以前の下北沢の「一龍」のラーメンレビューでも少し触れましたが、私の母は福井県敦賀の出身でありまして、その実家は羨ましいことに海水浴場にすぐそばにあったのです。なので子供のころは毎年夏は遊びに行くのが楽しみでした。夏休みの母の実家は、兄弟家族が集まり、従兄弟達も集まりますので、お正月以上に盛り上がったな・・・・。とても楽しい少年時代を過ごさせて頂いたのは、今でも宝であります。そしてその一方で、敦賀は、原子力発電所の街でもあります。その当時は未来の原子力!という世相でしたので、未来と現在が共存していたような空気感がありました。私の実兄は、それを感じてか感じてないか知りませんが、その後、大学で原子力を学ぶ事と成るのです。敦賀の祖父は、それはもう自慢の孫でありましたでしょう。子供のころの敦賀は、私にとってワクワクする街だった。食べ物も風景も、夏の厚さもあの家の匂いも・・・・すべてが好きだったのであります。
そんな敦賀と私の生まれ育った京都を結ぶのは、当時は、国鉄の「L特急」。その名も「雷鳥」。もう雷鳥!と聞くと、心わくわくでして、心はもうその列車に乗って・・・敦賀へと誘うのです。当時よく利用したのは、「大阪発金沢行、雷鳥8号」。
・・・などと考えながら、もう「雷鳥」とくればワクワクでして、さらにラーメンとくればもうハイテンションなシチュエーションなわけです。今回は、雷鳥8号じゃなくて、「雷鳥1号」に乗車いたしました。
【スープ:シャモの実力を深々と感じつつ・・・食べ応えあるあっさり系!】
<シャモの野趣ある鶏コクが塩気と結びつきナイス>
配膳の瞬間は、そのスープカラーに、「淡い豚魚!?」と錯覚も覚えますが、濁り方の感覚を良く見れば豚コクっぽいニュアンスを漂わせます。理由もなく、東京のラーメンっぽい風貌も覚えますが、これは淡い旨味を堪能出来そうと前のめりの期待!慌ててスープをレンゲですすり上げます。すると・・・・淡い?あっさり系とは言うけれど、「シッカリとした味」と感じるボディー感が強く押し出て来ます。
おお!まさに鶏!という旨味がスパン!と広がります。しかし、その鶏という感覚に特徴がありまして、大変豊かな風合い・香りを感じます。丸鶏の豊かさとはまた違う・・・野趣っぽい動物系なエッジング。それがまた、クセというより個性的でありまして、まさしく「シャモ!」と感じさせる由縁です。しかも、これがズシリと塩の味に結びついているような印象を受けまして、淡いというより濃い味わいとも受け取れてしまうわけ。後半になり麺が終わりに近づくころには、すっかりこの塩味が「旨味」そのものと印象が変化していくのでありまして、これは、あっさり系とは言え、とても食べ応えがあるスープで満足であります。
<見た目以上に醤油エッジ!うっすら豚煮だし?でまろやか>
シャモ一辺倒でもない・・・というのが個人的なもうひとつの印象。後味の丸みに、豚のコクとか・・・・節の感覚が補助しているかもしれません。そして、更に・・・・醤油の感覚がしっかりと表現されていると、これまた個人的に思っているのです。酸味とまでいうとオーバーなのですが、確かに醤油由来のまろ味みたいな感覚が後味爽やか!そして、実はそれが塩気の正体なのか?はたまた影の協力者なのか不明な複雑さ・・・・。オーソドックスな風貌に見え隠れするテクニック感!そういうの好きでっせ!
【麺:味わい、サイズ感、縮れっぷり等・・・・コレ好き!な万能系!】
<食べ応えある万能中太多加水!ヨジレもナイス>
あとこちらのお店の特徴は、この自家製麺の中太麺でしょうね!麺量も並で十分過ぎるぐらいありまして、品の良さを感じる小麦の色白さを感じます。基本的に多加水な面持ち。それが縮れというよりウェービィーと呼びたいその捩れが、いかにも旨そうですやん!
前歯の当たり方も心地よく、文字通りスパスパと切れ込む中に、麺密度の高さを感じるような・・・甘噛みのクシリ感というものもある。そして奥歯のすり潰し感では、プリプリとまではいかないクニクニ感がまた自然でよろしいかと。後半になりややプリっとしたニュアンスも顔をのぞかせる変化も楽しい。ああ、この麺なら、ダレでも好きと言えましょう!つけ麺にも、油そばにも応用できそうですしね!これは・・・・休日出勤の度に頭をよぎる店ですがな・・・。
<ヌメルと言うよりスルスル〜と駆け抜ける感覚>
外固でもない全体的なテンピュール感覚。されど、意外なほどサラサラ・・・・スルスル〜〜と駆け抜けるようなスベリがとても印象的でした。スープの特徴と合いまった印象でしょうが、ちゅるりん!とした滑りとはほど遠い、高速ぶりがナイス!そこでもって・・・中太麺らしいクチの中の接触感と、ウェービィーな形状が心地よい刺激を与えてくれまして・・・これまた旨し!と心で叫びます。
【具:カリカリ感と、シャリシャリ感の競演でんな!】
<香ばしさとカリカリカリ感が良いね>
厚みはほどほどのチャーシューなれど、これは香ばしさと共に、カリカリ感も漂いまして、これまた楽しい歯応え!麺の歯応えとはコントラストを形成するような当たり方でして、肉の繊維質な部分が美味しく頂けました。肉の周囲の焦げな風貌もこれまた演出的!
<メンマもサイズ感と歯ごたえも程よい>
何となく控えめな立ち位置にあるメンマですが、私としては大変美味しく感じました。サイズ感も材木というまでは行かない大きさも手頃で、味付けもスープよりやや淡い薄味。シャクリ!とした前歯の千切れ感も新鮮ですし、歯に残ることないシャキシャキとした感覚が非常に良いですな。メンマ・・・・3本くらいあったっけ?丁度良い分量!
総じまして、午前中の暖かい春の陽に包まれて、人並みが非常に少ないビジネス街を歩き、好きな麺を食いに行く幸せは最高!これが、出勤の途中でなければ、極楽だったのにね(笑)。旨いもの食ったあとは、仕事モードに頭を切り替えです。ところで、今回は結構大きな組織改編がありまして、まあ誰でも少なからず変動があった人事異動。されど、中には驚く人事もあって、4月1日前後は、どうも気持ちがふわふわするもんですわな・・・。私個人もいろいろあった春だけど、まだまだあるぞ驚くことが(笑)。春は芽生えの季節。どこにあっても花は咲く。咲く事だけに集中して、新しい年度もぶっ込んでまいりましょう!なので詠います!
休日の
花咲く日より
出勤し
春の雷鳴
驚き人事
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!
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