ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン964】 マツマル (東京・荻窪) 中華そば

【コレ食ったわけ:単に荻窪南口を開拓したかっただけなのだ・・・深夜の南方侵攻作戦!】

  昨夜は北口、今夜は南口というわけ・・・・。東方面は少し心残りがあるものの一応食っとるし、あとは西方面のあの店だけだな(閉店早いから逃してる)。しまいにゃ〜、「荻窪のラーメン変態オヤジ」として蔑視されるか? 「荻窪ラーメン怪人」と畏敬されるか? 是非後者になりたいもんであります(無理か)。ともあれ、中央線はどこの駅でもホームに降り立つと、「南進か?北進か?」で悩むのです。頭のなかでプチ御前会議が開かれて、双方の大将が議論をぶつけ合うのをまとめます。最近、わけわからん(うそうそ)会議の司会進行ばかりしとるくせに、自分の意思決定すらおぼつかないとは、リーダー失格なのであります。議事録も適当だし・・・。ま・・・・週末夜は新規開拓優先と行きましょう!ということで、ここ「マツマル」さんへ・・・。杉並区の下町風情な狭い商店街を少しすすむと、煌々とした明かりが目立ちますわな。




【スープ:脱力系・・・いやいや癒し系懐古醤油と申せましょう。尖った生き方せんでええと語りかける】

  別に尖った生き方しとらんけどな(笑)。バリバリ宮仕えやし(泣)。しかし、宮仕えなりにグニリとした思いがある時は、こんなラーメンでっせ!と言いたくなる癒し感に、オッサン泣きそうになるがな!! とまあ・・・酔ってる頭をフル回転して思い出すに、その印象は次の通り・・・・・、


「旨いがな!(*゜0゜)ハッ・・・・めっさ旨いがなぁぁぁぁ・・・・ 」
「余分を削ぎ落したようなアッサリ感がナイス! または・・・寸止めの匠と言うかな。まさに「寸止め海峡」な出汁感」


1)旨味:実に大衆系アッサリ醤油ですがマットな味の構成

  荻窪でラーメン食う・・・・と脳裏に情景を描くと、きっとこんな麺顔が浮かぶのではないでしょうか。まさに定番な大衆系醤油なのですが、作り手は、脂ののった若めの方。なんとなく、こういうところに荻窪の底力というか、活性ぶりを感じ入ります。さてこの麺顔ゆえに、スッキリ醤油を連想いたしますが、外れてはいないものの・・・、ちょっと味わいの引き際バランスが特徴的ですね〜。そういうところがマットなニュアンスと受け取れます。

  実は見た目以上に・・・・醤油は抑えめに感じてしまう。醤油の味わいはある!なれど伸びやかな醤油というよりは、質実な醤油といった感覚で、ベースの豚コク&鶏コクにゆだねている感じがありますな。しかも、その豚コクもバランス系を思わせる、パンチよりはバランスを重んじる系統です。

2)塩気・甘み:どちらも引き際が鮮やかと申せましょう

  動物系のコクがバランス系ということもあって、塩気と甘みについても、バランスを重視している感性を感じます。ジャンキー系やドラッグ系で毎日でも食いたくなるという誘導方法と対極的に、「やさしいから毎日でも食える!」食いたくなると思わせる感じです。味の主要素の引き際が良い。そのため、食べる方は追い求めてしまう。そうして、ミイラ取りがミイラになったが如く・・・・常連さんへと導かれるという図式が思い描かれます(笑)。


3)香り他:昭和の香りに何故か若者が集う

  さてそんな、どちらかと言えばオヤジ泣かせな中華そばなのですが、意外にも客がこの深夜時間帯に満席で、若者ばかりの客入りなのだから・・・・面白い!日本人総オヤジ化現象が起きているのか、はたまた・・・・味の分かる若者が増えているということなのか・・・・。どうもアタクシ的には、日本の未来が明るいと思えて来たのは、単純なラーメンオタクの発想じゃな(笑)。




【麺:いわゆる典型的な懐古系〜♪ でも作り手が若いから荻窪も面白い!】

  結構、典型的な醤油ラーメンの麺!って感じで、よくある・・・というより、千両役者!ってな感じがいたしますぞ!それに・・・見た目、若い店主が・・・使いふるされたかのごとき麺釜で、平ザルと真剣勝負ですぜ! となりで中華鍋で生姜焼きも作っとるし、焼餃子とビールの配膳も全部一人やで! 仕事ができるってのは、憧れまんがな・・・・。


「あーーー!やっぱりこういうのも好き!(*′ω`)b゛大OK!!」
「若いひとに・・・・懐古系でお手本な麺を教わりましたがな!ってか?」


1)風貌:ティピカルな大衆系細縮れ麺が懐深く

  ワシの好きな・・・・麺釜で広く泳がせて平ザルで一気に湯切りするタイプ!しかも・・・・2つ以内でさばくという小ロット生産ゆえに、製品のバラツキ率が非常に低めに押さえられているという・・・食べ手にとっては嬉しい生産方式です。また・・・・キッチンタイマーなしで、湯あげのタイミング判断は、一発決めという潔さが、かっこええやん! 湯切りされたそれは・・・またスープ以上に定番大衆系やん! 子供のころからメディアに刷り込まれた荻窪スタイルと合致いたします。


2)感覚:柔らかさの中に芯ではなく、強さも感じる中加水

  見た目がいかにも柔らか系ですし、事実としてそうなのですが、アタクシ的にはなぜか「強さ」を感じる! 要するに「適当な反発」があったということなのでしょうな。スパスパと前歯千切りを際も、余韻に残る時間差クチリ感!モチモチ感とまではいかない儚さが、これまた潔くて精神的な強さを感じる・・・・・。だけど麺に精神性を求めているのは少々変態(泣)。つまり、酔いが回っている証拠でしょうな(笑:最近、寝酒でレビューを打つ!)。


3)スベリ他:ヌメリでなく、コーティングなのだ!

  テボ形式の麺は、どうしても完璧にヌメリが取れないと個人的には思っています。でも、それがまた良い印象となる場合も多いです。その点、平ザル泳がせ湯切りスタイルは、ヌメリの取れ具合が素敵!そして、こういうアッサリ系のスープなれば、ヌメリがとても強調されそうで不安になること多い。だけど、今回にいたっては一切不安はありませんでした。ヌメリでなくて「コーティング!」。




【具:また教科書的で・・・面白みが欠けるのと、質実があると感じるのとの狭間だな】

1)チャーシュー(親ゆずりか!)

  割と深めな醤油ダレ漬け込みがナイス!これは、若い人の発想ではないと思うのだけど・・・・ひょっとして親ゆずりなお店??経歴は不明なれど、昭和の高度成長期にはあったであろう・・・・当時のメインストリームな醤油味チャーシューが郷愁をそそるやん!(うそうそ:実は故郷の京都はこんなチャーシューじゃないし(笑))

2)メンマ・海苔・ナルト(いつもの三兄弟)

  語るところ非常に少ない何時もの定番スタイルトッピング!海苔の儚さがまたいい感じ。昔の海苔は、みんなスープに浮かんで歪んでましたよ・・・・。立っ立った海苔など最近のことだというのは言い過ぎか・・・・。まるで類人猿が人間に進化していくように、海苔もスープの海から徐々に丼の縁に上がり、直立しようと進化している最中なのか・・・。



 総じまして、何だか奇をてらわなくても、地道に自分らしい仕事ぶり・・・というのを感じることができて、なんだか心が救われる思いがしたラーメンでした。スピードとか、結果がすべてだとか、ゼロサムな社会で生きている。そんなか、競争をしない、勝つ事をもとめない、そんな非進歩的な考えが、羨ましいを越えて美しくも思えて来たがな(笑:そうとうもう酔ってる♡)。いつも勝つ事を追求しても、いつまでも祇園精舎の鐘は鳴り続ける・・・。生き続けることの方が、進化論しかり・・・・重要なのではないかな。 ここ最近、ズーっとなぜか大衆系中華そばを求めて来たのが、そういった心の叫びだったのかと思う夜でした。なので詠います!



  求めない
  そんな気楽さ
  楽しくて


  夜更けのオヤジ
  心を癒す


 お粗末!ということで合掌!今日も本当にごちそうさまでした。
 



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