今週のラーメン２３８２】 INOSHOW （東京・保谷）冷し鰹らーめん

＜徐々にラーメン熱が上昇気味の保谷駅前＞

　こうも暑いとラーメン活動も遠征もしようという気になりません。先日、東京ー京都間をクルマで遠征したのもあって、どうも疲れが取れないし。そんなこんなで、近場の定点観測所を回ろうと、彩香＠保谷を訪れてみた次第。軽く質の良い淡麗な塩が食えると思ってね・・・・。そしたら、彩香が今まで見たことない行列状態になっとりまして、こりゃビックラポン！。そんな感じで保谷大勝軒に向かうけど、当然ここは並ぶよね・・・。そんな感じで実に久しぶりに「INOSHOW」さんへと参りました。もう暑さでへばってたし、「冷し鰹らーめん」なるメニュー看板が目を引きましたので、素直にそれに従うまでです。

　それにしても、保谷が最近すごいな・・・。彩香と保谷大勝軒の人気はよしとして、その周辺には「野郎ラーメン」があってガッツリ系ファンの行列があるし、駅の北側には個人的に好みな家系「常翔家」がある。そのほかにも新規店がオープンしてるし、何気にラーメン店で活気づいているかも。これは見逃せません。

【カツオ風味が優しくまとい、葱油の香ばしさで食欲呼び覚ますなかなかの冷汁！】

　とまあ、いろいろ思うところあって、食うぞ！というエンジンがかからぬまま入店してしまった「INOSHOW」さんだったんだけど、駅建物にあるだけでどうも量産的なイメージがなかなかぬぐえません。そんな感じでダラけて待ってたんですが、配膳の瞬間は、店前のPOPよりは遥かに質感ギュウギュウ責めというような感じで、少々驚いてしまいました。７５０円とは思えぬ、トッピングの豊富さ、特別薬味の準備、そして出汁氷の演出。ビー玉クラスの氷玉なんですが、氷かと最初思ってたら、出汁の氷だそうで、溶けてもスープが薄まらないようにとの配慮ですわ。意外にこう言う演出が好き。

　味あうと「うめえぜっ・・・・」と声がこぼれそうになった。メニュー名称の通り、鰹の出汁がすごく芳醇でそして冷え冷えしてる。それでも香りは飛ぶこともなく、喉の渇きと忘れていた空腹を同時に癒すように、思わずごくごくとスープだけ飲んでしまいそうです。鰹の香りに加え、程よいまろやかな醤油のカエシがいい感じ。尖りもなく酸味もない。あるのは醤油のうまみだけ。それが鰹のうまみエキスと合体して、キリリとしたうまみの印象を高めます。

　それだけではありません。ねぎ油の演出が素晴らしい！。香ばしさが二軸になったような印象。いや、これまで平坦だった旨味の演出が一気に三次元に拡大したような「広がり」を感じます。また「食欲中枢」をダイレクトに刺激する感じもあって、これまたゴクゴクとこのまま飲み干したろうかい！と思ってしまう。

　まだまだ終わらない。薬味セットの働きがまだ続く。茗荷と大葉のシャキシャキ感と和製ハーブ感覚が、ねぎ油と鰹出汁にとても寄り添う！。わずかばかりの大根おろしもスープに溶けると、これまた生き生きと感じられるし、麺にも貼りつく妙を演出します。食べ終わる頃には、出汁氷がすっかり溶けている。この一杯は、酢や他の薬味を入れる必要一切なし！。完成度が崩れるだけですから。

【つけ麺風のクッシリ感がナイス！口当たり良いのに麺の風味が程よく！】

　麺もなかなか美味かった！前に食ったのはかなり前なので覚えていないけど、こんなに美味かったっけ？。隣の客のつけ麺と見比べると同じ麺なのかなという印象。形状は丸いイメージで、地肌には光沢感あり口当たりは最高に良い。汁系としては太めに感じるものの、一気にすすり食える滑らかさがあります。スープに絡むと言うより、スープを軽く纏うようなイメージ。ツルツルと冷麺のように大胆にすするとより美味さを感じると思います。

　前歯の当たりが非常に良い！軽く淡ーーーく、ポキポキ感を感じるかも。そこに麺の風合いも滲み出て、スープが絡むとまさに美し！麺量１４０g程度か？。非常に満足感あったので、それ以上に感じたかも。奥歯でのすり潰しも風味が立つし、冷やしとは言えとても質感高く、芳ばしく食えた麺でありました。

【シッカリ入ったがっつり肩ロース肉！豆苗と葱がたっぷりでナイス！】

　普通の７５０円ラーメンでも、これほどしっかりしたチャーシューはあまりないかも。昨今、レアチャーシューが全盛ですが、こういう質実あるガッツリ系のチャーシューもいいもんですね！しかも肩ロースで多少スカスカっとした脂の抜けが、スープを吸い込んでむしろいい味わいに仕上がっている感覚。しかも分厚いし大きめ。周囲は燻の焦げのような部分があって、これまたテッパン級に安定した美味さ。柔らかくて解れる。冷えても美味いので、これは冷酒か焼酎でいただきたいかも。

　また豆苗なんでしょうか？？？。これがふんだんで、とても好印象。白髪ねぎと混じり合い、麺ともガッツリと混じり合い、スープのまろやかさと香ばしさに対峙するように、麺と絡んでフレッシュな薬味感・具材感を演出していました。最後の最後まで、麺と絡んでくれるほどのボリューム感でして、実にうまかったりする。またメンマも何気に柔らかく上質で美味しかった。普通、冷たいメンマなんか箸をつけないのだけど、この一杯にあってはいい感じでいただけました。

　総じまして、「予想を超える冷汁の甘さと香ばしさ！夏バテ封じに格好の一杯！」と申せましょう。いや・・・最初は本当に何気なく期待もしなかっただけに、こりゃ出来栄えの素晴らしさにびっくらぽんでした！。保谷は、個人的にはとてもアクセスしやすいだけに、定点観測をしなければと考えを改めました。どんどん面白くなるラーメンエリアになってほしいなと期待も高まります。今回は本当にいい一杯を拾ったな・・・・。ということで・・・なので詠います！

　　　衰えぬ
　　　暑さ勢い
　　　立秋に

　　　夏を惜しんで
　　　冷しの拉麺

　お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！